表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剣も魔法も全く使えない姫なので、物理〈拳〉で乗りきるしかありません!【プリンセス無双】さあ、優雅〈エレガント〉に参りますわよ!!  作者: 魔神
王の名を持つ獣編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

124/164

第124話 「もう、顔面からは行きませんわ」

──バリッ、バリバリ!!

その体に(いかずち)(まと)い、馬の数倍の速さで草原を爆速で駆け抜けるラミス姫様。その速さには、お馬さんもびっくりである。


──ひょこ。

何時(いつ)もの様に、可愛く窓から中の様子を覗いているラミス姫様。

……じー。

「ナコッタお姉様と、グレミオが居ますわ。」

ラミス姫はとてとてと歩き、入り口から建物の中へと入る。

「ごきげんようですわ、ナコッタお姉様。それにグレミオも、ごきげんよう。」

ラミスの登場に驚く、姉ナコッタと騎士グレミオ。

「ラミス無事だったのね……。良かった。」

「ラミス……。君が無事で、本当に良かったよ。」


ラミスは何時(いつ)もの手順で、クリストフ将軍に労いの言葉を掛け優しく抱擁する。この時に、ミルフィーに宿る神々の力でクリストフ将軍の怪我を一瞬で治癒が出来る事も伝える。

姉ナコッタにも同じ様に、神々の力が宿っている事を伝え、すぐに姉リンに掛けられている神々の力を解除して貰う様に伝えた。

「……凄いわ、私にこんな力が宿っているなんて。」


次にラミスは、この後すぐこの村にヘルニア帝国の軍隊が攻めて来る事を伝えた。ヘルニア帝国襲撃の一報に驚き、この状況をいかに切り抜けるか模索する隊長グレミオ。そして、戦う事の出来ない自分の不甲斐なさに険しい表情(かお)をする将軍クリストフ。

ラミスは神々の力を宿す姉リンの到着が間に合えば、この場を切り抜ける事が出来ると説明したのだが。

……やはりグレミオもクリストフ将軍も、その顔に不安の色が隠せない様だ。


「……もう、そろそろの筈ですわね。」

ラミス姫の成長もあって、ヘルニア帝国の軍勢がこの村に来る迄の少しの間。ラミスは姉達との会話に、(わず)かなゆとりが出来ていた。

……しかし。

「おかしいですわね……。そろそろ見張りの兵士さんが慌てながら、お知らせに来る時間なのですが……。」


……おかしい、何かがおかしい。

本来であればヘルニア帝国の軍勢に驚いた、見張りの兵士が大慌てで(しら)せに来てもいい頃合いなのだ。

ラミス自身その兵士に体当たりを喰らい、何度も何度も冷たい床に顔面から叩き付けられた思い出があるからだ。

ラミス姫は文字通り、その体で覚え身に染みていた。

本来、来る筈の兵士が来ない……。

何かあったのだろうか?もしかしたら、ヘルニア兵に見つかってしまい口を封じられたという可能性は考えられないだろうか?

……いや、その様な事は今までに一度も無いのだ。

ラミス姫は、頭を(ひね)り考える。

「……一体、何が起こっているというの?」

……うーん。

と悩むラミス姫様だが、その頭には何か一つ引っ掛かる部分があった。


「そういえば、何か大事な事を忘れている様な……。」

頭上に"?"マークが浮かび上がり、首を(かし)げるラミス姫様だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ん? 何か忘れてたっけ? (´・ω・`)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ