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デスマーチからはじまる異世界狂想曲( web版 )  作者: 愛七ひろ
第九章

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SS:ポチのお医者さん


「大変なのです! このままでは大変なのです」

「タイヘン~?」


 女医さんファッションのポチの横には、ミニスカナース姿のアリサとタマがいる。ミーアはアイアリーゼとお出かけ中だ。

 お医者さんごっことは、アリサらしい遊びだ。最初はアリサが女医さんだったのだが、聴診器を当てるマネをしながらセクハラしてきたので、ポチと交代になった。


「へ~、そりゃ困った」

「そうなのです困ったのです」


 腕を組んだポチが大げさに困ったポーズをする。

 犬のおまわりさんみたいな会話の流れだ。アリサが「わんわんわわ~ん」とか茶化しているが、アリサの奇行に慣れているのかポチもタマも完全スルーだ。アリサ、哀れ。


 こっちから少し水を向けてあげよう。


「何が大変なんだい?」

「フジのヤマイなのです! アリサニウムとタマリンが不足してしまうのです」


 いったい、アリサニウムやタマリンって何だろう? ムスコニウムみたいなモノかな?


 そうか、ポチニウムは不足していないのか。そうか。


 ならば!


「じゃあ、早速補充しようか」


 オレはそう言って、横にいたアリサとタマを両手に横抱きにして、頬をスリスリする。アリサが顔面崩壊しているので、顔を摺り寄せるのはタマだけにしよう。


 ポチが期待に満ちた顔で両手を広げているが、そのままにする。

 あれ? っていう疑問の顔だ。


「ご主人さま、ポチもスリスリしてほしいのです」

「でも、不足しているのは、アリサニウムとタマリンだけだから」


 ポチに「残念」と首を横に振る。ワタワタと短い手を動かして、助けを求めて視線を彷徨わせている。ナナは顔を横に振るばかりだし、リザは沈黙している。ルルも控えめに笑っているだけだ。

 このまま放置しても可哀相だから、そろそろ助け舟を出そう。


「ひょっとしたらポチニウムも不足しているかな?」

「そうなのです! すっごく不足しているのです!」


 ポチがイスの上からダイブしてきたので、受け止めてやる。ポチのヒザが当たったアリサが、後頭部を押さえて悶絶している。あ~あ。今回はアリサに落ち度はないので、魔力治癒で治しておいてやった。


 ルルニウムやリザニウム、ナナニウムなんかも不足している事にして、スキンシップを補充しておいた。ナナニウムの補充量に偏りがあったらしく、連合勢力から物言いが入ってしまった。


 ちょっと、チェックが厳しいと思う。


※2013/09/06 の活動報告に掲載したSSの再収録です。

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― 新着の感想 ―
[一言] ミーアニウムは十分と。 アーゼさんには、サトゥーニウムは足りていますか?
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