67時間目「ダーク一刀あらわる」
一刀「桃香に殴り飛ばされ、落ちた先にいた蒼魔と合流し、喜ぶ俺だったが蒼魔は何故か俺を攻撃してきた。自分が弱くなったのは俺のせいだという蒼魔は俺を本気にさせるために鳳賀をボロボロにし、桃香をも傷付けようとした。仲間相手に戦えないと決めていた俺だったが蒼魔との約束を思いだし、戦うことを決意し、蒼魔を本気で攻撃するのだった 」
ドシンッ!!
一刀が渾身の一撃を蒼魔に食らわし、一刀の技を食らった蒼魔は地面に倒れた。
桃香「二人とも大丈夫かな!? 」
二人が何故戦いあうのかを知らない桃香は驚いていた。
一刀「すまないな蒼魔、こうするしかお前の目を覚ますことができなかったんだよ 」
一刀が言うと蒼魔は
蒼魔「何言ってんだよ。助かったぜ一刀、俺を正気に戻してくれてよ 」
蒼魔の目は正常に戻っていた。
しかし、
ズキンッ!!
一刀「ぐはっ!? 」
桃香「一刀くん!? 」
蒼魔を助けるためとはいえ、気の技を使った一刀に再び闇の気が襲いかかってきた。
桃香「一刀くん!?もう一度気の流れを止めてよ、そうすれば痛みを押さえられるんでしょ!? 」
桃香は言うが
一刀「ムリなんだよ桃香、あの方法は一度しか使えないんだ。たとえもう一度使っても闇の気を押さえることができない…ぐほっ!? 」
桃香「一刀くん!? 」
闇の気はどんどん一刀の体を蝕んでいき、一刀の体の色がどんどん黒く染まっていた。
そんなとき
焔「美しい友情劇ってか 」
バァンッ！
一刀・桃香・蒼魔の近くにいつの間にか焔がいた。
焔「仲間を助けるために自分を犠牲にするなんてやっぱりフランチェスカの奴等は馬鹿ばかりのようだな 」
焔が罵倒すると
蒼魔「テメェ!!♯ 」
ゴォッ!!
蒼魔は再び武装氷龍形態に変身し、
蒼魔「よくも俺を悪の道に進ませやがったな！♯ 」
キーンッ!!
焔に速攻を仕掛けるが
焔「のせられる奴が馬鹿なんだよ 」
サッ
焔は軽く避けた。
蒼魔「おのれ!!お前だけは俺が倒してやる『氷河散弾千兆…』 」
蒼魔は技を焔に仕掛けようとするが
焔「そういえばいい忘れていたけど、お前に撃ったあの薬、実は副作用があってな時間が経つと… 」
そのとき
ブシュッ!!
蒼魔「ぐわーーっ!? 」
蒼魔の右腕が破裂した。
焔「薬の副作用として、体に痛みが走るんだよ 」
蒼魔「テメェ… 」
シュンッ バタンッ
蒼魔の武装氷龍が解けて蒼魔はその場に倒れてしまった。
一刀「蒼魔!?貴様よくも蒼魔を♯ 」
一刀は体を蝕まれながらも抵抗するが
ズキキンッ!!
一刀「ぐおっ!! 」
動けば動くほど闇の気は一刀の体を蝕んでいった。
焔「無茶するなって次第にお前は闇に蝕まれて廃人になるんだからよ。動くだけで体力の無駄遣いだぜ 」
一刀「そんなの知るかよ！たとえ確率が0.1％しかなくても０％でない限り、俺は抵抗するんだよ！ 」
ゴォッ!!
一刀は闇の気に抵抗しようとさらに気の放出量を増やしていった。
焔「(こいつ馬鹿か!?んなことすれば益々闇の気の進行速度が上が…) 」
ところが
シュルシュルルッ
闇の気が一刀の放出する気を吸い込めなくなってきたのかどんどん闇の気が小さくなってきていた。
焔「(マジかよ!?少しやばいかもな) 」
スッ
焔は懐に手を伸ばすと
ワラワラッ
天道虫に似た黒い虫を数匹取り出した。
焔「バイオスのじいさんに言われて用心のため持っておいてよかったぜ 」
ピュッ！
焔は虫を一刀に投げ出した。
すると投げ出された虫は
ズブブッ
一刀の体に触れた瞬間、体内に入っていった。
すると一刀は
一刀「ぐはっ!? 」
更に痛みが強まり苦しむようになった。
桃香「ちょっと!?一刀くんに何したのよ！ 」
桃香が聞くと
焔「冥土のみやげに教えてやるよ。そいつに投げたのは暗黒虫という闇の気を促進させる虫さ！ 」
焔が言うと桃香は
桃香「メイドって、月ちゃん達にお土産なんて渡さないでよ！ 」
桃香は頭が悪かった。
焔「馬鹿かお前は！北郷を見てみな 」
焔に言われて桃香が一刀を見てみると
一刀「ぐわーーっ!? 」
暗黒虫によって更に闇の気が強まった一刀が苦しんでいた。
桃香「一刀くん!? 」
スッ
桃香が一刀に触れようとするが
バチバチッ！
桃香「きゃっ!? 」
闇の気に阻まれてしまった。
焔「さぁ北郷よ、その痛みから解放されたくば心を闇で覆い尽くせ！ 」
そしてついに一刀は
一刀「うぉっー!? 」
バチバチンッ!!
全身が闇で覆われてしまった。
闇一刀「・・・ 」
バチバチッ!!
今の一刀の姿は漆黒の玄武の鎧を身に纏い、左腕にはドクロの凶悪顔の龍の骨、右腕と足は黒獅子、そして背中には闇の気の翼がはえていた。
桃香「そんなっ!?嘘でしょ一刀くん!? 」
スッ
桃香は一刀に手を触れようとするが
闇一刀「俺に触れるな！ 」
バシンッ!!
一刀は桃香の手を叩いた。
焔「諦めな劉備、闇の気に支配されて無事だったやつは一人もいない。方法があるとすれば北郷を殺すのみさ！ 」
焔の言葉を聞いた桃香は
桃香「そんな!?一刀くん!? 」
大きなショックを感じていた。
焔「まぁ北郷を倒したとしてもそれより強い俺がいるわけだしな 」
すると
ゴォッ!!
焔の回りに炎の渦が発生し、
ゴゴゴッ!!
焔を飲み込んだ。
そして渦の中から
焔「これが俺の力、『魔龍炎焔』だ！ 」
バンッ！
炎の龍の鎧を身に纏った焔が現れた。
華琳「華琳よ 」
蓮華「蓮華よ 」
月「月ですへぅ 」
華琳「あんな姿の一刀なんて見たくないわ！ 」
蓮華「正気に戻ってよ一刀！ 」
月「一刀さん… 」
華琳「必死で叫ぶ私達だけども何もできないだなんて悔しいわ！ 」
蓮華「でも私達にだって一刀を応援することはできる！ 」
月「必死で祈りましょう！ 」
華琳・蓮華・月『次回、『乙女達の祈り、甦れ一刀』一刀頑張ってね 』
