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ボクはTSお嬢様?  作者: 胡桃
2章 学園中等部2年生編
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女子校なのにバレンタインデー?⑨

「伏見先輩、コレ、ボクと美優が一緒に作ったチョコレートです

 よかったら食べて下さいね」

「え?私にもあるの?

 ありがとう、私はもうすぐ卒業だけど、いい思い出になるわ」

「そういえばこの階もずいぶん寂しくなりましたね」

「そうだね、もう卒業式にしか登校しない子も多いからね

 退寮せずに残ってるのって私みたいなスポーツ推薦組か、向井ぐらいかな?」

「沙月お姉さまはどうして残ってるんですかね?」

「入試の方は私立の医学部に合格してたハズだから、もう登校の必要は無いハズなんだけどなぁ

 ひょっとして、生徒会の方かも、卒業式の準備とか・・・

 確か答辞を読むハズだよ」

「そうなんですか、少し楽しみです」

「それじゃあ、明日も朝練だからそろそろ寝るね」

「はい、お休みなさい」

「おやすみ~、姫も夜更かししないで早く寝るんだよ」

「はい」


ふぅ~コレで後は沙月お姉さまだけかな?

結構たくさん配ったから遅くなっちゃった


「ヒカル、おかりなさい」

「沙月お姉さま、ただいま戻りました

 ・・・ってどうしたんですか?その唇」

「うふふ、チョコレートを塗ってみました、どうかな?」

「どどどうかなって・・・」

ゴクリ

「わからない?

 私からヒカルへのバレンタインチョコレートよ」

「・・・」


え?舐めろって事?

ど、どうしよう

それってキ、キスじゃないの?

心臓がドキドキしてる

沙月お姉さまに聞こえちゃうかも・・・

「ウフフ、カワイイわ

 顔が真っ赤になってるわよ」

「そ、そんな事言っても、は、恥ずかしいです」

うぅ、顔から火が出そうだよ

沙月お姉さまとキス・・・

そんな事、ボクは初めての・・・あれ?

初めてじゃなかったかも

去年、じゃないや、3年前か

ボクの感覚では去年なんだよね

麻紀ちゃんとキスしたのって・・・

女の子の唇の感触、瑞々しくて、プリッとしてて・・・

味はしなかったけどね


「冗談よ」

「へ?」

「だから、冗談なの

 ヒカルの反応を見て愉しんでただけよ」

「なっ、!

 沙月お姉さま、酷いです」

「ゴメンゴメン、ふざけて唇に塗ったけど、ヒカルの反応があまりにもカワイイもんだから、つい・・・」

「沙月お姉さまのぶんのチョコレート、ボクが食べちゃいますからねっ」

「えー、許して、お願い、このとーり」

「ちょっ、土下座なんて、辞めて下さい

 ・・・分かりました、許しますから」

「良かった、ヒカルのチョコレートが食べられるわね

 ・・・ねぇ、ヒカル」

「どうしたんですか、急に改まって?」

「もうすぐ卒業式なのよね」

「!、そうですね・・・」

「ヒカルとは半年しか一緒に居られなかったわね

 私、医学部に行く事にしたの

 医師になって、ヒカルの体を治してあげる

 普通に太陽の下で遊べるようにね

 何年掛かるかわからないけど、待っててね」

「沙月お姉さま・・・」


いつの日か沙月お姉さまに、ボクを(おとこ)()・・・(おっと、変換がおかしいなぁ)、男の子に戻してもらえるのかな?

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