25話友達が出来たよ
さーて、これからどんな厄介ごとがやってくるだろうかとフーナは厄介ごと前提で辺境伯の言葉を待つ。
「それで、お願いしたいと言うことなんだけどね……」
「ゴクッ……」
フーナは、わかりやすく息を飲む。
「是非とも、私の娘のミルドレナと仲良くしてやってくれないか?なんだったら、毎日遊びに来てくれても良いんだ!」
「お父様!そんな、気を使わなくても!」
うん?とフーナは首を傾げる。
「えっと……」
「娘の友達になってやってくれないか?娘も立場が立場だからなかなか同い年の子と遊んだりしないもんでね……」
別の意味で厄介ごとだな……とフーナは思う。これならもしかすると魔王と戦う方がいいかもしれない。
「すみません!魔王を倒してくるので勘弁してもらえませんか?」
フーナが頭を下げる。
「何を言っておるのじゃお主は。友達にでもなればよかろう。お主も友達がいないじゃないか」
レガレストが呆れたように言ってくる。その瞬間に、フーナは固まった。よくよく思い返してみると、自分にも友達がいなかったかもしれない。
「いや、友達くらいいるぞ。スーラとかイーム」
「お主が飼ってるスライムじゃろうが……」
なんか悲しくなってきた。フーナは、ズーンと落ち込む。
「友達がいない!これは、私がはじめての友達に」
とミルドレナは嬉しそうだ。
「ふむ、ガイリオン。フーナは変な奴だが、よろしく頼むぞ!」
落ち込むフーナを尻目にレガレストが言う。
「いやいや、こちらこそ。それに、あの2人の息子ですからこれから凄いことを成し遂げそうな予感もしますね」
「どっちにも似てないと思うけどのぉ」
レガレストがフーナの両親を思い浮かべて言う。
「とりあえず、よろしくな!」
「ほっほっほ!友達になってあげるわよぉ!」
とりあえず、友達になりました。ミルドレナは、なんかテンションがおかしいが……
ミルドレナ・セプガースト
〈剣術〉〈身体強化〉
セプガースト辺境伯の娘、やや高飛車な所がある。はじめての友達が出来て大興奮中。
鑑定した途端これだ。そんなに欲しかったのだなと思う。
「明日は、山にでもピクニックいきましょう!」
「いきなりだな……アウトドア派じゃねーのに……」
明日からいきなりお出かけときた。
「良かったじゃないか、フーナ!いきなりデートだな」
「そうだな、友達のいない師匠よりかは俺の方が進んでるな」
「ムキィぃーーーー!」
と盛り上がるのだった。




