修学旅行3日目③
「ああ、やっぱり鶴橋で乗り換えちゃう班が多いね」
「そうですわね
アナウンスも【JR環状線は乗り換えです】って断言してますもの」注:1)
「でも、昔はココで乗り換えて、環状線でぐるっと回って行かなきゃならなかったんだよ」
「へー、ヒカルって普段は運転手付きの車で移動してるイメージがあったから
電車に詳しいなんて・・・ちょっと意外だなぁ」
「そういう美里は競技用の自転車で颯爽と移動するイメージよね」
「甘いですね美優
私の中の美里はランニングで移動するイメージです」
「えー、いくらなんでも奈良から大阪までランニングは・・・あるかも(笑)」
「美紀も美咲も・・・私を何だと思ってるのよ」
「「体力バカ」」
「ハモるな〜
って、何この匂い・・・焼肉?」
「訂正するわ
食欲魔王美里ね」
「ホントにすごい嗅覚だよ
近鉄のホームのしかも電車の中で嗅ぎ分けるなんて無理だもん
普通は環状線のホームでないとわからないのに・・・
ひょっとしたら美里の前世は犬?」
「そうだワン、ヒカルのペットの忠犬ミサワンだワン」
「辞めなさい、ミサワンだと私と被るでしょ!」
「フムフム、美咲はヒカルのペットっと、メモメモ」
「美優まで・・・バカな事言ってないでUSNの情報をチェックしておきなさいよ」
「ふっふっふ、その点は抜かりはないわよ!
こんな事もあろうかと、昨日の夜に公式スマホアプリをダウンロードしておいたのよ
アトラクションの待ち時間もわかる優れものよ
これさえあれば、USNも美里様の庭よ」
「美里、ドヤ顔中に悪いんだけど・・・
今回はロイヤル・スタジオ・パスなのよ」
「そういえば、うちの班だけソレだったわね
で、美優、ロイヤルってどう違うの?」
「美里はディ○ニーランドのファストパスのシステムはしってるでしょ?」
「もちろんよ」
「USNではファストパスを取る代わりに有料のチケットを買うのよ」
「!!!
それって、入場料とは別に?」
「そうよ」
「な、なんて、夢のないシステム・・・」
「それで、チケットだと使えば終わりなんだけど、もっとたくさん、快適に遊び倒したい人の為に
一日130人限定でロイヤル・スタジオ・パスっていう特別な入場券があるのよ
コレについてくるリストバンドをしていると、ほぼすべてのアトラクションがディ○ニーでいうところのファストパス状態になるの」
「って事は待ち時間がわかるアプリは無駄だったのね」
「GPS連動の園内地図として使えばいいじゃない」
「そうね、そうするわ
でも、今回のUSNは普通なのね
ヒカルの事だからもっと大げさにされるのかと思ったけどね」
「そうですわね、贅沢バージョンとは言え、市販されている程度ですもの」
「・・・」
美優の不自然な沈黙・・
何か隠してるね
この程度で済ますワケないだろうね
ボクだって学習してるからね
注1
実際には地下鉄千日前線の乗り換えもありますが省略しています




