お誕生日会@美里のおうち⑤
「それじゃあ、移動しましょう」
「あ、美優、ボクも場所は聞いてなかったよね
移動は車?」
「大丈夫よ、このマンションの隣にスポーツクラブがあって
そこに、フットサル場とか、スイミングスクール系のプールとか、体育館まで揃ってるのよ
歩いて10分ぐらいだから、ケーキを食べた分のダイエットがてら、ウォーキングしましょう
今日一日、体育館を抑えてあるから、時間は気にしなくていいよ」
「・・・」
「どうしたの、美里?」
「そこ・・・お父さんが経営してるスポーツクラブだ」
「・・・美優、やっちゃった?」
「ゴメン、経営者の名前まではチェックしてなかった
美里のお父さんが空気を読んでくれたと信じたい」
「ヒカル、大丈夫だよ
お父さんは仕事の事は話してくれないから・・・
何かサプライズを用意してくれたんでしょ?」
「アハハ・・・
じゃあ、行こうか」
「うわ〜、結構立派な施設が揃ってるね
やっぱり美里ってお嬢様なんだね」
「ヒカルに言われるとかなり複雑なんだけど」
「それはそうと、美里のお母さんは働かなくても、十分生活出来るんじゃないの?」
「あー、それはね、お母さんがお父さんに結婚の時に突き付けた条件なのよ
”結婚しても、仕事は続ける、子供が出来てもね、それでも良ければ結婚してあげる”
だってさ〜
まぁ、お金じゃなくて、仕事が楽しいんでしょ
小さいころは寂しかったけどね
今なら、お母さんの気持ちもわかるかな
結婚したら家庭に入れなんて、男のワガママよ」
「私はそうは思いませんわ
少なくとも子供が産まれたら、家にいるべきです
やはり子供には母親が側に居てあげないと
美里さんも言ってましたわよね
”寂しかった”って」
「まあまあ、そういう事は人それぞれだから
そもそも、ここにいるのは全員彼氏無しでしょ?」
「くっ、美咲、きついよ、ソレ
誕生日くらい、夢を見させてくれても・・・ねぇ?」
「それじゃあ、ボクが夢を見させてあげるね
とりあえず服を脱いでくれる?」
「え?ヒカル・・・まさか
ダメだよ私達まだ中学生だよ
そ、それに、女の子同士でしょ」
「まだ中学生だけど美里ならたぶん大丈夫だよ
それに、女の子同士って、当然でしょ?
男の子となんてあり得ないよね」
「ひ、ヒカル・・・わかったわ」
美里が服を脱ぐと、鍛えた身体があらわれる
すげ〜じっくり見た事がなかったけど、腹筋が6つに割れてるね
あれ?下着も脱ぐの?
「ちょっと美里、普通下着は付けたままでしょ?
ほら、このユニフォームに着替えて」
「これは・・・全日本のユニフォームのレプリカ?」
「そうよ、よく見て、ちゃんと名前が入ってるでしょ?”TSUCHIYAMA”って」
「ありがとう、ヒカル
大事にするね」
「うん、着て見せて」
「よく似合うね」
「ありがとう、でも、コレならここまで来なくても良かったんじゃないの?」
「だって今からが本番だよ
それじゃあ皆さんお願いします」
ボクの合図でぞろぞろと入ってきたのは、巨大なおねーさん達
「え、まさか・・・全日本女子バレーチーム
どうして、こんな所に・・・」
「君が土山さんね?
さあ、みんな!練習始めるわよ!!」
「美里、胸を貸して貰うといいよ」
「うん、頑張るから応援してね」
「モチロン!」
全日本の練習ってこんなにキツイんだ・・・




