8話5歳になったんだよ
別段何か起きると言うこともなく、風南は5歳になっていた。朝日が登り始めてる時間になりベッドから身体を起こす。
「ふぁ〜……健康的な生活」
欠伸をしながら大きく伸びをして、窓を上げる。ギシッギシッと音がなり窓が開いた。滑りが悪いので潤滑油でも欲しくなるものだ。
開いた窓からは、田舎の美味しい空気が入ってくる。それを胸いっぱいに吸い込むと少し残っていた眠気も吹き飛んだ気がした。
「お、良い匂い!」
すでに母は起きており朝食の用意をしているようだ。鼻歌が聞こえてくる。朝食ももう少ししたら出来るので顔を洗いに行こうと思う。だが、洗面所があるわけではないので、外の井戸にいって水を汲まなければならない。
「おはよう、フーナ!今日もいい朝だな」
顔を洗うために外に出た風南に声をかける者がいた。風南は、こちらの世界ではフーナとなっている。
「おはよう、父さん。剣の鍛錬?」
「ああ、一緒にどうだ?……って前に言って母さんに怒られたなぁ」
と言いながら笑っている。フーナとしても剣に興味があったので教えてもらおうかと思ったが、母からストップが入る。まだ剣を持つのは早すぎるとのことだ。
「もう少し、大きくなったら教えてもらおうかな。あ、父さんありがと」
父が井戸から水を汲んでくれたためお礼を言って顔を洗う。水は冷たく気持ちの良いものだ。
「朝ごはんだよー!」
顔を拭いていると母の声が聞こえた。朝食の準備が出来たようだ。父と向かうことにした。
「「いただきまーす」」
フーナと父は、元気にご飯を食べる。目玉焼きとパン、肉もある。
「今日もみんなと魔物を取りに行ってくるよ。良い肉が取れると良いんだけど」
「そうね〜、フーナも沢山食べないと大きくなれないからね」
と父と母の会話だ。フーナは、硬めのパンを食べることに集中している。
父も母も元々は冒険者だったらしいが田舎暮らしに憧れて今の住んでいる村にやって来たらしい。冒険者だった経験を活かして魔物を狩っている。
「フーナ、美味しいのとってくるからなぁ!楽しみにしといてくれよ」
「頑張ってね、父さん。無理は駄目だよ!」
と伝えるのだった。




