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ボクはTSお嬢様?  作者: 胡桃
2章 学園中等部2年生編
151/273

誰だよ、マラソン大会なんて考えたヤツは?②

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」


ゴメンなさい

迷惑掛けてすみません


ボクの通過を待って交通規制を解除していくお巡りさん達


ウーッ

視線を感じるよ

早く走れよ、トロいヤツだな〜、とか思ってるんだろうな


・・・


ボクも病気になる前はもっと走るのも速かったし、体力もあったんだけどなぁ

やっぱり女の子の体になると、運動能力は落ちるのかな?

それとも、入院が長くて体力が衰えただけ?

・・・そうだよ、女の子になったからっていっても、まわりもみんな女の子じゃないか

つまり、この現実(ビリ)は病気のせいなんだ!

・・・


・・



ゴメンなさい、責任転嫁は良くないよね

もう、歩いているのと変わらないようなスピードになっちゃった

24○間TVのマラソンで走ってる芸能人に対してやらせっぽいよなぁなんて思ってスイマセン

今ならわかるよ

普段から走り慣れてる人は別として

普通の人にコレはツラいです

あ、沿道の人が写真撮ってるなぁ

ボクなんて撮ってどうするんだろう?

ひょっとしてアレかな

箱根○伝でフラフラになりながら中継地点に向かう選手を見てる感じなのかも


もうすぐゴールの神社が見えてくるハズなんだけど・・・


「姫~ガンバレーもう少しだよ~」

あれ?幻聴?

仁美先輩の声のような・・・

「ヒカル!!頑張って~」

あ、まただ

今度は咲良先輩??


あ!居た

反対車線のバスからですか・・・

これは、頑張らないとね


ようやく見えてきたね、ゴールの神社の鳥居

「ヒカル!!あとちょっと!!」

美里の声は遠くてもよく通るね

ゴールテープを持ってるのは美紀と清香ちゃん

いつも思うんだけど、ゴールテープって優勝の人だけでいいよね?

ビリにはやめて欲しいんだけどなぁ

恥ずかしいんですよ

ゴール地点の人だかりも・・・

どう見てもうちのクラスの人数より多いよね?

「ヒカルさん、頑張って~」

「ガンバレ、もう少しよ」

あぁ、他の人達の声も聞こえてきたよ

・・・注目を浴び過ぎて恥ずかしいんですけど

ビリなんだから、そっとしておいて欲しいかなぁって

無理ですか、そうですか・・・

まぁ、仕方ないですね、とりあえずゴールを・・・


パチパチパチパチパチパチパチパチ

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

「良く頑張ったねヒカル

 コレを飲むのよ、急がなくてもいいからね」

「はぁ、はぁ、スポーツドリンク?この味って苦手なんだ

 汗を飲んでるような気分になっちゃうんだよね」

「ダメよ、ちゃんと飲みなさい

 失った水分とミネラルを補給しないと冬でも脱水症状になっちゃうんだからね」

「飲めないようなら私が口移しで飲ませるわよ?

 と、いう事なので”飲めない”ほうがご褒美です」

「もう、美優さんったら・・・その役はジャンケンで決めるべきですわ」

「・・・大丈夫、自分で飲むから

 それでみんなはどうだったの?」

「私は3位だったよ

 陸上部の二人には負けたけどね~

 もちろん全学年通してもバレー部最速だね」

「素晴らしいですわね、わたくしは宣言通り48位ですわ」

「これは成績のよかった順かな?だったら私はギリ2ケタの99位」

「美優に少し負けたけど101位よ」

「美咲も平均以上じゃない、美紀は?」

「みなさんの成績の前ではかすんでしまいますけれど、182位ですね」

「そうか、みんな頑張ったんだね、ボクはビリだから240位かな?」

「違うわよ、走ってない人がかなりいるでしょ?

 ヒカルは・・・203位ね、完走おめでとう」

「でも、ビリで迷惑かけたでしょ?ごめんね」

「何いってるの、去年の今頃は意識不明の重体だったヒカルがマラソン大会で完走だよ

 それだけで十分なんだから

 もっと胸を張っていいんだからね・・・無いけど」

「「「ぷっ」」」


美優ったら、そこで落としますか・・・

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