表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剣も魔法も全く使えない姫なので、物理〈拳〉で乗りきるしかありません!【プリンセス無双】さあ、優雅〈エレガント〉に参りますわよ!!  作者: 魔神
王の名を持つ獣編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

158/164

第158話 「次々と、豚さんがお空の彼方に飛んで行きますわ」

「……え?」

「……は?」

何も知らない兵達は驚き、戸惑いの声を上げる。グレミオが、何かを叫んでいた様なのだが……。ラミスは気にせず、鼻歌を口ずさみなながら(オーク)の元へと進んで行く。


千のヘルニア帝国軍兵士と、(いにしえ)怪物豚(オーク)の前に。……悠然と立ち構える三者。

「クリストフ将軍、豚さんを半分程お任せしてもよろしいかしら?」

「はっ、姫様。承りました。」


「バラン将軍は、その後で後方に居るヘルニア兵をお願いしますわ。」

「はっ、姫様。了解致しました。」


巨大な壁の如く、ラミスとクリストフの前に(オーク)の大群が立ち塞がる。

──バチッ、バチバチバチ!

「……では、参りますわよ。」

ラミスは(みずか)らの拳に、闘気と雷を収束させる。

──ギュオ!!

ラミスの拳の前に、(オーク)達は一撃で粉々に砕け吹き飛んでいく。

──ズガシャーン!!

ラミスの放つその拳は、空を引き裂き、竜巻を巻き起こす。その風圧により、まるで龍が這いずり回ったかの様に、次々と地面が削り取られていく。その直撃を喰らった(オーク)達は、体に大きな風穴を開け。

……そして、大地へと還っていった。


ものの数秒で、(オーク)三十体を地に沈めるラミス姫様。

「あら今日は"マグナム"の切れが、よろしいですわね。」

──ザシュ、ザシュザシュ!!

こちらも(オーク)二十体を、一瞬で仕留めるクリストフ将軍。

「……流石、クリストフ将軍ですわ。」


「ひいぃぃぃぃ。」

ラミスとクリストフ将軍の恐ろしさに、ヘルニア兵士達はがたがたと震え上がる。ヘルニア兵達は腰を抜かし地面に倒れ込み、北の街へと攻め込んだ事に後悔した。


……すたすたすた。

バランは、静かに歩み寄る。

剣を投げ捨て、慌てて逃げ出していくヘルニア兵達。

──ザシュ!

しかし、ヘルニア兵達は逃げるのが遅すぎた。……本当に逃げたいのならばバラン将軍の視界に入るその前に、逃げ出さねばならなかったのだ。

バラン将軍の剣閃により一瞬で斬り裂かれ、そして塵となるヘルニア兵士達。

……たかが千如き、バラン将軍の前では敵では無い。


「オオオオオオオオオオオ!!」

ヘルニア帝国軍を撃ち破り、味方の兵達が大歓声を上げる。ヘルニア帝国撃退の(しら)せにより、その歓声は街全体を包み込んだ。

その歓声の中、ラミスは遠く離れたツインデール城を見ていた。

「…………。」

……後は。

「豚王、オークキングのみですわよ。」


ラミスの……。いやラミス達の、祖国を取り戻す最後の決戦が始まる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ