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【完結】トリップしてきた元賢者は推し活に忙しい〜魔法提供は我が最推しへの貢物也〜  作者: 櫛田こころ


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第11話 問題多々あり

 銭湯には到着したけれど、問題がひとつ浮かんでしまった。


 着替えもだけど、『コーイシツ』とやらにマリアーノちゃんを男女どちらで利用させるかが問題だった!! お風呂から上がってからの着替えもだし……入り口で見かけたお嬢さんたちには申し訳ないが、美少年と同室でのお着替えは流石に色々申し訳なくなってきた。


 マリアーノちゃんは、感覚的に問題なくとも!! 水着を開放したら男の子の身体のままだから……ダメだ。非常にダメだ!!


 なので、大変ややこしくなるけれど……全員で男性側へ移動しようと決定。



「まあ、コスプレした女装男扱い……なら、ギリギリセーフか?」



 アツシもそんなことを言ってたから、いいかなと思ってたけど。後ろから、僕の肩に何かガッと掴まれたので……振り返れば、受付にいた女性の職員が必死の形相になっていた??



「……お客様。大変申し訳ありませんが、そちらの更衣室に女性(・・)をお入れすることは」



 やっぱり、普通の人間にはマリアーノちゃんの可憐さはそう簡単に見抜けないみたいです……。なので、マリアーノちゃんがふふっと笑いながら彼女の前に立って。



「誤解を招いて申し訳ありませんわ。ボク(・・)はこう見えて男ですので……服装は少しいじっていますが、きちんと弁えていますよ」

「…………男、の人……ですか??」

「はい。この見た目も女性寄りなので、服装も寄せているだけ。流石にエチケットへ反しますし……『あそこ』は公開出来ませんけど」

「…………お、お兄さんたち本当ですか??」

「あ、はい」

「ほんと」

「水着は顔に合わせているから、出てくる時に驚かせるけど」

「あ、はぁ……」

「…………この声でも?」

「ヒャい!? イケボ!!?」



 まだ疑いが残るお姉さんに、マリアーノちゃんが渾身の『声』を披露したけど。僕でも聞いてて、腰に響くくらいの良い声でした……。いかん、滾る!!と下がおかしくなりそうなので、心を鎮めるしかありません!!


 とりあえず、男の子には他のお客さんや職員にも認めてもらえたので……コーイシツに向かったけど。



(……如何に、自分が貧相な体つきか自覚させられるよ)



 ナルディアはともかく、アツシも良い体つきしているだなんて!! 程よく筋肉がつき、色気があるような……のは、昼間にもつれかけたきっかけになったんだろうね?


 さておき、僕の愛しいマリアーノちゃんの水着だけど!!



「ふふ。ユディ様? いかがでしょうか?」



 鼻血噴きそうなくらい、可憐にも見える妖艶さが凄いよ!! 大事なとこを見えにくくするフリルが赤色で、他はビキニというので黒メイン。フリルはぐるりと一周するように、上下に可愛くあしらわれていて……もう最強に可愛い。


 僕、男娼の経験ないけど……お持ち帰りしていいのかな? いっしょに住むは決定時点でそれも込みってことかな!!?

次回はまた明日〜

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