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はな
ひらり
ひらり
ひらり
舞い落ちる白い花びら
それは記憶のように
時のように
止まることなく降り積もる
「キレイ」
ひらり
ひらり
ひらり
朱い花びらが舞い降る
「死体は栄養が高いんだよ」
ひらりひらりひらり
ひらり
ほろり
風が花びらを撒き散らす
「命は大地に還り、花となり、舞降るコトで心にも還るのさ」
ひらり
ひらり
「ねぇ」
あなたも誰かのところに還るの?
ほろりほろりとこぼれる雫
あなたの声はもう還らない
「おかえり、……なさい」
ひらりほろり
ただ風に舞い踊る小さな花びら達
誰もいない花吹雪の日




