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竜達の愛娘  作者: ao
長めのプロローグ
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突然の訪問①

評価・ブックマークをいただいた方、また読んでいただいた方々ありがとうございます(土下座:心の中で)

1話で書きたかったのですが、余りにも長くなる為①・②・③と言う感じにさせていただきます。

また、毎日と言えど続きが気になる方も居ると思うので、このお話はまとめてアップしたいと思います(吐血)

 ウィリアが魔力操作を始めて、4年の月日が経ち7歳になっていた。この4年の間にシュベルは、変わらずウィリアに魔法と魔力操作を教えていた。ウィリアは1度でも教えれば直ぐに覚えてしまう為、一つ一つ丁寧に注意点なども含め教えてきた。


 使える属性は、全て! 高等魔法と呼ばれる、雷・時・空魔法も使えたのだ。本当に、ウィリアは天才だ! しかも可愛い! はぁ~、もうこのままここでずーっとウィリアと居たい!!

 そんな思考に陥るシュベルの視線は、ウィリアに釘付けである。


 この2年で変わった事と言えば、とーたま呼びからお父様呼びに変わった事や言葉がしっかりした事、料理を始めたこと、独りで衣服を着れるようになった事などがあげられる。


 料理や食事に関して言えば、今までは空魔法を使えるものが人化した状態で、上空から見た事のある街へ行きパンや野菜などを購入してきたものを食べさせていた。


 火の魔法を使い、焼いて食べていた。人の知識はあれど、パンや野菜などは創造のものでしかなく、食べられる物ではなかった為、購入させていたのだ。


 だが、半年程前ウィリアに万物知識創造を教えてからと言うもの、[しすてむきっちん?][れいぞうこ?]という物を作り出し、色々な料理を作ってくれるようになった。


 初めて食べた、かれーらいすと言う穀物を使い、少しピリッとする餌はとても美味しく皆にも人気がある為、週に1度は作ってもらっている。


 ウィリアの作る摩訶不思議な料理は、皆が好む為、メスの竜達も手伝い覚えるように伝えてある。

 

 そして、衣服に関しては[めいどふく?][ごすろり?][ゆかた?][じんべー?][せーふく]なる物をたくさん作り出し、皆に喜ばれている。ウィリア本人は着ないのかと問いかけたところ「恥ずかしいから」と遠慮されてしまった……! いつか着て欲しいと心から願う。


 そう言えば、ウィリアは[ふろ?]と言う水浴びの道具も作り出した、あれは竜をも堕落させる道具だと思う。あのジオールが[ふろ]に入り数時間はでてこないのだ――ジオールのこの行動により他の竜も興味を持ったものが多く連日ふろは大人気である。


 こうして思い返してみれば、ウィリアのおかげで、この辺境でも快適に過ごせるようになったのは言うまでもない。


「ウィリア、今日のご飯なーにー?」


 ウィリアと一緒に、魔力操作をしていた子供の一人が声をかける。


「うーん、今日はね~からあげだよ」


「僕からあげ好き~!!」


 唐揚げと聞いた子供たちは、喜びを表しぴょんぴょん飛び跳ねてる。その様子をみた、ウィリアもまた嬉しそうに笑った。


 「たーーーーーーーーーくさん揚げるから、おなかいっぱい食べてね!」


 「うん!」


 その場を子供達が離れると、ウィリアは料理を始める。


 その周りにはアルミス、ルリア、シシル、カミナ、リンカが居り、ウィリアと一緒に作業をしている。


「ウィリア様、この肉はどういたしますかぁ??」


 カミナに聞かれたウィリアは、肉を1つまな板に載せ一口(人間の)サイズに切り分けてみせる。


「こんな感じで、全部きってほしいのー」


 見本を見ていた、女竜たちは、直ぐに作業を始める。


 この集落に住む竜は、全部で150頭ほどかなりの量が必要で毎回夕食事の準備は昼食後から始まる。1頭の竜の1日食事量を考えれば余りにも多い。まだ7歳のウィリアとメスたちだけでは到底まかなう事は難しく、その為朝昼の食事に関しては各々自力で食べる事を命じてある。


 魔獣肉、以外の食材などの必要な物は、万物知識創造でウィリアとふたりで作り出している為特に問題はないようだった。一度作ってしまえば、その後万物知識創造で作り出せるため最初に作る時だけとなるが、それでもやはり負担は大きいと思える。


 考え事をしているうちに、良い匂いが漂ってくる。大きな鉄鍋の中で、ジュウジュウと揚がる鶏肉を[はし]と言われる2本の棒を使い器用に取り出すウィリアを見守る。


 箸に挟んだ、揚げたての鶏肉からあげをもちウィリアが小首を傾げて聞いてくる。


「シュベルお父様、お味見してくださいますか?」


「!!」


 数回フーフーと唐揚げに息を吹きかけ、箸に挟んだ唐揚げをこちらに差し出す。その姿はまるで新妻のようで、つい惚けてしまった。


「はい、熱いですけど――あ~ん」


 返事を待たず、あ~んと言いながら口にからあげを近づける。

 口を開けウィリアに唐揚げを食べさせてもらえる幸せを噛み締める。唐揚げの味は、ハーブソルトを使用した塩味でプリッとした肉を噛む度に肉汁が溢れとても美味しい!


「とても、美味しいよ! ウィリアは、本当に料理上手だ」


 いつもの様に、ウィリアの頭を撫でると、ほんのりと頬が色付き照れたようにハニカミ「えへへ」と笑う。その顔がまた、非常に可愛いのだ! 幼い分余計に可愛い!

 (現代日本で言うとこの、ロリ○ンに近い状態と言えばいいだろうか…)


 この可愛さを表す言葉を私は知らないが、この子の為ならばこの命をかけてもいいとさえ思えてしまう。


 デレデレとシュベルとウィリアがしている頃、鉄鍋の前は戦場と化していた。


 汗だくのリンカ、ルリア、シシルが、3つの鉄鍋の中で揚がる唐揚げと使い慣れない箸を使い格闘している。その横で、アルミス、カミナが味を付けた鶏肉に衣を付け投入していた。


「ちょっと、アルミス代わって!」


「あら、私まだお肉きらなきゃいけないのよ? ごめんね~ルリア」


「ちょ! それ私がやるから、アルミスこっち手伝いなさいよ!」


「だーめ! これは私が、ウィリア様にまかされたことなのー!」


「じゃぁ、カミナ代わって!」


「え…とぉ、私ぃ~これやらないとぉ~」


「チッ……」


 逃げる二頭に、汗だくの三頭の目がジト目になる。おほほ、笑ってごまかそうとしている。

 

 そんなのんびりとした空気を読まず、慌てた足音を立てた、カシがキッチンへ入ってきた。


「王、一大事でございます!」


「何事だ」


「南からの使者と思われる、10頭がこちらに向かっていると報告が入りました!」


「南か……」


「はい!」


「ふむ、手の空いている者に歓待と塒の用意を至急伝えよ、後アルミス使者の分のからあげを追加しておけ! ウィリアは、いくつか今までに作った事のある物を用意しておいてくれるか?」


「「はっ!」」


「は~い」


 南とは、海を渡った南に位置する別の大陸に住む竜の一族である。シュベル率いる一族を北と呼ぶ。南にももちろん竜を束ねる者も存在する、だが、古より100年に一度、どちらの集落からも4日の距離にある中の島(海上にある無人島)で北と南の代表で戦い勝利したものが竜王としてなる事を許されている。


 シュベルは今回の訪問について、思案する。南がこちらを訪ねる事は今まで一度もなかったはずだ、少なくとも自分が生まれてからは一度もない――なにがあった?デイハ殿(南を治める長の名)の気配はまだ十分にここからでも感じられる――ではなぜ?


 思案するも判らず、何があっても対応できるよう細心の注意を払う事を念頭において到着をまった。緊急措置として、塒周りの柵を一時的に外し使者を迎えられる広さを整える。豆粒程の大きさだった、使者たちが徐々にその巨体を大きくし近づいてくる、シュベルの上空へたどり着いたのち、速度を落とす為、数度旋回し降りてきた。


 先頭に降り立った、金と見紛うばかりの黄色の竜が頭を垂れると共に来た竜達も同じように頭を垂れた、その後代表の黄色の竜が恭しく挨拶を述べる。


「王竜シュベル様におかれましては、久方振りの邂逅敵い恐悦至極に存じます」


「あぁ、久しいなリューク、面を上げよ」


「名を覚えて頂き感謝申し上げます」


「あぁ、して今回の訪問はどのような用件か?」


「はい、約300年前にお約束いたしました、我らが長であるデイハ様の娘、リィハ様を連れてまいりました」


はて――300年前の約束??? 思い出せず、チラリとベルンを見れば、ベルンが耳打ちするように片手を口元に翳し伝えてくる。


【300年前の戦いの終わりにあった宴で、デイハ殿の娘を育った暁には一度見て、妻にして欲しいと言われたではありませんか…】


【あぁ!!】


 思い出した。そう言えばあの宴の時、デイハどのがやたらと娘の自慢をするから一度見てみたいと 伝えたところ、ならば見て気に入ったならば嫁にという話をした……なるほどな……と1人納得しリュークを見る。


「ふむ、確かにその話覚えておる、デリハ殿が娘を誇らしそうに語る姿を見て、一度会ってみたいと伝えたな」


「はい、王竜シュベル様の妻になるべく育てられた、リィハ様でしたら必ずやお気に召すと我らは自負しております」


「そうか、では歓待の宴の折にでも、会わせてもらおう。宴の席の準備が整うまでこの場にてゆるりと過ごすがいい」


「はっ!」


 堅苦しい会話を終え、シュベルは塒の中にある家へと戻っていった。その姿を一頭の竜が熱く見つめているのも知らずに……。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更に親バカになっててワロタ。 もしかしなくてもロリコンだよシュベル……笑 そしてウィリアは天使だ。
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