18-40.リーングランデ異世界に行く(4)
※今回はリーングランデ視点です。
「事件? リーン、事故じゃなくて事件なのか?」
「たぶんね。逃げている人達の必死な顔を見れば分かる」
ハヤトに理由を伝える。
「え? え? え?」
平和な世界で育ったユミリは、突発的な出来事に反応できないようだ。
「とりあえず、全体が把握できる場所に行きましょう」
「待て、リーン。まずはユミリの安全を確保する方が先だ」
「――いいの?」
ハヤトの意外な言葉に、聞き返すのが少し遅れる。
いつものハヤトなら、事件を解決する為に真っ先に飛び出していた。
思わず口をついて出そうになる言葉を、なんとか抑え込む。
「早めに出よう。客がパニックになったら、入り口で詰まって足止めをくらう」
私達と同じように入り口に向かう客はいるけど、それは少数だ。
窓際の客は窓の外の騒動に目を奪われ、窓から遠い席の客は何が起こっているのか分からず、不安そうな視線を巡らせている。
そんな人達を横目に、ファストフード店から外ではなく商業施設側の廊下へと出た。
「上の階に向かおう」
「え? そっちは階段だよ?」
「エレベーターは使わない」
一気に階段を駆け上がる。
三階分くらい上がれば十分だろう。
近くの窓に駆け寄って、周囲の状況を把握する。
「ううっ、ハヤトちゃん酷いよ」
「許せ、ユミリ」
涙声に振り向くと、ハヤトが肩に担いでいたユミリを降ろすところだった。
来るのが遅いと思ったら、遅れたユミリを運びに戻っていたらしい。
「二人とも、おふざけはそこまでよ。外を見て――」
◇
広場の中央で炎が燃え上がっている。
さっきまで政治家がいた壇上には、覆面をした黒装束の男達がいた。
広場には多くの人達が倒れ、血を流している。
「――嘘っ」
「こいつは酷ぇ」
凄惨な光景にユミリは口元を手で覆って、涙目を向けている。
ハヤトには見慣れた光景のはずだけど、それでも眉を顰めて油断の無い視線を広場に向けた。
「飛び道具で撃たれたみたいね」
矢が刺さったままの人がいないから、恐らくは魔法か飛び道具、こっちの世界には魔素が無いから、錆の浮いた骨董品――銃あたりを使ったんじゃないかと思う。
それはいいとして、私には気になる事があった。
「誰も救助活動をしない?」
ゼロではない。何人かは倒れる人達の傍で治療や避難を手伝っている。
だが、大多数は遠巻きに人垣を作り、黒い板を倒れている人達や黒煙を上げて燃えさかる炎の方に向けているだけだ。
「信じられねぇ、撮影してやがる」
ハヤトが吐き捨てるように言う。
ハヤトの言う「撮影」が何か分からなかったけど、あの距離なら流れ弾が飛んでこないとも限らない。
「そうね。流れ弾が届くかも知れないし、早めに安全圏に避難するべきだと思うわ」
「そうじゃねぇ! そうじゃねぇんだよ」
「落ち着いて、ハヤト」
何をそんなに取り乱すほど憤る事があるのか分からない。
救助活動しない事? それとも「撮影」している事? もしくはその両方かもしれない。
「それより、壇上を見て」
黒煙の向こう、今まで隠れていた場所が、風向きの変化で見えるようになった。
「輪になっている?」
壇上では、黒装束達を中心に座らされた子供達が小さな輪を作り、その外側に大人の男女が外向きに立って二重の輪を作っている。
「何かの儀式かしら?」
確かあんな感じの生け贄を用いた邪法があったと思う。
「肉の壁だ。あいつら人質を盾にしてるんだ」
「壁って、真上ががら空きじゃない。矢を曲射するか、魔法を撃ち込んだら終わらない?」
周囲に高いビルがたくさんあるし、狙撃場所には困らない。
「リーンちゃん、それじゃ人質が危険だよ」
私の提案をユミリが否定した。
「そう? 達人なら外す距離じゃないと思うけど――そうだわ、ハヤト。こっちには空を飛ぶ機械があるんでしょ? それを使えば上から狙い撃ちできるじゃない」
「ダメだよ。人質に弾が当たっちゃう」
ユミリが再び否定する。
「それなら非殺傷系のスリープやパラライズ系の攻撃は? 今朝アイカと見たアニメで、キュアキュアラーが使ってなかった?」
「リーンちゃん、それは漫画だよぉ」
「こっちにも何かそんな武器はなかった?」
「もしかして催涙弾か? たぶん、子供や年寄りがいるから、警察は使わないと思う」
「どうして?」
「子供や年寄りがショック症状を起こしたりトラウマになったりするかもしれないから、だったかな?」
「そんな理由で? このままだと命が危ないかもしれないのに? もしかして、あの中に要人の子弟でもいるの?」
「たぶん、いないと思う」
この国の人命尊重は度を超しているんじゃないかしら?
まあ、心優しいハヤトを育んだ国って考えたら不思議じゃないけど。
「どうしたの、ハヤトちゃん?」
「何か変なんだ」
ハヤトが眉間に皺を寄せる。
「なんであいつらはあそこを動かないんだろう?」
「確かに……誘拐や乱射が目的ならもう逃げてもおかしくないわ」
もしくは、目的はこれから?
思案する私の耳に、耳障りな警鐘の音が聞こえてきた。
「あ、警察だ! パトカーがいっぱい来たよ! 救急車も!」
赤色灯を回した車が何台も来て広場前を包囲する。
深緑色のバスから出てきた盾を持った警官が、包囲網を作り、普通の警官が野次馬を退避させはじめた。野次馬は何か文句を言っているようだけど、警察官は有無を言わせずに排除しているようだ。
「降りてきた警官が何か言ってるわね」
拡声の魔法道具を使っているみたいで、ここまで声が聞こえる。
どうやら、黒装束達の目的を問い質しているようだ。
「ここからだと相手の答えが聞こえないな」
「それくらいなら任せて。■■■……」
魔力が凄い勢いで失われていく。
こっちは魔素が無いから、体内魔力の消費が凄まじい。
「……■ 囁きの風」
「リーンは風魔法も使えたのか?」
「ええ、使う機会はほとんどなかったけどね」
魔王との戦いでは爆裂魔法を中心に使っていたけど、私は風魔法も使える。
これでも王立学院を二年で卒業するまでに風と炎の魔法を上級まで修めた事で、ちょっとした有名人だったんだから。
『――ゆえに、我らは真実に覚醒したのだ!』
風魔法が明瞭な言葉を拾ってきた。
『民衆から真実を覆い隠す「影の政府」から、人々に真実を齎す為、我らは立ち上がった』
「ハヤト、分かる?」
「さあ、言葉は分かるけど意味が分からない」
こちらの世界の事は詳しくないのでハヤトに振ってみたが、彼も困惑顔で首を横に振るだけだ。
「たぶん、ネットで有名な陰謀論の人達じゃないかな?」
――陰謀論?
首を傾げたら、ユミリがスマホでずらずらと関連情報を表示してくれた。
「影の政府なんてあるの?」
「無いだろ」
私の問いにハヤトが即答した。
「でも、変な話ね。民衆に真実を伝えたいって言っている連中が、どうして無差別殺傷事件を起こしているの?」
「犯罪者の考える事なんてわからん。それよりも、人質をどう助けるかだ」
「そうね」
それでこそ私の勇者様だわ。
「ちょっと、待って! 人質を助けるってどういう事? そんなの警察に任せておこうよ! ハヤトちゃんはもう勇者じゃないんだよ!」
「……ユミリ」
ユミリが必死な顔でハヤトに縋り付く。
『マスコミ諸君! これより、民民党の重鎮より真実を話してもらう! これを大々的に放送したまえ!』
「あれって、壇上で演説していた政治家さんじゃない?」
「ああ、テレビで見た事があるな」
『私に何を話せというのかね?』
『決まっている! 「影の政府」の実在とその目的だ!』
『影の政府? なんだね、それは?』
本気で困惑した声だ。
これが演技で出せるなら、この政治家は王都の劇場でも十分やっていける。
『あくまでしらを切るというなら我らにも考えがある!』
『うああああんっ、おがあざあああああん』
黒装束が人質にしている女の子の腕を掴んで持ち上げた。
『落ち着きなさい! 人質に手を出すのは止め――』
『宅の娘に何するザマスか!』
『止めなさい、お母さん。黒装束達を刺激してはいけない』
『うるさいザマス! 宅の娘に何かあったら、あーたに責任が取れるザマスか?!』
警官におばさんが絡んでいる。
あの特徴的な話し方は、バスの中で会った迷惑客だ。
『黙れ! 「影の政府」の支援者どもめ!』
なるほど、舞台周辺の無差別殺戮は、彼らの中では「無差別」じゃなかったわけね。
『貴様が「影の政府」の実在を証明しないというのなら、「影の政府」の支援者を一人ずつ真実の生け贄にしてやろう』
『や、やめたまえ!』
「どうやら、時間はあまりないようね」
向こうのビルから殺気を感じる。
たぶん、配置された狙撃手が人質に手を出そうとした黒装束を狙っているのだろう。
『マスコミ諸君! よく見ておきたまえ! 支援者に手を出そうとした私を、「影の政府」の手先達が狙撃するだろう! それが彼らの手だ! 君達も真実に目覚めるのだ!』
殺気が薄れた。
狙撃手達が犯人の目的に気付いたからだろう。
「あいつら、わざとあんな開けた場所で事件を起こしたのか?」
「そうみたいね」
殉教する事で、信者達の結束を高める。
魔王信奉者達がよく使っていた手ね。
「それよりも、どうする? あの女の子を助けたいなら、そろそろ行動しないと危ないわよ?」
「ハヤトちゃん、危ないのはダメだよ!」
「だけど、ユミリ」
「警察に任せよ、ね?」
ユミリに反対されたハヤトが口籠もる。
「なら、私の魔法でなんとかするわ」
「待て、リーン! こっちの人間は脆い」
「分かってるわ。ちゃんと非殺傷系の魔法を使うわよ」
「レベル1の人間に使うつもりでやらないと死ぬぞ」
「――うっ」
そう言えば、こっちの世界にはレベルがないんだった。
風の衝撃波で打ち倒そうと思っていたけど、下手をしたら人質に死人がでてしまう。
「なら、自己強化系の魔法だけにして突貫するわ」
「それなら、俺を強化しろ。俺が行ってくる」
「わかったわ、それなら一緒に行きましょう。あなたの無茶をフォローするのは、いつだって私の役目だもの」
ハヤトと視線が交わる。
どんな死地でも私はあなたと一緒だ。
「もう! ハヤトちゃんはいつもそうなんだから!」
怒ったユミリがどこかに駆けていった。
「いいの?」
「ああ、ユミリには後で謝る」
そう言うハヤトと私に、強化魔法を掛ける。
アイテムボックスに入っている装備はサイズ違いで着られないけれど、魔法薬はある程度使える。
外に出したら効果が減衰していくってサトゥーに注意されたから、必要な分だけを出してハヤトのポケットにねじ込んでおく。
「ハヤト、終わったわ」
「よし、行こう」
「待って!」
ユミリが駆け戻ってきた。
「これを使って!」
彼女が差し出したのは、安っぽそうな仮面や覆面だ。
「正体がバレたら面倒でしょ?」
「さすがユミリ、助かるぜ!」
ハヤトが嬉々とした顔で、獅子人の覆面を身に着ける。
「リーンちゃんはキュアキュアラーの仮面ね」
デフォルメされた女の子の仮面を受け取った。
透明マントはあるけれど、戦闘に入ったら透明化が解除されてしまうから、姿を隠せるのは助かる。
「一応、お礼を言っておくわ」
私はユミリに礼を言い、ハヤトと一緒に風魔法で空へと飛び立った。
◇
『民民党の幹事長である私が「影の政府」の存在を――』
政治家が苦渋の顔で言葉を紡いでいる。
この国の政治家は子供の命は犠牲にしないようだ。
「ここが真上ね。一気に行くわよ」
何人かの野次馬や警官が私達の存在に気付いてしまった。
「おう! いつでもいいぜ!」
「――突貫!」
私は飛行魔法で一気に急降下する。
「ハヤト、蹴って!」
術理魔法で幾つもの足場を進行方向に出し、それを蹴り砕く事で減速して、舞台の床を踏み砕きながら着地した。
飛行魔法の余波が破片や砂煙を巻き上げる。
「「「な、なんだ?!」」」
状況について行けず、黒装束達が狼狽えた声を出した。
「桜花一閃!」
突進系の必殺技で、人質にナイフを突きつけていた黒装束の腕を斬り裂く。
「子供は返してもらうぜ!」
黒装束をハヤトが蹴り飛ばし、子供を奪い返す。
その間にも、私は残りの黒装束達の手や銃を斬り裂いて、混乱を作り出した。
致命傷にほど遠いのは、この世界に魔素が少ない事と、私の身体が幼くなっているせいだろう。
「このガキ!」
血をまき散らしながら、黒装束の一人が銃を向ける。
「お前の相手は俺様だ!」
懐かしい口調で、ハヤトが黒装束達を叩きのめす。
やっぱり、私の勇者様はこうでなくっちゃ。
「死ね! 『影の政府』の手先め!」
自分達の仲間が傍にいるにもかかわらず、少し離れた場所にいた黒装束の一人が乱射しようとハヤトに銃口を向けた。
距離がある。障害物だらけのここでは、瞬動じゃ間に合わない。
――間に合え!
「■■ 破裂」
ヤツの銃に向けて、威力を限界まで絞った下級の爆裂魔法を使う。
それでも銃は一瞬で砕け、飛び散った破片で黒装束が血まみれになって倒れた。
ちょっとやり過ぎたかしら?
「くっ、『影の政府』の強化人間か!」
「へー、こっちの世界にはそんなのもいるのね」
なかなか油断できないわ。
「くそっ、人質を――」
「させるかよ!」
妊婦さんを人質に取ろうとした黒装束を、ハヤトが投げたパイプ椅子が吹き飛ばした。
「真実に覚醒した我らが、なぜ敗れる、のだ……」
「バカね。勇者ある所、悪は栄えないのよ」
負け惜しみを言う黒装束リーダーを、ハヤトが壇上にあったケーブルで縛り上げる。
「こっちは終わったぞ」
「後は、こっちの警察? に任せたらいいわね」
死んだふりをしていた黒装束の一人が銃に伸ばした手を、身体強化した足で踏み砕く。
ようやく警官隊がこちらに突撃してきた。
「ありがとうレオンマスク!」
「キュアキュアラー・ルージュもありがとう!」
助けた女の子や人質になった子供達が口々に礼を言う。
そんな子供達を、肉の壁にされていた大人達が抱き上げて、安全圏へと逃げ出していった。
「こっちの人は律儀ね」
逃げる前に礼を言ったり、会釈したり。
まあ、ザマスさんみたいに何も言わない人もいるけど。
「君達! 話を聞かせてくれ!」
政治家を保護していた背広の男性がそんな事を言うが、事情聴取に付き合うような時間は私達にはない。
「また今度ね。――飛行!」
私は詠唱を終えていた飛行魔法で、ハヤトと一緒に空へと舞い上がる。
取材ヘリとかいうバラバラとうるさい飛空艇が寄ってきたけど、ビルの陰に隠れたタイミングで透明マントで姿を消して、ユミリが待つビルへと戻った。
「お帰りなさい、ハヤトちゃん、リーンちゃん」
「ただいま、ユミリ」
「キャー! ハヤトちゃん、顔から血が出てるよ!」
言われて気付いたけど、ハヤトの頬に傷ができていた。
魔法薬を使うまでもないような、ほんの掠り傷だ。
「これくらい大した事ないさ」
「いいから、じっとしてて」
ユミリが背伸びして、ハンカチでハヤトの顔の血を拭う。
なんだか負けた気がしたので、魔法薬をハヤトの顔にぶちまけた。
「おい、リーン。これはちょっと酷いぞ」
「これで怪我は治ったでしょ。それよりも、服を着替えましょう。このままの格好じゃ、仮面をしていた意味がないわ」
私達はトイレの個室で着替え、混乱の続く広場前から立ち去った。
◇
「ねぇねぇ、ハヤトちゃん。よく考えたらさ、私達ってさっきの活躍していた服で買い物していたよね?」
「――あっ」
焦るハヤトがよく分からなくて首を傾げていたら、この世界には監視カメラという映像を記録する機械がそこかしこに設置されているのだそうだ。
「それはまずいわね」
「どうしよう、ハヤトちゃん」
「どうしようもないだろ。しらばっくれたらいいんじゃないか?」
ハヤトは楽観的だ。
権力者というのは時に無茶をするから油断できない。
「なんとかしてもらうわ」
私はポシェットから携帯電話を取り出す。
「リーンちゃんも携帯持ってたの? ずいぶん古い型だね」
「サトゥーにもらったのよ」
世界中どこにいても通じる電話だって言っていた。
「サトゥー、ちょっと困った事になってるの」
サトゥーに事情を話し、監視カメラの件を相談した。
『それならなんとかなりますよ。こっちで知り合った電子の精霊に頼んで、カメラ映像を消してもらっておきますね』
「へー、異世界には変わった精霊がいるのね」
電脳空間にだけいる特殊な精霊らしい。
まあ、電脳空間が何かはよく分からないけど。
「なんとかなったわ。証拠はもう消えたって」
「マジか。相変わらず手札の多いヤツだな」
「助かったって、事?」
状況が飲み込めないユミリに、ハヤトが「そうだ」と言って男臭い笑顔を向けた。
全く、その笑顔は私だけに向けなさい。
「さあ、行くわよ」
「え? どこに?」
「決まってるじゃない! 遊園地に行くんでしょ?」
日が暮れ始めているけど、まだ遊ぶ時間は十分に残ってるわ。
アリサから聞いた恋人との逢瀬に最適な観覧車っていうのにも乗らないといけないしね。
私はハヤトの手を引いてバス停に駆け出す。
後ろからユミリが「待ってよー、二人ともー」と言う声が聞こえてきた。
今日は色々と頑張ってくれたし、一緒に遊園地で遊ぶくらいは許してあげよう。
でも、観覧車でハヤトの隣は譲らないから。
もちろん、ハヤトの恋人の座も、ね?
※次回の更新は9月初旬頃の予定です。
今回で閑話「リーングランデ異世界に行く」は一旦終了となります。
次話のネタは、また作者twitter( https://twitter.com/AinanaHiro )でアンケートを採りますので、よければフォローしてご投票ください。
※コミカライズ版「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」14巻とスピンオフ・コミック「デスマーチからはじまる異世界幸腹曲」が8/9(火)に発売予定です。
詳しくは活動報告の記事をご覧下さい。
※小説版「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」26巻は9/10発売予定となっております。







