84時間目「龍虎が交わる万里の長城」
一刀「初戦のデーヴァの相手は蛇神サンチラに決まり、海外勢が戦うことになった。海外勢達は修行によってサンチラより強くなりサンチラを追い詰める。だが、サンチラの死んだフリに引っ掛かり海外勢達は一気に危機に陥る。それを俺が助太刀しサンチラを倒すことに成功、そしてデーヴァは人類にデーヴァゲームでの戦いを言うのだった 」
十二神将による地球侵略という名のデーヴァゲームが開催されることになった。
後11日間の間までにデーヴァを倒さなければ人質になっている優刀達の命が危ない!だが、デーヴァがどこに現れるかは分からないので一刀達龍神騎士団は各自世界中に散ってデーヴァの情報を集めることにした。
中国・万里の長城
レイ「うむ、やはり故郷の空気は素晴らしいものだな 」
ドラグーンナイツの一人チャン・レイは故郷である中国が心配で様子を見に来たのだ。だが、
一刀「うむ、やはり肉マンは本場の中国が一番美味しいな 」
レイの近くには何故かついてきた一刀が肉マンを食べていた。
レイ「貴様、なぜついてきたんだ? 」
レイが聞くと一刀は
一刀「決まってるだろデーヴァの力は未知数なんだし、女の子を一人にするわけにはいかないからな 」
それなら何故レイについてきたかというと、恋と雫の実力は一刀がよく知っているし、ルイは他のみんながついているからである。
その話を聞いたレイは
レイ「貴様は女だからという理由で私を馬鹿にするのか!♯ 」
急にレイはムキになって怒鳴り出した。
レイ「私に構うな!ここからは別行動だ!♯ 」
ダッ
そしてレイは走り出していった。
一刀「おいっレイ!? 」
一刀もレイの後を追おうとすると
ガッシリ
何者かに腕をつかまれた。
肉マン店店主「お客さん、肉マンただ食いしちゃダメあるよ。料金50元(設定的には1元は約10円なので500円)払ってよろし 」
しかし一刀は元がいくらなのかを知らない
一刀「元っていくら? 」
肉マン店店主「日本語わからんある 」
一方駆け出したレイは
レイ「北郷だけは違うと思っていたが所詮男というものは女を馬鹿にするようだな 」
彼女がこう思うのには理由があった。
小さい頃、武芸に優れていたレイは祖父が館長をしているカンフー道場に女でありながら門下生の男達を倒しまくっていた。
だが、レイに負けていった男達はみんな悔し紛れに『女相手に本気が出せるかよ』と言いまくりそれ以来レイにとって男は弱々しく情けないものと思うようになった。
レイ「元々私は男の力なんて信用してない!デーヴァの残り11体は私が全て倒してやる! 」
グッ!
レイが拳を握ると
シュシュンッ!
レイ「!? 」
どこからか棒がレイに向かってきた。
レイ「なんのっ! 」
サッ
しかし見事にかわすレイ
実は彼女の家は大道芸人の家系でレイも小さい時から大道芸をやっていたため体が柔らかいのだ。
レイ「デーヴァだな、どこからでもかかってこい! 」
レイが叫ぶと
ガサガサッ ビュンッ
茂みの中から誰かが飛び出してきた。
?「さすがはドラグーンナイツの一人、馬鹿ばかりではないようだな 」
茂みから出てきたのは何と人間だった。
レイ「馬鹿な!?さっきの殺気は確かにデーヴァだったはず!? 」
レイが驚いていると
?「わしらデーヴァをなめるなよ!あの姿(巨大な干支の獣姿)では目立つのでな人間に姿を変えさせてもらったのだよ 」
※デーヴァの人間体を創造したい人は五胡兵士の仮面がそれぞれの干支になっていると思ってください。
メキラ「わしの名は虎神・メキラ、デーヴァ1の棒術使いだ! 」
メキラが言うと
レイ「この中国で虎が暴れるとはな、中国では虎は神秘の獣とされているが相手がデーヴァならば容赦はしないぞ! 」
※小説内での設定です。ちなみに西森は国外に出たことがありません。
そしてレイは気をためると
レイ「超進化! 」
ゴォーーッ!!
レイの後ろから武人の龍が現れて
ガバッ
レイを抱き抱えると
パァッ!
ジャキンッ!ジャキンッ!
両手に龍の腕のような手甲と両足には龍の鱗が描かれた鎧の武具、体は中央に陰陽の勾玉が描かれた凪のような鎧、そして頭には龍の角飾りのバンダナをつけたレイが現れた。
レイ「闘騎士武龍! 」
バァーンッ!
これぞレイの超進化、格闘術に特化した闘騎士武龍である。
メキラ「デーヴァの一人メキラ、いざ参るぜ! 」
シュシュンッ!
メキラはいきなり虎模様の棒・『宝棒』で攻撃してくる。
レイ「そんなものが通用するものか! 」
ササッ!
しかし超進化して更にスピードに磨きがかかったレイにとって避けられないものではなかった。
レイ「蛇といい、虎といいデーヴァの攻撃は単調だな 」
レイが言うと
メキラ「このメキラ様をあんな蛇と一緒にするなよ! 」
するとメキラの持っていた宝棒は
バラリッ
バラバラに分かれて穏の九節棍より多い十二節棍に変化した。
メキラ「デーヴァ棒術・大河の舞い 」
ジャララッ!
メキラの放った宝棒はバラバラに分かれてレイに襲いかかってきた。
レイ「数で攻めるということならばムダだ! 」
スッ クルッ
レイはその場で少し回転すると
レイ「『龍陣防御円』! 」
クルクルーッ!
カキカキンッ!
更に激しく回転し、向かってきた宝棒を全て弾いた。(この技はNARUTOのネジの回天と似たような技である)
レイ「どうした?もう手は出せないか? 」
全て弾いたレイがメキラに言うと
メキラ「人間はおろかなり、弾いた宝棒の数をよく見てみるのだな 」
レイ「なに? 」
レイが弾いた宝棒の数を数えてみると
レイ「なにっ!? 」
なんと、十二本あるはずの宝棒が六本しかなかった。
メキラ「数を数えてなかったようだな、残りの数は… 」
すると
ゴゴゴッ…!! ドバッ!
レイ「なっ!? 」
メキラ「地の底さ! 」
いきなり宝棒の残りの六本が地面から現れた。
ドカカッ!
レイ「ぐはっ!? 」
さすがのレイも不意をつかれては避けられるはずもなく全弾食らってしまった。
メキラ「わが宝棒は触れただけで鉄をも切り裂く強靭な刃なり! 」
これならいくら超進化で防御が強化されていてもダメージは大きい。
バタッ!
そしてレイはその場に倒れてしまい
メキラ「さて、ドラグーンナイツもこやつを消せば残りは9人、それに比べて我らデーヴァは11人もいる。デーヴァゲームは我らデーヴァの勝利だぜ! 」
メキラは余裕の顔で笑っている。
だが、レイは笑える状況ではなく涙を流していた。
レイ「(私が馬鹿に続いての敗北者だなんて) 」
情けなく感じる思いだった。
レイ「(体は動けそうにないしこのまま見す見す殺されるのも悔しい!) 」
イワンや及川はギャグキャラなのでデーヴァの攻撃を受けても多少は平気だったが、レイはギャグキャラではないので食らえば死ぬ確率だってあり得る。
レイ「(どうせ死ぬのならば最後に北郷に謝りたかったな) 」
メキラ「では、止めをさしてやる! 」
シュシュンッ!
十二節に分かれた宝棒が再び一つになってレイに襲いかかる。
レイですら諦めて死を決意したその時
ガキンッ!
メキラ「なにっ!? 」
レイ「(えっ!?) 」
メキラの放った宝棒は
一刀「危なかったな!? 」
バァンッ!
超進化した一刀によって防がれていた。
一刀「レイの気を探って来たら気が弱々しくなっていたからね早く来てよかったよ 」
そして一刀は首をレイからメキラに向けると
一刀「さてとデーヴァ、ここから先は俺が相手をするぜ! 」
メキラ「面白い。この我を油断したサンチラと同じだと思うなよ 」
スッ
メキラは宝棒を構えると
メキラ「大河の舞い! 」
シュシュンッ!
一刀に向かって宝棒を飛ばしてきた。
レイ「気を付けろ!それは… 」
先に技を食らったレイが説明しようとすると
一刀「大丈夫 」
スッ
レイの話を聞かずに一刀は気をためると
ニュインッ!
ニュインッ!
両肩にあった玄武の首が動き出して
一刀「聖俄龍鋼重波! 」
ズババッ!
玄武の口からエネルギー波が放たれて一つは前にもう一つは地面に放たれた。
シューッ
メキラの放った宝棒は十二本全部がエネルギー波によって消滅してしまった。
メキラ「馬鹿な!?なぜ地面の宝棒までわかるのだ!? 」
すると一刀は
一刀「よく気配を読めば何かが迫ってくるってわかるんだよ 」
メキラ「おのれっ!こうなれば肉弾戦で… 」
スッ
メキラは構えるが
一刀「格闘戦ならばレイ、頼むぜ 」
一刀が言うと
シュッ!
レイ「心得た! 」
宝棒によって受けたダメージを回復させたレイが空高く跳んで
レイ「『飛龍光神脚』! 」
キィーンッ! ドカッ!
メキラに必殺の蹴りを食らわした。
メキラ「この私が負けるなんて嘘だぁー!? 」
ドカンッ!!
メキラは消滅した。
一刀「さすがだなレイ 」
一刀が言うと
レイ「ウォーアイニィー 」
一刀「えっ? 」
中国語を知らない一刀にさりげなく『私はあなたを愛する』というレイだった。
そしてレイの考えは
レイ「(男は北郷以外は軟弱者) 」
に変わったという。
焔「焔だ。情熱の国、スペインに向かった俺はデーヴァの一人と出会ってしまう。俺の新しい力を試すにはちょうどいい相手だぜ!次回、『燃えろ焔!』燃え上がれ獄炎よ! 」




