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のみもの
目の前にあるガラス瓶
中には透明な液体
そして
まるいもの
ガラス瓶を揺するとまるいものがくるくると液体の中で回る
模様が回転でねじれる
こん!
乱暴に机に置いたら
まるいものが液の中で砕けた
どろりと砕けたかけらが液に溶けていき
透明な液は綺麗な蒼になった
「なんておいしそう」
私の口から滑り出す言葉
綺麗な蒼い液体はゆるゆると色目を変え、私を楽しませる
「あなたはいつだって私を楽しませてくれる」
ゆくりとガラス瓶を持ち上げて硝子の冷たさを頬で感じる
「愛しているわ。コレでずっと一緒よ」




