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竜達の愛娘  作者: ao
第一章 ―王都編―
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謁見……つみ?①

評価・ブックマークをして下さった方ありがとうございます。また、それ以外にこの小説を読んでいただいた方々に心からの感謝を♪お暇なときにでも、感想やレビューなどいただければ幸いです♪

祝4000PV行っておりました…皆様のおかげです。ありがとうございます。


すみません…①・②・③同日UPになります…(涙

そして…ちょっとだけざまぁ、な回です。

/シュベル


 黒い大人達の会議は、その日のうちに思念で塒の竜達へと報告された。塒に残る竜達もまた、どす黒いオーラを出していたはずだ。皆で可愛がっているウィリアに対し、泣かせた罪は大きい。


 また、ウィリアに対し虫がついたことも同時に報告されたため収拾がつかなくなっていそうではあるが、会議という名の報告を聞いた、塒に残った竜達はそれぞれにどう(報復)するかを話し合い、そして、結論は翌日の早朝に(シュベル)へと伝えられた。


 その内容は【その者に罪を自覚させ、ウィリアへ謝罪し、今後一切ウィリアへの干渉・接触をしない事を神の御前で誓わせ反省させること……。ただし罪を認めないその時は、その者に限り初代王竜が交わした盟約を取り消し、その命ある限り竜族の敵だと認識しその命尽きるまで狙う事とする】と塒にいる代理の竜から思念を通じて報告があった。


 私としては、まだ温い! と思うが、人と争う事を避けるのであれば、妥当なところだと無理やり納得する。ウィリアを泣かせたのだ!! その程度で済むことのほうが珍しいと言わざるをえない。私が1人ならば、泣いたその日のうちに皇女(あれ)を殺しに行っただろう。


 独り物思いに耽って(ふけって)いると、ベッドからウィリアが起きてきた。隣のベッドに私が居ない事を見つけると、直ぐに周りを見回し、窓辺に立つ私を見つけ、跳ねた前髪をそのままにパタパタと走りギュっと抱きついてくる。


「おはよう、ウィリア。よく眠れた?」


 背中を優しく摩り問いかければ、抱きついたままこくんと頭が動く。その様子が可愛くてつい笑ってしまう。


「ふふ、本当にウィリアは可愛いなぁ~」


 つい、その思いが口を衝いて出てしまった。

 ウィリアの顔が私を見ていた、その顔には大人の女性と見紛うばかりのほほ笑みが浮かんでいた。


 ドキンと大きく心臓が跳ねる……。その鼓動は徐々に大きくなる、自分の鼓動を落ち着かせるため、目を閉じる――開いた時には、動悸も治まっていた。


 朝の挨拶が済み、満足したのかウィリアはいつものように、朝食の準備の為、洗面所へと向かった。


 大きく跳ねた鼓動が何かは分らない、だが、嫌な感じではなかった……。

 きっと、食事の後に控えている、王との話し合いに多少は緊張していたのだろうと思い、私も寝室を後にした。


 朝食を済ませ、着替えた後、皆でゆっくりと寛ぎ、今朝伝えられた報告を思念で話す。ウィリアの着替えに付き添って、アルミス・ルリアは不在であるが、思念での話はできるため不都合は無い。


《向こうの結論は、先に言ったとおりだ。まぁ、温いとは思うが、争わずに報復を考えるのであれば、妥当だと思わざるをえないと言うところだな》


《私は、ウィリア様が納得されるのならその決定に従いますわ》


 諍いを嫌う、アルミスらしい言葉だ。


《確かに、王のおっしゃる通りですが、殺すべきではありませんか?》


 無表情を更に表情をなくしたような顔をした、ベルンが言う。

 それに、大きく頷くようにジオールも同意する声をあげる。


《そうじゃ! 殺してしまった方が早いのぅ。何故、アレに対して生かす処置を取らねばならんのか……理解できんわぃ》


 まぁまぁ、と言いながらカシが参加した。


《ですが、盟約がある限りこちらから殺す事を前提に話すのは、初代様のお心を汚す事になるのでは?》


 言い返すことのできないジオールとベルンがぐっと詰まった声を出した。


 ウィリアの側に居るはずのルリアが声を荒らげて参加する。


《納得できません! アレは生かす価値なんてありませんよ!》


《そうは、言うが、我らが先に盟約に背き、アレを殺せば人もまた盟約に背き我らを殺しにくるぞ? そうなれば、どちらかしか生き残れまい》


《しかし!!》


 最初から、アレを好いていないルリアはそれでも食付いてくる。


《確かにウィリアの為に殺していいのなら私だって殺したい!! だが今回は違う相手はこの国の皇王の娘だ。竜族の長として、皆の命を守らねばならない。これは長としての決定だ。お前達がウィリアの為に動きたい気持ちはわかる!だが今回は、妥協してもらいたい》


《かしこまりました》


《長の決定ならば、従うしかないのぅ》


《かしこまりました》


《はい》


《かしこまりましたわ》


 各々から返事を貰う、納得していないものも多いだろうがそこは、妥協してもらうしかないのだ。人と竜は違うのだから……。


《ぁ、ところで、シュベル様》


 カシは思い出したように声をかけてきた。


《なんだ?》


《忘れていましたが、害虫(ジーク)についてはどうされるのですか?》

《はっ!!!!! 忘れていた……》


 本気で失念していた! 今から謁見までに何か策をたてなければ……。

 ソファーに座る皆のジト目が私を見る、視線を逸らし何か無いか考えを聞いてみる。しかし、これといって何も無かった。まぁ、何か言われたら断ればいいだろうと言うことで落ち着いた。


 そんな相談など色々していると、ドレスをきたウィリアが姿を見せた。

 胸元は薄い黄色、下に行くにつれ濃い黄色にグラデーションがかかり、胸元には白い花がいくつも縫い付けられそこにリボンを結び下に行くにつれ膨らむよう作られている。サイドを軽く上げた髪には、金に竜の細工を施し竜の鱗を飾りにつけた髪飾り。同じく鱗を使った金のイヤリングをつけている。その姿はとても美しい装いとなっていた。


「とても、綺麗だよウィリア!」


「まこと、このように美しい姿をした女性をみたのは初めてだ」


「本当に、よくお似合いです」


「可愛いウィリア様の姿がみれて嬉しく思います!」


 男竜皆が、それぞれがウィリアを美しいと褒める。それを聞いた女竜は「当然ですわ!」 「当たり前でしょう!」とドヤ顔を決めていた。


 紅茶をのみ、ウィリアを含め談笑をしていると、時間になったのか案内役の文官が迎えに来た。


 塒を出る際決めた、参加者で向かおうと席を立ち扉へ向かっていると、文官から「全員で」と言われてしまった。準備の出来ていない、他の4人をみたウィリアが私に耳打ちで、魔法を使っていいか? と聞いてきたので許可を出す。


 すると、魔法:万物知識創造で、魔法:着せ替え(チェンジ・クロース)を作り出し、アルミス・ルリア・ベルン・カシの服を変えて見せた。文官は驚き、固まったが直ぐに正気に戻り、案内をはじめた。


 大きな廊下を進み、階段をのぼり歩く。しばらくは物珍しさもあり周りをみていた、ルリアが飽きた頃、漸く謁見の間へとたどり着いた。


 文官が、入り口にいた、騎士に声をかけると騎士は横の小さな扉から中に入り入室の許可を取りに行った。出てきた騎士が、もう片方の騎士に頷くと、私達の前でその大きなとびらが、ガチャンゴゴォと音を立てて開きはじめた。


 中を見ると、一段上がった中央の椅子に、この国の皇王が座りその右(シュベルから見て)に皇妃が座っていた。皇王の左より少し後ろに3つの席があり、年齢順になっているようだった。皇王の後ろにいた、アレと害虫を見てジオールとベルンが、ほぼ同時に舌打ちしたのは聞かなかったことにした。


 扉が開ききる前に、一歩を踏み出し中に入る。そのまま進み皇王から5メートル程のところで、止まり挨拶をしようと口を開きかけたその時、皇王の後ろから甲高い声が響いた。


「キャー! シュベル様、素敵ですわ!よくお似合いになられていますわ」


 なんとも言えない空気が流れていた。

 皇王が、咳払いをひとつして、場の空気を戻そうと挨拶をしてくる……。


「お初にお目にかかります。私は、アルシッドク皇国の皇王シェルジル・グラシエ・フォン・アルシッドクと申します。現竜王であらせられる、シュベル・クリム・ハーナス様にお会いでき光栄に思います」


「あぁ、既に知っているようだが、シュベル・クリム・ハーナスだ。1000年ほど前より竜王をしている。よろしく頼む」


 挨拶を済ませ、隣に立つウィリアに目配せを送る。

 少しふらつきながらも、淑女の礼の形を取り挨拶の言葉を口にする。


「アルシッドク皇国・皇王陛下にお会いでき光栄です。ウィスユリアと申します。よろしくお願いいたします」


 よく出来ました! と頭を撫でたい衝動にかられるのをぐっと我慢し、皇王に視線を向ける。


「大変素晴らしい、挨拶をありがとう。ウィスユリア嬢」


 そう言って、優しい笑みを浮かべる皇王にウィリアもまた笑顔を浮かべた。皇妃が挨拶を終え皇王の左後ろに居た者が立ち上がる。


「お初にお目にかかります。私はアルシッドク皇国・第1皇子ナディク・グラシエ・フォン・アルシッドクと申します。よろしくお願い致します」


「あぁ、よろしく頼む」


 第1皇子は、少し貧弱そうだが頭は悪くないようだ。他2人は聞くに堪えないので聞こえない振りをした。皆もそれぞれ挨拶をしていく。

 

 最後にと、2人の人物を紹介された。


 1人は、ベルンにも負けないほどの無表情に眼鏡をかけ、赤茶の髪にこげ茶の瞳、スラっとした体躯を持った初老の男性だった。この国の宰相だと紹介を受けた。


 もう1人は、一見幼そうな顔立ちをした、金の髪・緑の瞳を持った女性で、バランスの取れた体躯、この国の神殿に仕える巫女だった。

さっそくですが…文字修正です…。

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