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ボクはTSお嬢様?  作者: 胡桃
2章 学園中等部2年生編
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女子校なのにバレンタインデー?⑥

「美優、あの車って・・・」

「ふふふ、そうだよ、小梅先輩にプレゼントした車だよ」

「じゃあ、あれは小梅先輩?

 免許取ったんだ!

 そういえば若葉マークが貼ってあるね・・・あ、エンストした」


「ヒカル!美優!じゃじゃーん!これが免許証よ」

「すごいですね、ボクも欲しいなぁ」

「なんだか写真写り悪くない?」

「うぅっ、美優、そこには触れないで・・・

 でもね、免許証の写真なんてみんなこんなモノよ

 それはそうと、寮まで車で送ってあげるわ

 教習所の先生以外だと初めてだからね」

「免許取り立てでしょ?大丈夫ですか?」

「練習あるのみよ、少なくとも校内は徐行だからケガをするようなスピードは出せないわよ」

「それなら、お願いします」

「はい、どうぞ」


「ずいぶんゆっくりですね、歩くのと変わらないような・・・」

「だって、徐行だよ?いつでも止まれるスピードが徐行なんだよ

 ココ、試験に出るからね」

「でも、いいなぁ、ボクも早く18になって免許取りたいなぁ」

「あら、18じゃなくてもいいわよ?

 もっと低い年齢で免許が取れる国に行って免許を取ってくればいいのよ

 それで国際免許を申請すれば18になる前に日本で乗れるわよ」

「へぇそうなんですか」

「私が育ったイギリスでは17歳ね、アメリカだと州によって違うわ

 小型車限定免許だけ15歳っていう国もあるわね

 でも国際免許は期限が1年だからあまり早すぎてもダメでしょうね

 外免切替は18になってないと受け付けてもらえないし・・・」

「そうですか・・・大人しく18まで待ちます」

「ヒカル、悪いけどそれは無理だと思う・・・」

「どうして?美優」

「ヒカルにそんな危険な行為をさせる訳がないでしょ?

 ヒカルはお抱え運転手付き(ショーファー)確定よ」

「うっ、でも、免許証って身分証明書の代わりになるでしょ?

 だったらボクも身分証明書のつもりで免許を取れば・・・」

「はい、却下!なんのために私が居ると思ってるのよ

 それに従者候補から漏れた春樹はるき君だって控えにいるんだから」

「春樹君?初めて聞く名前だよ」

「あ・・・聞かなかった事にして欲しいんだけどなぁ

 だめ?」

「ふふふ、お姉さんの予想だと、その男の子は美優ちゃんと親しいでしょ?

 さらに今日はチョコレートを渡すつもりで居た・・・違う?」

「なっ!・・・ノーコメントです」

「なるほど~美優の彼氏、もしくは片思いの男の子の名前が春樹君っと、メモメモ」

「違うの、別にそんなのじゃなくて、小さい頃から一緒に従者教育を受けてただけなの

 もしヒカルが男の子だったら、あいつが従者に選ばれてたハズってだけよ」

「ゆーどーじんもんかんりょー」

「あ!」

「小梅先輩さすがです」


 チョコは否定しなかったね

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