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web小説の書き方、ルール文書規則と各なろう要素  作者: 滝川 海老郎
付録等

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29. 付録-執筆環境

■小説家になろう執筆フォーム


 なろうに直接書くこともできます。PCとスマホなど複数端末を行き来する場合、なろう執筆フォームはデータを共有作業などをすることなくいつでもどこでも使えるので便利です。

 この場合、ウェブサーバーが重かったり何かの拍子に、データが消え去って消滅することがあります。

 また、何らかの理由で小説家になろうを垢BANされたり、ログインIDを忘れてインできなくなると、データを回収することが不可能になります。

 重要なのは、スマホローカルだったりメールの下書きなりPC内であったり、クラウドサービスなり、なんでもいいので、バックアップをこまめにとることです。

 データが消えるとかなりの痛手です。


 ちなみに、1ファイル下書きで7万文字までしか書けないので、10万文字の小説を1ファイルとかにしようとすると、はいりきらなくなります。もちろん投稿するときは、コピペで1話ずつ切り出して使用します。


 携帯ガラケー用執筆システムは2019年1月29日に廃止されました。


 2018年ごろに修正された新執筆フォームでは、置換、行頭空白、ルビ、傍点機能などがついていて多少は便利です。ただ置換機能は、実際に何か所置換されたかすら分からないので、不満ではあります。スマホ版では置換数が先に表示されます。

 またスマホでは、長文の末尾に移動するのが苦労します。


 Windows PCでは、完成時の「メイリオ」での表示と異なり「MSゴシック」であるのが不満です。

 この点は、Firefox/Chrome拡張のStylusにより「メイリオ」または「游明朝」で表示できるスタイルシートを userstyles.org に公開してありますので、気になる人は使ってみてください。


■執筆アプリを使う


 PC環境、スマホアプリ、たとえばJotterPadなり「テキストエディタ」を使用するといいです。

 MSワードでは、ファイルフォーマットが独自なのでいろいろと問題になることもあります。

 また人によってはワードはクラッシュしやすい、行頭スペースがインデントに変換されるなど自動変換機能に邪魔される、重いなどいろいろな問題があるので、やはり「テキスト」ベースが一番いいです。

 ただ文章校正作業では、ワードや一太郎は便利です。

 エディタは好みのものを使えばいいでしょう。Grepなどがついていると、複数ファイルに分かれていても検索などができて便利です。


 ハートマーク「♡♥」や「⁉︎‼︎」などを使いたい場合には、Shift_JISではなくUnicode, UTF-8を使う必要があります。TeraPad、K2Editorなどの前時代からの内部Shift_JISのソフトでは入力することができません。

 どのエディタが対応しているかは、下記のWikiの比較が分かりやすいです。

 https://wikiwiki.jp/texteditor/%E6%AF%94%E8%BC%83


 また長期間同じものを使いたい人は、複数人以上で開発していると思われるソフトを使用するといいです。個人開発のいわゆる「フリーソフト」は作者都合で突然の公開停止、開発終了などになることがわりあい多いです。


■ポメラ


 小さなフルキーボードがついた執筆、メモ機械である「ポメラ」というものがあります。外出を頻繁にする人はこれも執筆環境の候補になるでしょう。


■クラウドストレージ


 MS OneDrive、Dropbox、Google Driveなどがあります。

 ファイルのアップロード、ダウンロードで使うこともできますが、真価を発揮するのは、専用アプリを入れると該当ファイルを自動で同期バックアップしてくれる使用方法です。

 PCやスマホでデータを共有することができます。

 筆者は使用していませんが「Google ドキュメント」などもオンラインでワードのような使用方法ができるツールとして便利だそうです。


■構造化エディタ、アウトラインプロセッサなど


 便利ではありますが、ファイルフォーマットが独自のものは、そのアプリが提供終了すると開くことができないという、究極の問題があります。

 いつ公開終了するか分からないフリーソフトやサービスは、あまり使用しない方が賢明です。

 どうしても使用する場合は、インストーラなどを保存して確保しておくのを忘れないようにしましょう。

 データの移行も、大変な作業です。


■ウェブメーラーなどを使う


 ウェブにデータを保存できるサービスは色々ありますが、書くだけならウェブメーラーの下書きなどが便利かもしれません。

 他にも自分専用wikiなども使い方によっては便利です。

 有料の小説執筆用をうたった専用サービスなどは、提供終了の恐れや、かゆいところに手が届かないなど、細かい問題も目につきます。

 結局は、テキストベースで文字列を並べただけのほうが簡単だったりします。

 データがサーバーに取られているという不安もあるので、注意しましょう。


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