修学旅行3日目①
「おはよう、ヒカル」
「・・・おはよう美優」
「あれ?今日は楽しみにしてたUSNよ
テンション低いよ?もしかして何処か身体の具合でも悪いの?」
「違うよ、身体はなんとも無いんだけど
あ、あの〜、その〜、楽しみなんだよ
だから、その〜
・・・ワクワクしてなかなか寝付けなかっただけだよ」
「小学生じゃ無いんだから・・・
でも、そんなヒカルも可愛いからアリかも」
「は、恥ずかしいからみんなには内緒にしておいて欲しいんだけど」
「わかってるわよ、それにこんなに可愛いヒカルを独り占めだよ、誰が教えてやるもんか!」
「いや、そこで力説されても・・・
って、そんな事より早く朝ご飯を食べに行こうよ」
「そんなに急がなくてもUSNは逃げないわよ・・・」
「それでは今から班行動です
USNのチケットを委員長さんから受け取ったら出発して下さい」
「先生、USNまではどうやって行くんですか?」
「各班で相談して下さいね
目的地まで自分達で交通機関を選定して行く事も班行動での学習に含まれますからね
一応言っておきますが、公共交通機関ですよ
自家用ヘリだとか、運転手付きのリムジンを呼ぶのは禁止です
誰かさんを歩かせたくないからなんて理由でタクシーを使うのもダメですよ・・・佐藤さん」
「・・・先生、紫外線を浴びさせない為なら?」
「・・・最寄りの駅までに限り、許可します」
「先生、ボクは歩きますから許可しないで下さい
大丈夫です、ちゃんと紫外線対策はしてありますから」
「でも、ヒカル・・・」
「いいから、美優
行くよ」
「ちょっと待って
・・・まだチケット受け取って無いから」
「・・・」
「「・・・」」
「わ、私の所為です
私がトロトロしてるから・・・
と、とりあえずコレが鷹峯さんの班のチケットです」
「あ、ありがとう、委員長
あれ?何コレ・・・リストバンドに、案内状?
前に行った時、こんなのあったっけ?」
「あら、ヒカルさんは初めてではありませんの?」
「あ、うん、昔行った事があるんだ
でも、かなり前だよ、小学校に入ってスグの夏休みだったから8年前になるのかな?
たしか、身長が足りなくて、ジェットコースターに乗れなかったんだよね~」
「それはしかたありませんわ
貸切にしても身長制限はだけはどうにもなりませんもの」
「貸切・・・いやな予感がするんだけど
美優、貸切とかしてないよね?」
「いくらなんでもするわけないでしょ?
ヒカルの個人旅行なら当然貸切にするけど、修学旅行だもん
ヒカルの班だけ【ロイヤル・スタジオ・パス】に差し替えただけだよ」
ロイヤル?・・・またやっちゃったみたいだね




