表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜達の愛娘  作者: ao
第一章 ―王都編―
33/108

答え……叙爵!①

評価・ブックマークをして下さった方ありがとうございます。また、それ以外にこの小説を読んでいただいた方々に心からの感謝を♪お暇なときにでも、感想やレビューなどいただければ幸いです♪

長くなった為…①・②・③・④となります。

竜達の愛娘 ―ものおき―

閑話はこちらに置く事にしました。思いついたものや皆さんのご希望があれば欠かせて頂きますので、感想の方に書いて頂ければ幸いです。 https://book1.adouzi.eu.org/n6489fs/

/シュベル


 あの日以来、未だウィリアとはギスギスしている…皆の助言を受けて色々してみたりしたがその関係は変わる事はなかった。

 春までもう少し!! 本日は皇王が屋敷へとやってきていた。叙爵の際の打ち合わせと言っていた。リビングで寛ぎ、皇王と打ち合わせをする。


「それで、ですね大まかな流れをご説明させていただきます」


 宰相を見る皇王……。相変わらず宰相はできるらしい。宰相が説明してくれた内容を簡潔にまとめる。


 城内、謁見の間に私と会議の一員である、デイハ達を連れて入場する。どちらも傅く事はせず立った状態で、叙爵の理由などを読み上げ「竜大公」とする事それに応じたデザインの勲章を渡す事、また、人ではない事をその場の貴族達に知らせ、皇王と同等の位である事を知らせるとの事、それの返礼として、以前私が渡した、鱗を渡すと言う流れだ。夜は夜で晩餐会なるものが開かれるらしい。ウィリアと一緒に踊れるかどうか、最悪の場合アルミスかルリア辺りに頼む必要があるようだ。


「判った。他になにか用意するものはあるか?」


 そう聞けば、少し言いづらそうにしながらも……。


「その宜しければでかまいません。魔石をご用意いただきたいのです……」


「魔石? 何故か聞いてもいいか?」


「以前、王竜様が私にお渡し下さいました、思念を伝える道具を作りたいのです。あれがあれば警


 備関係者は動きやすくなりますから」


「確かにそうだな!! どれぐらい欲しいのだ?」


「出来る限り。沢山です」


 まぁ、そうだろうな。人族の警備兵だけでも数千人規模だろう? 1人1つとなれば、沢山だろうな。


「ふむ。魔法は籠めておく方が良いのだろう?」


「それについては、こちらでも魔導師がおりますので、出来るとは思うのですが……」


 歯切れが悪いな……。


「まだ成功はしていない?とかですか?」


 ベルンが冷静に返す。


「はい」


 苦い顔をした宰相は素直に認めた。


「ならば、それはこちらで籠めよう。友好の証として渡せば問題なかろう。ただし、不審な者には渡さないで欲しいとだけ付け加えさせてもらうが……」


「もちろんでございます!」


 皇王が身を乗り出し、すぐさま約束してくれた。


「ベルン・カシ・リューク、すまんが塒から魔石を持ってきてくれ。全員でやれば直ぐに終わるはずだ」


「かしこまりました」


 会釈すると、直ぐに3人は立ち上がり転移の魔道具へと向かった。

 微妙な顔している皇王を不思議に思い


「どうかしたのか?」


 私の問いかけに非常に気まずそうな顔をして、私を見ると……。


「あの、失礼とは承知なのですが、ウィスユリア様と何かお有りになったのですか?」


「まぁ、反抗期なんだろう……」


 そう、言うしかなかった。怒って私に近付かないウィリアを表す言葉がなかったのだ。


「そうですか、まぁ娘と言うのは、男よりも早いらしいですしね。色々と」


 色々とはなんだろう?!私は食い気味にその色々を聞いてみようと口を開きかけた、そこにウィリアが、お菓子をテーブルに置く。


「皇王様、どうぞお召し上がり下さい」


 いつも通り、ニコニコした笑顔でウィリアは皇王にお菓子をすすめた。つい、私にもその笑顔を向けてくれるものと思い。


「ウィリア、私にはくれないのか?」


 いつもの調子で聞いたのがまずかったらしい。はぁ~。と盛大に溜息を吐かれ、無言で私の前のテーブルの上に紙を置き、そこにお菓子を乗せ「どうぞ」と真顔で言うと離れていった。

 いつ、あの笑顔を私にむけてくれるのだろうか……。


 王達は、顔を引き攣らせ私に気遣うように、笑う……、自分も最近リーシャに避けられているのだと話をしてくれた。父親とは大変な生き物だと皇王と2人慰め合った。その後、皇王一行が帰ると私達は、ベルン・カシ・リュークの持ってきた魔石に魔法:応答を籠めていく作業をする事にした。魔力を耗する作業の為、休憩を入れ交代で行う事になった。


 先日、お付き合いをする事になった、二組が揃って作業をしているのだが、付き合い始めのカップルらしく、周りを気にする様子も無く、甘い雰囲気を出している。それに対し周りがなんとも微妙な空気になってしまっているのだが。こう言うものは……、時と場所を考える必要があると助言するべきなのかもしれないな。


 そんな、くだらない事を考えたりして、魔石に魔法を籠める作業は、流石に1日では終わらず1/3程作った所で、終了となった。夜、自室に戻りあの日のウィリアの言葉を繰り返し思い出し考える。


『冗談??? 引合に出された私は傷付かないと思っているのですか?? 冗談で簡単に結婚なんて言葉を出さないでください! お父様のそう言う軟派な所大嫌いです!』


 確かに、冗談でウィリアと結婚するなどと言うべきではなかった。だが、実際にウィリア大人になり私を望むのであれば…私は彼女を番にする事ができる。

その考えに、首を横に振り自分の言い聞かせる、そんな事はありえないのだ。


『毎回、伝えたはずなのに、お父様はちっとも気付いてくださらない! 鈍感!』


 鈍感と言っていたな。鈍感とは、鈍いという事だろう。 私は、そこまで鈍くはないはずだが……


『もう、いいです! お父様はそうやって、ずっと、娘としてしか見てくれないのでしょう?』


『お父様のばか!』


娘として見ている事の何が不満なのだ? 大事にしたいその思いがウィリアを傷つけているのだろうか? 確かに、血は繋がっていないが、共に過ごした日々は私にとって親子以外何ものでもないはずだ。


 言葉を思い返し、自問自答する…結局落ち込むだけだと分っていても、止められない。どうすれば元のようになれるのだ!! もう一月近くウィリアの笑顔を向けられていない。触れていない――渇望するような衝動にかられ、手を突き出す。だが、そこには何も無くただ空しい感情だけが自身を支配する。項垂れ、今夜も独り寂しくベットへ入る。あの日以来ウィリアと添い寝する事もなくなってしまった……


「はぁ、私は何を間違ったのだろうか」


 そう、独りごとを呟き、目を閉じた。無理に寝ようと何度も寝返りを打つが眠れる気配がまったく無い。毎日横に感じていた暖かな娘を求めるようにまた横を向く、横を向いてもウィリアは居ない。


 あれから、また日が経ち――その夜は、やけに冷え込んでいた。カチャッと言う扉を開く音で、意識が覚醒する。小さな足音を立て来訪者は、私のベットの上に登ると聞こえるかどうかとの小さな声で「xxxxx」と囁やき、私の唇に来訪者の何かがほんの軽く触れるか触れないか位で触れたと思ったら、小走りに退室していった。微かに開いた瞼から、月明かりに照らされ見えた来訪者の髪色は、紫苑色……だった。


 来訪者が去った後、私は1人呆然とベットに座っていた。確かに見えた紫苑色の髪その色を持つ者のは、この屋敷でただ1人! その姿を思い浮かべぽつりと名を呼んだ。


「ウィリア……」


 私の耳元で囁いたあの言葉の意味を考える。ウィリアは私を望んでいるのだろうか?否、それはないだろう。最近の様子を見るに……ありえない。では何故? 私の思考はループする。どれが正解なのかわからなかった。


 フッと子供の頃から世話を焼いてくれるジオールの顔が浮かんだ。私は急ぎベットを抜け出すと、扉を開けジオールの部屋へ向かおうと足を踏み出した。だが、シシルの顔がチラつく……。


「いや、止めておこう! 邪魔をしてしまうかもしれない。ジオールがだめなら、デイハに…いや、デイハは今日夜の見回りで、居ない。あっ! ベルンなら、あいつなら、邪魔をする女竜もいないし、問題は無いはずだ!」


 暗い廊下で、独り言をブツブツ呟き、ベルンの部屋に向うため足を進め歩いていると、階段から男女の囁きあう声が聞こえた。男の方の声に聞き覚えがあり、こっそり壁から覗き見ると、なんと!! ベルンがカシリアの肩を抱き、カシリアは頭を預けるようにベルンにしな垂れかかっていた。


 あの2人がそう言う関係だったとは!! 折角の逢瀬を邪魔するわけにはいかず、結局誰にも相談できないまま、私は、ウィリアの部屋の前に立っていた。


 何故、あの言葉を言ったのか? そしてあの行動の意味を聞かなければ!! そう思うも、ノックする勇気がでない。また、あの死んだような目で見られたら、私は立ち直れない。それだけじゃない。もし、勘違いだったならば?もし、それで更に嫌われたら――そんな事を考え、中々行動に踏み出せないでいた。


 嫌われていたとしても、私はウィリアの言葉を聞きたい!強大な壁のように感じるドアをノックする。返事は返ってこなかった、カタっと室内で物音がした。勇気を振り絞りドアノブに手を掛開けた。


 開けた先で、気まずそうな顔をしたウィリアがベットに座って居た。私は、いつものように「入るよ」と室内に踏み込むとドアを閉め、ウィリアの座るベットへ恐る恐る腰掛けた。心臓が激しく痛い!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ