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第十八話 ラケッティア、午後十一時。
午後十一時五十九分。
あれだけ騒がしかった皆の衆も、新年残り一分ともなると、時計盤から目が離せない。
今年もいろいろありました。
ファミリーはビジネスも順調だし、メイドマンも増えました。
まあ、結構キツイ事件もあったし、海外にも行ったけど、宇宙にも行ったけど。
こうして誰も死なずに、星暦861年の残りを過ごせるわけです。
「十!」
願わくば――
「九!」
来年もまた――
「八!」
健やかに――
「七!」
晴れやかに――
「六!」
誰ひとりかけることなく――
「五!」
新たな仲間も迎え――
「四!」
仁義を違わず――
「三!」
筋を通し――
「二!」
がっつり儲ける――
「一!」
ラケッティアであれますように!




