KOYOー活動休止【彩香視点】
KOYOー活動休止。そのニュースは世間を驚愕させた。
KOYOーと所属するグローリアス双方から発表されたのだ。
KOYOー活動休止については様々な憶測が流れた。
いわく。重病説。
いわく。KOYOーと事務所での金銭トラブル説。
いわく。事務所が呪われている説。
等々……
この話題は、KOYOーファンやアンチ。果ては一般人を巻き込んでのお祭り騒ぎとなっていた。
特に真実の可能性が高いと騒がれていることは、デビュー予定であった2組……1組はデビュー間近で白紙となりもう1組は活動休止とグローリアスサイドに問題があるのではとないことないことささやかれているのだった。
うわさというやつは、話に真実を少し加えるとその噂は全て本当の事であるかの様に思えてしまうのだ。例え荒唐無稽な内容であったとしても……
KOYOー活動休止から2日。グローリアスには連日、数十件の苦情が寄せられていた。
「完全に炎上しているわね……」
SNSを確認して私はため息を吐き出した。
秘書のあさひも彼女としては珍しくうんざりした表情でうなずいている。
「……不幸中の幸いは、グローリアスはまだ所属タレントが居ないことかしら……ね」
もし所属タレントが居たら、仕事や人気にかなりの影響がでてしまっていただろう。
その事を想像してしまい私は思わず身震いする。
「……タレントが居ればここまで炎上はしていないと思います」
「確かに……そうね」
あさひの言葉に私はうなずき苦笑した。
顧問弁護士と合流し、私達は愚痴をこぼしながらある場所を目指していた。
今回の騒動の発端となった人物達が通う高校。学校長へ事件の経緯とグローリアスとしての対応(加害者への損害賠償等)を説明する為に。
3人は不良グループが起こした事件に動揺してざわつく校舎を通り応接室へと案内され、学校側の関係者到着を待つ。
応接室に通されてから10分近くが経過した。いっこうに姿を見せない学校側の関係者。かなり慌てていることがみてとれる。
これまでも不良グループは様々な問題を起こしてきたが、その全てが無かったことにされてきたのだ。
何故そのようなことが可能であったのか。それは、不良グループのリーダーの父親が県の教育委員会の役員でその権力を使い学校と協力して事実を揉み消していたからだった。
事件の一報を受けて彼等はため息混じりに何時もと同じ処理で済ませようとしたところ、今回は相手が悪過ぎた。彼等の力では揉み消せない影響力を持つ人物である事に気付いたのは処理をはじめた後だった。
まだ隠蔽工作は表に出てきてはいないが、過去の事を含めて明るみに出るのは時間の問題であった。いや。夕方のニュースで各メディアが一斉に取り上げる事となっていた。
教育委員会と学校に対して憤る3人。
そこにやっと青い顔をした学校長と高圧的で不機嫌な表情をした不良グループリーダーの親が部屋に入ってきた。
余談ではあるが、不良グループリーダーの親も息子に負けず劣らずクズな性格であった。
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彩香が学校を訪れた事による影響は……
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