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竜達の愛娘  作者: ao
第一章 ―王都編―
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屋敷……ぷろぽーず!?

評価・ブックマークをして下さった方ありがとうございます。また、それ以外にこの小説を読んでいただいた方々に心からの感謝を♪お暇なときにでも、感想やレビューなどいただければ幸いです♪

/シュベル


 あの謁見のあと、ウィリアはリーシャとお友達になったと喜んでいた。塒に帰り、さっそく手紙を書いていた。どうせならと、「魔法で話をしたらどうだ?」とウィリアに伝えて見れば、彼女はハッ!としたように顔を上げると、魔法を使ってもいいか?と私に尋ね、許可する。


 魔法:万物知識創造を使い、魔法:応答(コール)を作り出した。私達のように保有する魔力が高い生き物ならば、普通に魔法として使えるのだが、人族は、魔法は使えても保有する魔力は低いそれを解決するのが媒体を使用した、魔道具となる。


 魔道具に必要なのは、魔石と呼ばれる石で、この石には多く魔力を蓄積すると言う機能があるらしい。人族はどうか知らないが、魔石自体は、大して珍しいものではない。

 我らが食す魔獣より毎回出るものだからだ。魔石の色は、その魔獣の属性により変わるのだ。


 魔法:応答をその魔石に籠めてやればいいのだ。それで出来上がりとなる。話したい相手が人族の場合は、この魔石を渡せばそれで済むと言う算段だ。


 と言う事で、その魔石を渡すために皇城にまた訪れている。

 今、私は皇城の庭園でウィリアとリーシャ、皇王・第1皇子と共に茶を飲んでいる。つい昨日塒に帰ったはずなのにだ!


 嬉しそうに微笑みを浮かべ、魔道具を渡している。庭園の草木の陰から害虫(ジーン)が覗いているのは分っているが、見ないようにしている。ウィリアを背景の中心に置き私はのんびりとお茶を楽しむ。


「あぁ、そうだ! そなたにも渡して置こう」


 ついでだからと皇王の前に、魔法:応答を入れた魔石を置いた。


「こんな、貴重な魔道具をいただいて、よろしいのですか?」


「構わん」


「お礼申し上げます」


 ヒラヒラと手を振り気にするなと伝え、ウィリアの作ったお菓子を食べる。今日は日差しも暖かく、過ごしやすい。こんな日は羽を伸ばし風に乗るのもいいだろうな…空を見上げそんな事を考えていた。


「シュベルお父様! ウィリアね。お願いがあるの」


 私のほうへ向き直り、両手は太ももの上に置き真面目な顔をしていた。


「何かな?」


「あの、リーシャのお誕生日のお茶会に参加してもいいですか?」


 ぇ? ぁ! そうか、そう言えば、そんな事をあの草むらに居る害虫(ジーン)が言ってたな。まぁ、リーシャの誕生日を祝いたいと思っているのだろうし問題はないだろう。


「あぁ、いいよ」


 頭に手をやり許可を出すと、ぎゅっと私を抱きしめ


「シュベルお父様! だぁ~い好き」


 だぁ~い好きと……至福だ…ウィリアのだぁ~い好きが、これほどの破壊力とは……。


 (おもむろ)に、片手で顔を隠しウィリアを撫でまわす私は、きっと不審者に見えるだろう!! だがそんな事はどうでもいいのだ。今、この瞬間が幸せなのだから!!!


「そうでした、王竜様。先日話しておりました皇都に家を持つと言う話ですがどういたしましょうか?」


 おずおずと皇王が問いかけてきた。あぁ~あ、折角のウィリアがぁぁ!!

 軽く息を吐き表情を改める。確かに昨日話にでていたが、あれはウィリアが学園に通う際の話であって、今ではないはずなのだが、ウィリアの楽しそうに話す様子を見る限りこちらに家を持つ事も必要な事かもしれない……。


「頼んでもいいだろうか? あの2人の姿を見る限り、有ったほうが何かと都合が良さそうだ」


「早速話して進めておきましょう」


「よろしくたのむ」


 帰り際に、宰相から、「見学が必要ならば、いつもでご案内させていただきます。」と、言う言葉付きで数件の屋敷の書類を手渡された


 それから、10日程、塒でまったりとした日々を過ごしていたが、リーシャの所に遊びに行きたいと言うウィリアの希望で城を訪ねる事になった。ついでだからとジオール・ベルン・カシリア(カシの娘)・宰相を連れて、皇都の屋敷を見てまわる事にした。


 今回ウィリアも一緒に来ているが、リーシャのところでお留守番するというので、アルミスを置いてきた。前は何処にいくのも一緒だったのにウィリアが遠くなったように感じる。アルミス曰く、親離れの時期なのではないかということだった。寂しい……。


 1軒目は、貴族街と呼ばれるところにある屋敷だ。庭が広く屋敷は2階建てで下にリビング・ダイニング・キッチンと客間・地下が2部屋・2階に7部屋だった。学園には近いが、他の家に囲まれるように建っている。


 2軒目は、少し高台にある屋敷で、人はあまり見かけない。庭は広くそこから見える景色が素晴らしい。部屋数は全部で15、その他にダイニングやキッチン、風呂などがついている。


 3軒目は、平民が住む地区にある屋敷だ。大きな商家の屋敷のようだった。商店の名残か、1階は商品を陳列できるような部屋と大きな開き戸があり、奥は倉庫のようになっていた。3階立てで、私達が生活するのは、2.3階となるだろう。

 その他は、どこも狭く外をみただけとなった。


「ふむ、どこがいいだろうか? 皆はどう思う?」


 皇城に帰り、寂しさを紛らわすようにウィリアを膝に乗せお茶を飲む。今日は何をしていたのだろう? 寝かせる時にでも、話を聞こうと思う。


「わしは、2軒目ですかのぅ。広く人目があまりないのがいいですなぁ」


 ジオールは2軒目を希望した。


(わたくし)も同意見ですわ」


 カシリアも同じ意見のようだ。


「私はどこでもいいかと、人族の屋敷は良く分かりません」


 なるほどな、ベルンは住めればいいらしいので別として、2軒目の丘の屋敷か…あそこは広く使い勝手は良さそうだったな。


「では、2軒目に見た屋敷に住むことにするか!! 手間をかけるが頼めるか?」


 宰相は、頷き「お任せ下さい」と言って、去っていった。


 屋敷の検分も終わり、ウィリアを連れて塒に帰ろうと、立ち上がったのと同時に、草むらから害虫がわいた。


「あの! 王竜様お願いがあります!」


 折角、見なかった事にしていてやったのに、ひとつ溜息を吐くと視線を向けた。


「なんだ?」


 両手をピシっと揃え、真剣な顔をしている。


「あの、是非。今度のお茶会でウィスユリア様のエスコ「却下だ!!」


 にべも無く却下した。最後まで聴く必要もなかった。人の知識を見た際、エスコートをする男は将来の夫もしくは、兄弟か親だとその知識は言っていた。


「何故ですか!! 何で俺だけ!! おかしいでしょう!」


 必死に言い募る、害虫を無視しようかと思っていたら、ウィリアから声をかけられた。


「シュベルお父様、どうしてダメなのですか?」


 不思議そうに問いかけるウィリアに私は、張り裂ける思いで聞いてみた。


「うっ! ウィリアは、エスコートする男の人の意味を知ってる?あれと将来結婚したいの?」


「……」


 沈黙が怖い! 初めてその怖さを知った。害虫は期待のこもった目でウィリアを見つめる。くっ!!許されるのなら、今すぐ目を潰してしまいたい……


「エスコートする男の意味ってなに?ジーン様と結婚はしません。お友達ならなってもいいかな?」


 ウィリアがそう言うが早いか、何かを思いついた顔を瞬時に隠し


「じゃぁ! 友人になりましょう!」

 満面の笑顔を向けて害虫がウィリアに大またで寄ってきた。


「でも、ウィリア様、男女の友情など存在しませんわよ」


 後数歩でたどり着くという所で、アルミスの一言で脆くも崩れ去ってしまう……。


「うん。やっぱりお友達にはなれないかな……」


「そっ、そんな……」


 打ちひしがれる害虫。それをみてほくそ笑む、私とジオール。大人気ないのは分っているがついそうなってしまうのだ!!

 それでも、気力を振り絞るように立ち上がるとウィリアの前に片膝を突き片手を胸の前にもう片方の手を差し出し


「ウィスユリア嬢! 今すぐとは言いません! 私と結婚して下さい!」


 プロポーズの言葉を発した。


 プローポーズされ少し照れたように両手を頬に当ててたが、直ぐにそれを降ろし、少し赤く染まった頬のまま真剣な口調で返事をした。


「ごめんなさい!」


 差し出した手は、そのままに害虫は理由を尋ねた。


「……っ、何故か、聞いてもよろしいですか?」


「だって、ウィリアはシュベルお父様の事が好き! 結婚するならシュベルお父様がいいの」


 そう言うと、頬の赤みが更に増したように見えた。

 徐に私を振り返り「ダメですか?」と真っ赤に恥らった顔をして、下から上目遣いにうるうる見上げ、そう言った。


 絶句し、そのまま固まるジーク。その直ぐ側で彼の想い人は、父と慕う端麗な顔立ちの男性へ愛の告白をしている。その行動を見守る周囲からは、憐憫の視線がおくられていた。


 その一方で、逆プロポーズを受けたシュベルはその、顔をふにゃりと歪め


「だっ、だめじゃない、ぜっ、全然だめじゃない! むしろ歓迎だ!! お父様はもウィリアと結婚したいなぁ!!」


 喜びのあまり、(ども)ってしまった。


「ふふふっ! ウィリアも嬉しいです」


 自然と笑みが零れた。ウィリアを抱き上げ、頬や額に何度もキスをした。愛しく可愛い彼女からのプロポーズだ!! 嬉しすぎてどうにかなってしまいそうだ! あぁ、何故私は、記録をつける魔道具を開発していなかったのだろう!!!! それだけは激しく後悔した……。


「シュベル様? ウィリア様と結婚?? その資格があるかどうか、是非わしに見せて頂きたいものですな。わしを倒してから、そういう行為(キス)をするようにして頂いてよろしいですかな?」


 ピクピクと眉を動かし、ジト目をこちらに向け、いつもの数倍低い声でジオールが言った。

 ァ、ホンキダ――ワタシコロサレル……


「ウィリア様、こちらへ! そこは危険ですわ」


 アルミスがそう言って、ウィリアを私から取り上げた。


 ウィリアに危険がないと分るとジオールは臨戦態勢に入る。そんなジオールにベルンがヨケイナコトを言う


「ジオール様ここでは迷惑になります。それに他にも参加したい者がいるでしょうし、やるなら塒に戻ってからにいたしましょう」


「そうじゃな!! シュベル様もそれでよろしいかのぉ?」


「ァ、ハイ」


 私は、ジオールの圧に負け何度も首を縦に振った。ジオールは私の返事を聞き一度頷くと、今度は害虫に向かう。


「あぁ、そうじゃった! そこの害――オット第2皇子だったか、お前にも伝えておくぞ! はっきりフラレたのだ、これ以上ウィリア様に下心を持ち近づくならば、いずれわしや他の竜達の相手をしてもらうことになるからの努々(ゆめゆめ)忘れぬようにする事じゃ」


 きっちりと極太の釘を刺し、「さぁ、帰って続きじゃ!!」と言うと、私達は塒へ帰ることになった……。


 帰り際、害虫を見る、リーシャ・皇王・宰相・その他は憐憫の視線を振られた皇子へ向けていた。


 その後、塒の竜達と1対1で決闘する羽目になったのだが、ウィリアの介入により誰1人傷つかずに済んだのだった。

決闘の様子は、後日閑話でかかせていただきます。


修正です…。

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― 新着の感想 ―
[良い点] シュベルが『だぁ~いすき』って心の中で言ってるのが面白いw イチャイチャしやがって! もっとやれ!
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