●登場人物一覧　～ネタバレ　裏設定過多～

●主人公一行

楠一之丞【くすのきいちのすけ】/イチノジョウ

無職の２０歳の男。両親の死後、妹のミリと二人暮らしだったが、馬に蹴飛ばされてこの世を去った。

そして、女神コショマーレと女神トレールールの力により異世界アザワルドに転生した。

天恵として与えられたのは取得経験値２０倍とレベルアップに必要な必要経験値１/２０の二つ。

このおかげで、本来なら気付くはずもない無職だけが持つ多くのスキルを取得することができた。

だけれど、無職であることに若干コンプレックスを感じている。

何故か女神のミス（？）でイチノジョウという名前でステータスが登録されているが、最近はこのままでもいいかなと思い始めた。

ハルワタート/ハル

一之丞からはハルと呼ばれる白狼族の女性。父親が魔王軍に仕えていたため、魔王討伐後は奴隷落ちしてしまった。

自分よりも志の強い主君に仕えることを夢見ていて、一之丞と出会い一之丞の奴隷として生きる決意をする。

動体視力だけでなく行動予測は達人の域に達していて、ある程度の攻撃を躱すのはもちろん、ルーレットで玉が投入された瞬間、玉がどこに入るのかまで予測してしまう。

そのため賭場荒らしになりかけた。

子供の頃は実は読書家で、魔王城の本をいろいろと読んでおり、最近はキャロの豊富な知識の陰に隠れているが実はそこそこ博識。

女神セトランスを信仰している。

キャロル/キャロ

一之丞からはキャロと呼ばれるヒューム（人間）とミニヒュム（小人族）のハーフの紫髪の少女。

誘惑士としての力が開花してしまい、そのせいで両親を失い、奴隷落ちし、夜には完全な密閉空間からは出られないという制約を課せられた。

そのため心を閉ざしていたのだが、一之丞の力により誘惑士の呪縛から解放され、一之丞をイチノ様と呼び慕う。

両親が行商人だったのと、夜は本だけが楽しみだったので、ハル以上に博識。

本人は気付いていないが、キャロの両親はキャロに行商人としてのかなりの英才教育をしていたらしく、既に行商人としての腕前はプロと渡り合えるほどになっている。

最初は女神トレールールのおかげで職業が変わったとイチノにウソを教えられたため、今でもトレールールを信仰している。

桜真梨菜【さくらまりな】/マリナ/マリーナ

元日本人の２１歳。トレールールの適当な仕事により、大道芸人としての力を手に入れる。だが、人見知りが激しい彼女にとって大道芸などできるはずもなく、お金がなくなり、奴隷商人に拾われて奴隷落ちし、そこでカノンと出会う。

カノンから与えられた、人見知りや上がり症が治る（という嘘の）仮面の影響で、仮面をつけている間はマリーナという別人格が生まれることになった。

　マリーナは自称大魔術師であり、大道芸の技を魔術と偽り、多くの観客を喜ばせたり、時にはカノンの詐欺まがいの商売の片棒を担いだりしていた。もちろん、彼女はカノンが実は悪魔族だということは知らない。

カノンは悪魔族としての仕事をするため、マリナを一之丞に預けることにした。

マリーナはマリナのことをとても大切に思っており、マリナのためにいつの日か自分が必要なくなり消えていなくなることを望んでいる。

フユン

ホワイトホースと言う魔物の馬。

ハルの買った牡の白馬。ハル以外には懐いていないが、ハルの命令により人を襲うことはまずない。

フユンという名前は一之丞が名付けた。

●女神様

コショマーレ

一之丞が異世界アザワルドに行くきっかけを作った女神の一柱。

一之丞曰くオークのような体躯の恰幅のいい女神様。本人曰く体格は好きに変えることができるが好きでその姿でいるらしい。

成長と豊作の女神であり、多くの農民や駆け出し冒険者に信仰されている。

そのため、初心者用の迷宮では彼女の像が置かれていることが多い。

トレールール

一之丞が異世界アザワルドに行くきっかけを作った女神の一柱。享楽の女神。

ツインテールの髪型の子供の姿をしており、ダイジロウの書いた同人誌の影響で、コアなファンが実は多い。

楽しく生きることを良しとし、かなりマイペースに生きている。

また、ギャンブルの女神としての一面も持ち、賭場に行く前に彼女に手を合わせる人間は少なくない。

セトランス

ワルキューレのような姿の女神。戦いと勝利の女神。

戦いを愛する戦士に信仰されている。

●ジョフエリ

ジョフレ

見習い剣士の男。自称剣士であり勇者。

かなり前向きに生きている。エリーズとはずっと一緒。

フロアランスで過ごしていて、そこでは知らない者がいないほどの問題児だった。

カノンから買った鎧と剣を伝説の武具と信じて装備している。

また、ダイジロウとも昔知り合ったらしく、仲良しリングという即席パーティーを作るための魔道具を授けられた。

そして、謎の宝玉とアイテムバッグを持つ。

エリーズ

鞭使いの女。自称モンスターテイマーであり、モンスターマスター。

ジョフレと同じくかなり前向きに生きている。ジョフレとはずっと一緒。

ジョフレと同じく問題ばかり起こしていて、いつも自警団の皆を困らせていた。

行動はバカだけれども、実は勉学はしっかり修めていて、文字の読み書きはもちろん、多くのことを知っている。

それが逆に問題を起こすこともある。

ケンタウロス

ジョフレとエリーズに買われたスロウドンキーという種族の魔物のロバ。

食欲に忠実で、草を食べたら土地の状態や気候、近くの魔物の種類までわかる草マイスター。

だが、興味がないのでただ草を食べ続ける。

ジョフレとエリーズの持っていたレアメダルを食べてしまい、今ではミノタウロスにも匹敵する力を手に入れた。

何故かキャロの誘惑士としての力に影響されない不思議な一面もある。

●魔王を討伐した勇者一行

アレッシオ・マグナール

１２年前、１４歳の時に魔術師ハッグ、魔導技師ダイジロウとともに魔王を討伐した勇者。

その功績を称えられ、キュピラス大聖殿に住むことを許可されている。爵位も与えられそうになったが、それは断った。

実質自分は軟禁されていると思っており、また旅に出たいと思っていた。

そんな時、魔王の封印の一角が崩れたと知り、ハッグとともに旅にでることに。

ハッグ

１２年前、アレッシオとともに魔王を討伐した魔術師。アレッシオのことをアレオと呼ぶ。

１２年前は自分の長い髪を自慢していたが、魔術の研究をしている時の事故のせいでハゲてしまった。

彼の毛は今でも彼の魔術工房で掃除道具として働き続けている。

ダイジロウ/ビッグ・セカンド

１２年前、アレッシオとともに魔王を討伐した魔導技師。

元日本人であり、多くのアイテムを作っている。代表的なアイテムとして、一之丞が持つアイテムバッグや、ジョフレが持つ仲良しリング。

何故かビッグ・セカンドの名で同人誌活動にも積極的であり、多くの作品をばら撒いたが、トレールールの同人誌を描いたことにより同人誌全てが焚書されることに。

ただし、貴族の御婦人の配慮により、ＢＬ作品だけはまだ表に出回っている。

●自称勇者一行

鈴木浩太

元日本人であり、自称勇者の聖戦士の男。

異世界に召喚され、多くの人を救ってきた、まるで異世界ファンタジーの主人公の男。

女性三人とともに行動しているが、理由があって三人全員に手を出すことができないＤＴ。

そのため、夜は禁制の品である同人誌で自分を慰めている。

かなり思い込みの激しいところもあり、一之丞のことを敵視したこともあったが、誤解が解け仲良くなった。

マイル

浩太に仕える法術師。実は教皇の孫娘。

教皇からある秘密を聞き出すために×××に攫われ、隷属の首輪をつけられたところを浩太に助けられる。

その時に、浩太こそが仕える主であると女神からの天啓があり、仕えることになった。

ちなみに、実はその声は女神ではなく、精霊の悪戯だったことを彼女は知らない。

修道女は処女でないと神の声が聞こえなくなるという伝承を信じているため、浩太とは一線を越えていない。

キャンシー

元剣闘士の女性。闘技場で１０００勝したら自由になるという約束を信じ、あるスキルを利用し、本当に１０００勝を達成。

だが、不殺の勝利を貫く彼女の行いにその闘技場の組織の上層部は快く思わず、彼女は解放されることなく、戦いではなく惨殺を観て楽しむだけの裏闘技場の剣術大会で、棒切れ一本で参加させられる破目に。

善戦するも、棒切れ一本で勝てるはずがなく、このままでは死ぬというところを潜入していた浩太に救われた。

その後、最後に残った二人がお互い木の棒一本で戦い、その結果キャンシーは負けた。

浩太は壊滅させた裏組織から、キャンシーを１センスで買った。

一族の掟により処女を奪った男は一生の伴侶とすることになるという決まりのせいで、浩太とは一線を越えていない。

シュレイル

伝説の剣を守る一族の末裔。アレッシオに伝説の剣を授け、その役目を終えた後は魔王を封印した宝玉を守る一族となるはずだった。

だが、盗賊に襲われ、シュレイルと宝玉の在り処を唯一知る彼女の兄が誘拐されてしまう。

浩太によりシュレイルは助けられたが、兄が死んでしまい、盗賊に乱暴されたことを含めたショックでシュレイルは声を失った。

だが、仲間との旅の中で、シュレイルは少しずつ心を開き、声を取り戻し、浩太のことを実の兄のように慕うことになった。

それでも浩太以外の男性に触れられることをひどく嫌い、例え浩太でもその裸を見ただけで顔を青くして震えてしまう。

そのせいで浩太とは一線を越えていない。

ポチ

浩太に卵のころから育てられているワイバーン。

名前をポチと名付けた浩太のネーミングセンスのなさに、三人の女性もワイバーンに少し同情した。

とても目立つが、ある方法でポチは隠されているそうだ。

●秘密結社マサクル

フリオ

秘密結社マサクルの初代総統。

鍵屋の息子で開錠名人。

ジョフレとエリーズが一日だけ仕えていた盗賊団のリーダーの甥という妙な縁がある。

スッチーノ

秘密結社マサクルの参謀。酒場の息子。

かなりの守銭奴。

金のためなら平気である程度まで仲間を裏切ることはできる。

ミルキー

フリオとスッチーノとは幼馴染の少女。

ピンキーパンツという名で版画を使ったＢＬの同人誌布教作業を行っている。

ダイジロウの作品を敬愛し、影響を受けているセカンドチルドレンの一人。

また、男二人が話している姿を見るだけでごはんが美味しいほどの妄想少女。

魔記者としては凄腕の持ち主なのだが。

●魔王軍

ファミリス・ラリテイ

２００年前に現れて魔王となった魔族。

１２年前にアレッシオにより討伐され、封印されてしまった。

カノン

マリナの元主人。その正体は悪魔族の一人。

錬金術と鍛冶師を極めた魔剣職人。

詐欺まがいの商売で自分で作った剣や鎧、杖などを高値で売っている。

マリナのことを大切に思っている。

ヴァルフ

魔王軍の魔王軍第三将軍。その正体はヴァンパイア。

自ら伯爵と名乗るが、人間だったときは実は伯爵ではなく男爵だった。

人間を駒として見下し、そして人間を操って何かをやり遂げようとすることで自分を特別な存在であると再認識しようとする。

そして、作戦に失敗したらその人間のせいで失敗したと思い、全く反省はしない。

だが、ヴァンパイアとしての力は本物で、不死に近い力を持つ。

●その他

楠ミリ

一之丞を「おにい」と慕う妹。

株取引の名人であり、かなりの資産家になっている。

一之丞死後、彼の死因をつきとめ、異世界に旅立とうと富士山を目指した。

いろいろと謎の持ち主。

ノルン

盗賊に誘拐されたところを一之丞により助けられた自警団の少女。

一之丞についていきたかったが、ハルワタートとの夜の営みの声を聞いて、決心が鈍りついていけなかった。

それでも最近は、「もしも彼と一緒に旅をしたら」という妄想ばかりして仕事がおろそかになり、同僚から怒られている。