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ボクはTSお嬢様?  作者: 胡桃
3章 学園中等部3年生編
216/273

いざ修学旅行⑨

「ねぇ、ボク達が泊まるのって・・・あの旅館かな?」

「そうみたいね

 うわぁ、結構大きいね

 って、当然か

 三年生の240人と引率の先生が泊まるんだから、大きくないと無理だよね」

「ふむふむ、いくら美里でもそれくらいは理解できるのか・・・」

「ふっふっふっ、私だっていつまでもおバカキャラじゃないのよ

 ”ドンマイ”は”気にするな”なのさ!」

「ウン、スゴイデスネ美里」

「グスン、ヒカルが苛めるよ~

 お風呂の時間・・・覚えてなさいよ~」

「うへっ」

わたくしみなさんと一緒にお風呂に入るのは初めてですの

 楽しみですわ」

「そうよね、やっぱり裸の付き合いは必要よね

 って事で後でジャンケン大会があるのでよろしく」

「・・・なるほど、そういう訳ですのね

 わかりましたわ、美咲さん

 勝っても負けても恨みっこ無しですわ」

「「「「ウン」」」」

「いや~あの~ボクの意見は・・・」

「この件に関しては、受け付けておりません

 悪しからずご了承下さい」

「いや、美優

 そのアナウンスっぽい喋り方は・・・

 もういいです

 抵抗しても無駄なんだよね」

「みんな~OKが出たよ~」

「「「おー」」」

「こういうノリですのね・・・

 次はノリ遅れないようにしませんと」


「3-Aの5班、到着です」

「はい、みなさん無事ですね

 5班のみなさんは別館の鳳凰です

 東京から送った荷物がお部屋に運ばれているハズですので

 自分の荷物に間違いが無いか確認して下さいね

 確認が終われば、夕食の時間まで自由時間です

 旅館の外に出ないようにして下さい」

「ハイッ」


別館?

なんだか嫌な予感がするんだけど・・・

えーと、別館はどっちだろう?

あ、委員長発見!

「筒井さん、別館ってどこか知ってる?」

「え?別館ですか?

 確か、そこの露天風呂への通路の向こうが一般生徒立ち入り禁止になってたので

 おそらくそちらではないですか?」

「一般生徒立ち入り禁止って

 ひょっとして今日はうちの学校の貸し切りだったりして」

「ヒカル、玄関の横の歓迎○○御一行様って看板見てないでしょ?」

「そういえば、気にしてなかったなぁ

 美優はチェックしてたの?」

「当然チェックするわよ

 ヒカルの安全の為にもね

 それでなんだけど、団体客は鷹峯女学園だけよ」

「でも、個人のお客さんはわからないんじゃないの?

 ・・・まさか!?」

「さすが美咲ね

 そのまさかよ」

「あのー、全然話が見えないのですが?」

「あぁ、ゴメンなさい委員長

 どこかの心配性の執事が空き部屋を全て押さえただけだから」

「や、やっぱり、私達とは住む世界が違うんですね」

「でもね、ボクはできれば普通がいいんだ

 特別扱いじゃなくて、普通の中学生として修学旅行をしたかった・・・」

「鷹峯さん、私にいい考えがあります

 消灯時間の前に、そうですね・・・15分前にしましょうか

 ここに来ていただけますか?」

「え?、まぁいいけど・・・

 一人で来たらいいのかな?」

「そ、そ、そ、そんな、滅相もない!

 鷹峯さんと二人きりだなんて

 そんな事になったら自分を抑える自信はありません!

 ・・・って、そうじゃなくて、班全員でお願いします」


・・・肝試し?

そんな訳ないか


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