表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
206/219

努力するときは、目標設定が大事。――21

 最後に行われたエリーゼ先輩とミスティ先輩の勝負は、僅差(きんさ)でミスティ先輩の勝利。一手違えば勝敗が変わっていた接戦だった。


 セントリア従魔士学校最強の自分に食らいつくエリーゼ先輩に、ミスティ先輩は目を丸くしていた。


 ミスティ先輩とエリーゼ先輩の実力はほとんど互角と言っていいだろう。四天王の一位と二位は、実質このふたりだ。


「さて。これで全員の課題がわかったな」


 確認する俺に、5人がコクリと頷く。


「あたしは『『予想外の事態に耐性をつける』」

「わたしとケイトさんは――」

「『3体目の従魔を手に入れて育成する』だね」

「わたしは『狡猾さを身につける』」

「わたくしは『相手の裏の裏を読む』ですね」

「ああ。そして俺は、『「怒り」対策をする』」


 ミスティ先輩との勝負。作戦を読み切り裏を()くことで俺は戦況を覆したが、そもそも『怒り』対策ができていれば劣勢に陥ることはなかった。


 俺のパーティーには欠点がある。


 まあ、捉え方を変えれば伸び(しろ)があるってことだけどな。


「課題をクリアするために、レイシーとケイトはポルタイト(この)近辺で従魔を探すといいだろうな」

「そうですね。ポルタイト付近には優秀なモンスターが生息していると聞きますし」

「レベルも高めでレベリングにちょうどいいね!」

「あたしはひたすらモンスターとの戦闘をするわ。この辺りのモンスターの情報は知らないから、対応力を身につけるにはよさそう」

「わたしとクレイド先輩はふたりで勝負を繰り返したらいいでしょうね」

「実力が拮抗(きっこう)していますから、裏を掻くことと読みが必要になりますからね」


 各自、課題をクリアする方法を決め、再び頷く。


 そんななか、レイシーが()いてきた。


「ロッドくんはどうするんですか?」

「俺は『アシク(ばやし)』に向かおうと思う」


『アシク林』とは、ポルタイトの西にある林だ。40~50レベルのモンスターが生息し、特に植物系が多い。


「どのような目的でしょうか?」

「もちろん、課題をクリアするためですよ」


 コテン、と首を(かし)げるミスティ先輩に、俺は答えた。


「アシク林で、俺は新たな従魔を手に入れます」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ