表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剣も魔法も全く使えない姫なので、物理〈拳〉で乗りきるしかありません!【プリンセス無双】さあ、優雅〈エレガント〉に参りますわよ!!  作者: 魔神
王の名を持つ獣編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

141/164

第141話 「説明を忘れておりましたわ」

(つい)にバラン将軍が復活を果たし。ラミスは(かつ)ての公国の戦力を、取り戻す事に成功したのである。

クリストフ将軍、レティシア将軍、そしてバラン将軍。公国が誇る最強の将軍三人が揃い、ラミスの胸から祖国解放の希望が溢れ出す。


「さあ、行きますわよ!」

──ガチャ。

ラミスは満面の笑みで、希望の扉を開け放つ。


「えーん、一体ここは何処ですかー!?」

「あれれ、僕は何でこんな所に……?」

「……はて、奇っ怪な事もあるものですなぁ。」


「…………。」

後方であたふたしている、三人にようやく気が付き。全く何一つ説明をしていなかった事に、たらりと冷や汗を流すラミス姫様でした。


「かくかくしかじか~しかのこのこのこ~ですわ。・△・」わ

ラミスは虎視眈々と三人に説明を終え、扉を開け先を急いだ。

……しかし、ラミスの頭に一抹の不安が過る。

「……あの、バラン将軍。」

扉を開けながらラミスは不安に駆られ、バラン将軍に話し掛けた。

「はっ、何でありましょうか?姫様。」

バランは少し壁側へと足を運び、背負う大剣に手を掛け返事をする。ラミスは少し(うつむ)き、不安げに胸の内を明かし話始めた。

「…………。」


「きゃあー!!」

「うわぁー!!」

扉のその先には何時(いつ)ものヘルニア兵士仲良し四人組が居り、そのヘルニア帝国兵の姿に驚くユミナ嬢とユリフィス君。


「来い、この僕が相手だ!」

剣を構え、勇敢に立ち向かうユリフィス少年。

「ひええ。」

両手を上げ、万歳のポーズでくるくる回り混乱(パニック)状態に(おちい)るユミナ嬢。


確かに戦力は整った、これ以上と無い戦力が。バラン将軍の復活により公国最強の陣営が集結し、その布陣が完成したと言える。

……しかし。ラミスの脳裏に、あの恐ろしい怪物の姿が甦ってくる。


「頑張れー!」

必死に応援するユミナ嬢。

──ガキィン!

ヘルニア兵士三人を相手に、必死に戦うユリフィス少年。


豚王(オークキング)の前では、あのクリストフ将軍ですら、手も足も出せず為す(すべ)が無かったのだ。硬い外皮に覆われた(オーク)達を一瞬で殲滅し、(いにしえ)の怪物ですら恐怖に(おのの)くクリストフ将軍。

そのクリストフ将軍と、レティシア将軍の二人ですら。あの豚王(オークキング)の戦斧の前では、赤子同然の様に全く抵抗する間もなく散って行った。

(いく)ら、バラン将軍が強いと言っても。公国が誇る、最強の将軍が三人揃ったとしても。

……本当に、あの豚王(オークキング)を倒す事が出来るのだろうか?


「あの……バラン将軍。クリストフ将軍とレティシア将軍、そしてバラン将軍の三人が揃えば。あの豚王(オークキング)に勝てるのでしょうか?……そして、この公国を取り戻す事が出来るのでしょうか?」

ラミスはバラン将軍に、不安げな表情でそう尋ねた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ