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ボクはTSお嬢様?  作者: 胡桃
2章 学園中等部2年生編
154/273

女子校なのにバレンタインデー?②

どーしてこうなった?


「ねえ、美優

 ボクはまだ夢をみてるのかな?

 ほっぺた抓ってみてよ」

「それは無理よ

 私の立場でできる訳ないでしょ?

 それにだいたい予想してた通りだし

 ・・・いや、予想を超えてたかも」

「ボクの下駄箱から溢れてるね」

「ホントにバカばっかりね

 直接渡さないと意味ないのにね

 それに・・・どうして食べ物を下駄箱に入れるかなー

 いくら包装してあるからって、食品衛生上問題があるものをヒカルに食べさせる訳ないでしょ」

「そういう問題なのかなぁ

 どうしてボクなんかにこんなに・・・」

「ハイハイ、天然はもういいから

 とりあえず下駄箱の分は処分させるからね」

「チョコレートが可哀そうだね」

「・・・そんな可愛い事言ってもダメよ

 大丈夫、捨てないから

 どこかの児童福祉施設にでも送らせるからね

 教室に行くわよ、遅刻しちゃうでしょ」



「おはよう、みんな・・・ボク、どこに座ったらいいかな?」

「じゃあ私の膝の上にすわる?」

「却下!、美里の机もチョコレートであふれてるでしょ?」

「いやいや、ヒカルにくらべたらカワイイって」

そう、机の中、机の上はもちろん、椅子の上にまで・・・チョコレートの山でした

「さっきもヒカルに話たんだけどさ、直接渡さないでどうするのって言ってたんだよ」

「ここのチョコレートもそうだけど、下駄箱も相当だったよね?あれはどうするの?」

「あぁ、どうせ食べきれないので近くの児童福祉施設に寄付するように手配したよ

 ヒカルが直接受け取った物以外はそっちかな?」

「なるほど~、直接はいいのか・・・じゃあさ美優、私が貰ったヤツも一緒に送ってもらえるかな?」

「いいわよ、美里もモテるからね~、ヒカルと違って女の子にしかモテないけどね」

「ウルサイ(笑)、それは分かってるから」

「ハイ、みんな席に着きなさい、授業を始めるわよ

 ・・・あらあら、これはスゴイわね?

 授業の前にお片付けね」

「千秋せんせースイマセン、でも今年はA級戦犯はヒカルだからね」

「そうね、去年は土山さんがダントツだったわね

 みなさんもわかってるとは思うけど一応校則では金品の授受は禁止よ

 今日と卒業式は先生達も見逃す日になってるけどほどほどにしておきなさいね」

「「「ハーイ」」」


「あれ?どうしたの清香ちゃん?」

「あ、いえ・・・

 一つお尋ねしたい事がありますの、よろしいかしら?」

「う、うんいいよ、ボクにわかる事でよければ」

「お、女の子同士でチョコレートを贈り合うのはこの学校では当たり前の事ですの?」

「う~ん、ボクも去年は入院してたからよく分からないんだけど・・・」

「あそれは女子校ならよくある事ですね

 美里みたいなタイプは本命チョコも貰いますし

 私達のような普通の一般人は友チョコを貰いますね」

「恐ろしいですわね、女子校って

 美紀さん、ありがとうございます

 そうとなれば大急ぎで用意させないといけませんわ」


清香ちゃんもわかりやすい人だね

ボクのチョコレートはお昼休みに中等部、放課後に高等部に配りにいこうかな?


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