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ボクはTSお嬢様?  作者: 胡桃
2章 学園中等部2年生編
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卒業式って泣かないといけないんですか?①

ボクの心は中途半端だよね

男の子でもない

女の子にも成りきれない・・・



女の子ってどうして泣くのかな?

卒業式って門出を祝うものじゃないんですか?

それともボクが一度も卒業式をしてないから?

小学校の卒業式はもちろん出席できなかったし

この学園は中等部の卒業式は無いんだよね

だから、ボクの初めての卒業式は4年後だったりするんです

エスカレーター式でも卒業式をする学校もあるのになぁ

でも、ほとんど偉い人の長話ばっかりだから退屈なだけなんだよね

うん、無いほうがいいね

だって、学園長先生のお話も長いけど、おじいちゃんのお話も長かったもんね

沙月お姉さまの答辞はそんなに長くなかった

けれど、大事な事はしっかりと押さえてあって・・・

誰とは言わないけれど、爪の垢を煎じて飲まそうかな?

おっと、ボク達の出番ですね

定番ですが歌を歌うんです

〈仰げば尊し〉ですね

まぁベタですけどね

「**~**~**~**~**~**~**~~♪」

あ、ボクが歌をサボってるわけじゃないですよ

歌詞は禁止事項(おとなのじじょー)になってるだけなんです

べっ、別にボクが歌詞をうろ覚えなんかじゃないんだからね

この歌を歌うと和菓子が食べたくなるのは内緒だよ


「ううぅ~ヒカル~」

「うわっ、美里ったらスゴイ顔になってるじゃない

 ほらっ、ティッシュ・・・あとで濡れタオルで瞼を冷やすんだよ」

「あ、ありがと、美咲・・・」

########(注:音は自主規制)

「美里が卒業するわけでもないのに・・・」

「だって、真理先輩が卒業しちゃうんだよ?

 もう簡単に会えなくなっちゃうんだよ?

 4年後にはヒカルもって思うと悲しくなっちゃうじゃない」

「「「おい!!」」」

「綺麗にツッコミが揃いましたね、って4年後ですか・・・」

「いやいや、美紀、そこは美里が目先だけじゃなく将来の事を考える事が出来たって褒めてあげようよ」

「うぅ~、ヒカル~美咲が苛めるよ~」

「ってどうして、そこでボクに抱き着くの?

 ホラ、まだ卒業式は終わって無いんだから静かにしないと」

「そうですわ、花束を渡されるのでしょう?

 笑って送って差し上げないと・・・ね?」

「う、うん」


ボクも花束を準備したんだよ

沙月お姉さまと小梅先輩、それに伏見先輩に渡そうと思ってるんだ

ルームメイトでしょ?それと部活の先輩、あとは個人的に迷惑を掛けちゃった人って事で

ほら、”百合寮の幽霊事件”での被害者だし

ボクのパンツ洗い事件も黙っていてくれたし


うん、口止め料ではないよね

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