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私は異世界で百合の花園(ハーレム)を創ることにした。  作者: 虹蓮華
第1章「異世界生活を始めよう」
19/43

本編1-17「自分で稼いだお金で食べるご飯はおいしい」

「さて、予定には無かったが、こうして姿を見せてしまった事だし、これからは儂も同席させて貰うぞ」


 領主のオジサンはそう言うと、隠し部屋の方へ大声で呼び掛ける。


「おい、お前達。もう良い、出て参れ」


 すると、扉の向こうから3人の人影が現われた。


 一人は、顔以外を金属の鎧でガチガチに固めた中年男性。多分騎士、だと思う。

 一人は、見るからに魔術士を思わせるローブに身を包んだ、品の良さそうなお婆ちゃん。

 一人は……何だろう? 初老のお爺さんだったが、服装からして文官さんかな?


 バラバラな出で立ちの人達は、領主さんの傍まで来て一列に並ぶ。


「この者達の紹介は……、今回は別によいか」


「いやいや。呼び出しておいてそれはないでしょう。せめて、役職だけでも紹介してあげるべきだと思いますよ?」


 支部長さんが苦笑混じりに進言する。


「む……、それもそうか。手前から順に、エングリン領筆頭政務官、南部国境騎士団団長、宮廷庁魔法局南方顧問殿だ」


 順番に、僅かに首を動かす事で応えてゆく。


 私達も、それに会釈にて返す。


「さて、このまま立ち話するのもなんだ、一旦座ろうではないか」


 エングリン辺境伯の音頭によって、会話……会談? が再開された。


 私とティアはさっきと同じ場所に座り、秘書さんが居た場所に支部長さん、支部長さんが座っていた場所に領主さんがそれぞれ腰を降ろし、秘書さんと付き添いの人達は各上司の後ろに控えるように立つ。


 最初に口火を切ったのは、支部長さんだ。


「それではこれからお話するのは、君達の処遇について、なのだが……」


 チラリと領主さんの顔を伺う。

 視線を受けた領主さんは、


「うむ。皇国としての公式見解は、 “巫女様は従者を伴って来訪されたが、それは所用の為である。勇者様の存在は確認していない”だ」


 と続けた。


「そう云う訳だ。因みに、巫女様は用事を済まされると、早々に御帰郷なされた」


 支部長さんが補足し、更に加えて、


「よって、今ここに居るのは、勇者様とも巫女様とも全く関係の無い、ただの新人冒険者二人組みと言う事になる」


 “事実確認”が終わると同時に、秘書さんが私の横に来て、小さな銅の板を差し出す。


「そして、シンガであるサクラガワさんは、本来であれば薬草採集の依頼を達成されたのでダブレへの昇級となりますが、今回は変異種発見の功績を鑑み、トルプへの特別昇級が認められます。こちらが、その証板です」


 星が3つ刻まれた、トルプの冒険者証だった。


「スクア以上も用意出来たのだが、それは君が望むものではないだろう?」


 支部長さんはニヤリと笑って見せていたが、何故だか声からは疲れが感じ取られた。


「有難う御座います。それで出来れば、彼女の分も用意して頂きたいのですが?」


「ああ、勿論だ。エルガレム殿……(くん)の冒険者証も、トルプで用意しよう」


「お手数お掛けします。でしたら、名前はティアル・シャルルでお願い致します」


「ははっ、了解した。手続きを頼む」


「畏まりました。早急に発行致します」


 秘書さんは一礼すると、急ぎを感じさせない颯爽とした足取りで、部屋を出て行った。

 一番の懸念材料が纏まり、場が一息分落ち着くと、領主さんが口を開いた。


「一先ずこれで、“勇者様”に関しては何とかなったと思いたい。しかし、一つ不明な点がある。ウルムスタンからは巫女殿が訪れたという知らせが一切無かったのだ……。どういう事だか、教えて貰えるか?」


「何故、と聞かれましても……。エングリンドが目的地だったとしか……」


 要領の得ない質問に、同じく要領を欠いた答えを返すと、


「む、言葉が足らなかったか。いやなに、二人がこの街にやって来たのは門衛からの報告が上がってきたので直ぐに把握出来たのだが、ウルムスタンの警備主任からは一切報告を受けていなくてな。突然目の前に現われたものだから、少々慌ててしまったのだよ」


 ああ、成程。そう云う事でしたか……。

 特に今更誤魔化す必要も無い。正直に話すとしよう。


「それでしたら、簡単な事です。そもそも私達は、ウルムスタンには立ち寄ってすら居ませんから」


「うん? 立ち寄って“すら”居ない? どういう事だね。それでは一体どこで寝食を……、まさか!?」


 どうやら、今まで考えもしなかった仮定に辿り着いたようだ。

 そんな “仮定”は、私の宣告で“事実”へと変わる。


「ええ。エングリンドまで来る間は、ずっと野宿だったんです」


 私の発言を聞いた瞬間、目の前の人達全員から、ガクッと力が抜けたのが分った。

 後ろに立っていたお連れの方々は、膝が折れるのをよく我慢したなと思う。


「な、何故、態々野宿なんかを……?」


 顔を引き攣らせながら、支部長さんが訊ねてきた。

 それを訊いちゃいますか。毒を喰らわば皿までだ。言ってやろうじゃないか。


「いや~、お恥ずかしながら、旅費節約の為に……」


 今度こそ、私とティア以外の全員がずっこけた。

 椅子にお座りの前列二名は体を支えていた腕を滑らせ、後列の三名は完全に姿勢が崩れていた。


 そんな中、筆頭政務官のお爺さんが頭を抱えながら呻く。


「ちょいと待って欲しい。すると何じゃ、我々は張子の虎に怯えていた、という事になるのかの?」


「そのようだのう。ワシもまさか、杯中の蛇影とは思わなんだ」


「俺だって、夕暮れの子鬼に対して本気で警戒していたんですぜ。勘弁してくれ」


 魔法局の南方顧問だかのお婆ちゃんと騎士団長さんも、同じく嘆いていた。


「それでは一体どこで寝泊りを? 街道を通って来たのではないのかね?」


「街道を辿って来たのはそうなんですけど、途中の街や宿場町に寄る余裕なんて無かったので、近くの森や林で夜を過ごしました」


 領主さんの質問に、あっけらかんと答える私。


「なんて無茶を……」


「我が国の施策とは云え、不届き物が増えつつある街道沿いで寝泊りするとは、幾ら勇者様と言えども危険すぎる」


「こんな、見るからに恰好の餌食としか思えない様なお嬢さんが歩いていたら、賊共が放って置かないだろ……、あっ……」


 各々がそれぞれの懸念を呟いていたが、騎士団長さんが何かに気付いたのか、皆に聞こえる様に独り言を始めた。


「そう言えば昨日、奇妙な話を耳にしましてな。エングリンドの近郊に根城を持つ盗賊団の一つが、最近になって勢力を伸ばしつつあるとの報告を受けて、一昨日に騎士団から一隊派遣したんです。ですが、昨日帰還した彼らからは、そんな集団は見受けられなかった、と。根城も発見したのですが、(もぬけ)の殻だったそうです」


 そこで一旦間を置き、目は横目で、しかし、意識は確実にこちらに向けて、


「付かぬ事をお聞きしますが、勇者様と同等の力をお持ちの冒険者殿は、何かご存知ありませんか?」


 ほぼ確信した上での“質問”だった。


「イエ……。ナンのコトだか、サっぱリ……」


「そうですか……、失礼しました。皇国は周辺国家と比べて治安がかなり良い方ですが、それでも善からぬ者は居ますので、活動の際はお気を付け下さい」


「若し遭遇する事があれば、その時は捕縛して、協会又は騎士団の詰め所まで連れて来てくれると助かる」


「はい……。ご忠告、肝に銘じて置きます……」


 騎士団長さんの訓告に支部長さんが補足して釘を刺すと、騎士団長さんはそれ以降、口を開くことは無かった。




 お互いの話題が尽きた丁度その時、扉を叩く音が軽やかに響いた。


「入りたまえ」


 部屋の主の許可を受けた後、扉が静かに開かれる。

「失礼致します。シャルル様の冒険者証がご用意出来ましたので、お持ち致しました」


 おおっ、思ったよりも早い……くも無いか……。

 秘書さんはティアの傍まで寄ると、私の時と同じように銅製の証板を差し出す。


「こちらが、ティアル・シャルル様の冒険者証となります。今後シャルル様にはトルプの冒険者として、又、皇国の冒険者として御活躍されること、協会一同、御期待申し上げております」


「はい、有難う御座います」


 秘書さんの受付さんのような祝辞と共に、ちょっと嬉しそうな表情で証板を受け取るティア。

 そんな横顔を見ていると、ふと思い付いた事があったので、冒険者証を顔の高さまで掲げさせる。


「おめでとう。これで私達、お揃いだね。これから宜しく、ティア」


 そう言って、お互いの証板をハイタッチの要領でチョンッと触れ合わせる。

 重ね合わせた場所からカチンッと安っぽい金属音が奏でられると、一気に顔が綻んだ。


「はい……。ありがとうございます、クスハ。こちらこそ、宜しくお願いします」


 私が見たかった、最高の表情だった。


「ごほん!」


 私達の間を邪魔する咳払いが聞こえた。

 野暮な事をしてくれるな……と心の中で文句を言いつつも、口には出さずにそちらに向き直る。


「これで我々の確認したかった事は以上だ。君達からは何かあるかね?」


「そうですね……」


 視界の端に金貨が大量に詰まった袋が映った。


「この街に、お金を預かってくれる場所とかありませんか? 銀行が望ましいですが、貸金庫でも構いません」


 私の質問に、不思議そうな顔を浮かべる支部長さん。


「【銀行】というものが何なのかは知らないが、貸倉庫屋なら何件かある。しかしそう言った場所は通常、旅先で荷物を預ける程度の物であって、金銭や貴重品を預けるには適さない。そもそも、お金を他人に預けるなんて、考えられない事だよ」


 むぅ……。思ってた以上に世紀末、じゃなかった、経済が成長していないようだ。

 どうやって、この異常な重さの金貨袋を持って帰れと言うのか。


 宿にだって保管出来そうな設備は無いだろうし、ここは駄目元で訊いて見るか。


「あの、それでしたら暫くの間、協会の方で預かって頂く事は可能でしょうか?」


「うん? ああ……。そうだな、それ位なら構わない。そうか、すっかり失念していたよ……。協会からの報酬支払いは原則として現金だし、こんな高額の依頼なんて基本無いからな。すまない」


「いえ。ご配意、感謝致します。協会で預かって頂くのが一番安全ですからね。安心しました」


「しかし、何時までも、と言う訳には行かないので注意してくれ」


「理解しています。有難う御座います」


 これで漸く、お互いの用事も終わったかな。

 なんだか無性に肩が凝った気がするよ……。あくまで気分的な問題だけれども……。


「よし! それではこれにて……何でも良いか、終了とする。時間を取らせたな」


「ええ、全くです。処で、この【特別手形】ですが、私は“冒険者”に成りましたので、お返しした方が宜しいですか?」


 領主さんがお開きを決定すると、すかさずティアが立ち上がり、懐から巫女用に発行された手形を取り出す。


「いえ、其れはそのままお持ち下さい。巫女殿として、何かあった時に必要になる事もあるでしょうから」


「そうですか。では御厚意に甘えさせて頂きますね。クスハ、参りましょう」


「え、ええ。そうね、行きましょうか」


 ティアに促され、慌てて立ち上がる。

 一応の礼儀作法として、退室の挨拶を述べた。


「それでは、私達はこれにて失礼致します」


 私が頭を戻すのを待ってから、


「外まで御案内致します」


 秘書さんが扉を開けてくれた。


「あ、ちょっとだけ待って貰えますか?」


 一言断ると、金貨袋の山から銅貨袋だけを取り上げる。


「手持ちが無いと色々と不便なので、これだけ持って行きますね」


 それだけを告げ、退室時にもう一度だけ会釈をし、来た時と全く同じ経路を辿って裏門へと到着する。


 外に出ると、辺りはもうすっかり夜になっていた。

 建物を挿んだ反対側からは、繁華街独特の喧騒が風に乗って流れてくる。


 私達が運んできたフーガポーテストモルスの死体は、大きな布が掛けられた状態で道の端に寄せられていた。


 その横を通り過ぎ、目抜き通りへの小道へと足を向けたところで、後方から呼び止める声が掛かった。


「ちょ、ちょっと待ってくれ!」


 声の主は支部長さんだった。私達の下まで駆け寄ってくると、


「帰るところを呼び止めてしまって済まない。一つ言い忘れていた事があったんだ。実は、あの奇妙な荷車なんだが、公金貨一枚で売っては貰えないだろうか?」


 私達は、追加で収入を得た。




 一度大通りに出て、落ち着いた雰囲気のお店で夕食を取り、記憶を頼りに今日の寝床へと向かう。

 一昨昨日に泊まった宿だ。


 途中で若干道に迷ってしまったが、道中で親切な人に教えてもらって、何とか行き着く事が出来た。


 ギィッと軋んだ音を立てながら入り口の戸を開くと、来客を告げる鈴が奥の部屋で鳴り響く。


「ごめんくださーい!」


 音のした方へ向かって声を掛けると、小走りする音と共に女主人が顔を出す。


「おや、聞き覚えのある声だと思ったら、お譲ちゃん達じゃないかい。今まで何処に行ってたのさ?」


 予想外の訪問者に、目を丸くする女将さん。次いで、


「冒険者協会で別れたっ切り、ここにも戻って来ないってんで、エマが心配してたんだ。今日だって、さっきまでここに居たくらいだからね。後で顔でも見せてお遣り。私だって、あの子ほどじゃ無いにしろ、気にはしてたさ」


 あー……。流石に一言も残さず黙って出て行っちゃったのは、失敗だったかな……。


「それは済みませんでした。協会へ行ったら今すぐ受けられる依頼が有ったもので、それを請けていたんです」


「依頼は無事に完了致しまして、私達もつい先程、帰ってきたばかりでして」


「そうかい、そいつはお疲れだったね。頑張るのも良いけど、余り無茶はするんじゃ無いよ?」


「ええ、勿論です」


「ところで……、その白いのは何だい?」


 腕の中の毛玉が指差された。


「えっと、この子は依頼の最中に出会いまして……。一緒でも大丈夫ですか?」


「本来であればお断りするところなんだが、他に客なんて居やしないしね。ちゃんと面倒が看れるってんなら、構やしないよ」


「有難う御座います。この前と同じ部屋でお願いします」


「あいよ。一人、銅貨二枚だ」


 私は銅貨を五枚取り出すと女将さんに渡し、代わりに鍵を受け取って、ティアとタマモ3人で二階奥の客室へと向かう。


 部屋に入ると、一泊しかしていないにも関わらず、懐かしさを覚える。

 安心感からか、急に眠気が襲ってきた。


 堪らずベッドへと倒れ込み、急速に意識が沈み往く中、同じくベッドへと飛び込んだティアに告げた。


「明日からは、家を探すわよ」


 返事が返って来る前に、限界を迎えた…………。


ホムラとフウの、異世界貨幣価値講座~


パチパチパチ。


さて、お姉ちゃんの夢の中で唐突に始まりました、

この世界での金銭感覚・物価解説だけど、

日本円と比較した場合、主な流通貨幣は以下になるわ。



・金貨 … 1万円相当

・銀貨 … 千円相当

・銅貨 … 百円相当

・鉄銭 … 十円相当

・鉛銭 … 一円相当



「あれ? この中に、皇国金貨ってのが入ってないけど?」


「それは今から別に紹介するわ。

 金貨と言えば通常は、公金貨を指すの。

 普通、硬貨は発行された其々の国でしか通用しないのだけど、

 それだと貿易で不備が生じちゃう。

 なので昔、各国が基準を話し合って、

 決まった大きさ、重さを制定したのが、公金貨って訳。

 今では、公金貨に合わせて下位の硬貨も設定されているわ」


「それじゃ、皇国金貨は?」


「皇国金貨とは、

 公金貨以外に、各国が自国の威信を示す為に造った、

 謂わば記念硬貨みたいな物なの。以下に示すわ」



・皇国金貨 … 10万円相当


・帝国金貨 … 12万円相当


・王国金貨 … 5万円相当



「だいぶバラツキがあるね。なんで?」


「金の含有量の違いね。

 大きさは王国が一番大きいのだけど、

 含有量が皇国の半分しか無いから、価値も半分な訳。

 見栄っ張りな王国らしい、滑稽な硬貨よね(笑)」


「うわぁ、お姉ちゃんの前では出さない、Sっ気が出た……。

 それで、物価は10分の1なんだっけ?」


「そうよ。例えば、自動販売機で売っている缶の飲み物、

 あれが通常百円として、皇国の価値では鉄銭1枚ね」


「缶なんて先進的な物、在る訳無いけどね(笑)

 あと、本編で気になったんだけど、金貨ってそんなに重いの?」


「この世界の金属事情が複雑なのよ……。

 実は、上で示した金額は、

 金:1g=5000円で計算しているわ。

 でも、この世界での金はそこまで価値が高くなくて、

 金:1g=500円程度しか無いのよ。

 なので、皇国金貨は1枚200gもあるの……」


「え? それってつまり……」


「そう。お姉ちゃんが貰ったお金は皇国金貨1000枚だから、

 総重量、200kgになってしまうって訳」


「それは確かに、お姉ちゃんとティアでも骨が折れるね。

 でも、なんでそんなに金が安いの?」


「この世界には、金より上の金属が沢山あるからよ。

 白金は勿論、聖霊銀ミスリル聖霊金オリハルコン金剛鉄アダマンタイトとか、

 幻想の世界ならではの金属類ね」


「そこくらいはせめて、ファンタジーって言おうよ……

 でも、成程。良く分ったよ!

 因みに、これまでの話からすると、

 若し、皇国金貨を地球に持って行く事が出来たとすると……」


「お姉ちゃんには10億円と言ったけど、

 地球上での価値は100億円ね」


「それは凄い! 超大金持ちじゃないか!!

 一生遊んで暮らせるね!!」


「あくまで、こっちの世界での価値は10億円相当よ。

 混乱を与えないよう、正確な情報を提供するのは聖霊の義務よ」


「おおー、流石は優等生キャラのホムラ、言う事が違うね~。

 普段はツンツンしてるけど、

 私達の中で一番お姉ちゃんが好きなだけはあるね」


「ちょっ、茶化さないで!

 そう、なら良いわ……。後でお姉ちゃんには、

 フウは嫌いだって言ってたって教えてあげるだけだから」


「ちょ、待……。

 それは反則だって! いやいや、待ってよ~」

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