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終末は突然に  作者: SMILE
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調達初日

 朝になり広一達は朝食を取っていた。

「君達おはよう。朝食中に失礼するが、一時間後には出発するからバスの前に集合しておいてくれ。」

 それだけ言って隊長は去っていった。

「広一さん、一時間後だって、じゃあ初日から遅れるのも申し訳ないかは早めに準備でもするかね。」

「そうですね。」

 2人は急いで朝食を食べ準備を始めた。

 武器はいつも使用していた懐刀と手斧しかなかったのでそれだけ持っていった。

「ボウガンは持っていかないの?」

「ボウガンは置いていくよ。練習でもしててくれ。では行ってくるね。」

「はぁい、気を付けて行ってきてね。」

「行ってきます。」

 2人は指定の場所に向かった。


 もう他のメンバーは待機していたようだった。

「お、早かったな。とりあえず紹介するよ。部下の工藤と中尾だ。」

「よろしくお願いします。」

 広一達が挨拶すると2人は手を上げた。

「地図を見てくれ。ここが現在地だ。半径10キロは大体捜索は終わっている。今日はもうちょっと先に行ってみようかと思う。」

「どっち側に?」

「熱海方面かな?とりあえずこれに乗ってくれ。」

 そう言われ指を指した場所には運送屋が使っていた専用の車両が置いてあった。ただ違うのは窓や扉は鉄板は柵で強化してある事だった。

「まずは中に入ってくれ。」

 そう言われ中にはいった。中には荷物おきの棚しかなかった。とりあえずそこに座る。

「2人は武器になるような物は持ってきた?」

 2人は刀と斧を見せた。

「なるほど、さすがに銃はないか。こちらも自分達のしか数がないからな、渡す事が出来ない。だがちゃんと援護はするから安心してくれ。」

 車は食料を探しに走り出した。


ーーー


「ねえ葵さん、良かったらボウガンの射ち方教えてくれない?」

 祥子が言った。

「どうしたの急に?」

「色々覚えておいた方が良いと思って。」

「教えるのは出来るよ。代わりに薙刀も教えて欲しいな。」

「構わないですよ。私、教えられるかしら?」

「お互い頑張ろうね。」

 2人は笑う。


ーーー


 どの位走っただろうか?知らない土地でしかも自分が運転していないから距離感がわからない。

「何かありました?」

「いや、何もない。ここら辺はもう確認は終わっている所だったからな。」

「他に周りに貴方達みたいな生存者のグループはあるのですか?」

「ない事もないが・・・何処に住んでいるかはわからない。ただこの混乱に乗じて好き勝手やってるみたいでな。以前も一度襲われてね。死傷者が出なかっただけ良かったよ。」

 広一は以前にあった野党まがいの人達を思い出した。

「だから外で知らないのにあったら警戒するようにしてるんだ。初めて君達にあった時にしたみたいなね。」

「気にしてませんよ。こんな時ですからね。」


「隊長、始めてみるスーパーがありました!」

 運転している工藤が言った。

「確かに見た事はないな。建物の周りは・・・荒らされてある跡もあまりないし、行ってみるか。各自持ち物の確認を!」

 どうやらスーパーに向かうようだ。

「広一さん、彼らに奴等の習性を伝えた方が良いと思うのだけど。音とか?」

「そうですね。こちらも危なくなりますし。」

 車はスーパーの前に止まった。

「皆さん、伝えたい事がありまして。奴等は音と生きた人間の匂いに敏感みたいなんです。銃みたいな大きな音で一気に集まります。だから今まで自分達は音がなるべくならない武器を使っていたのです。」

 そういって懐刀をちらりと見せた。

「後は生きた人間の匂いですが、建物に立て籠っている人達の周りに奴等が群がってるのを何度もみました。どうして感知はしているかわかりませんが、隠れてても無駄みたいなんです。ほら、もう車の周りに集まって来ました。」

 ゾンビが車の周りに群がってきた。

「良い情報をありがとう。だが申し訳ないが私達も武器がこれしかないもんで銃は使わせてもらうしかないんだ。集まる前に撤収するつもりで動くよ。」

 3人は了解と手を上げ理解したようだ。

「音はわかってたが、匂いはあまり気づかなかった。気をつけよう。さて、入り口まで車をつける止まり次第そのまま中に入るぞ。」

 皆は身構える。車は入り口にバックで向かっていく。バックのブザーが大きく感じる。

「やはり鍵がしまっているか。仕方ない。」

 そういうと銃を撃った。ガラス扉は割れて崩れ落ちた。

(だから音はダメだって言ったしゃないか。開けるのには仕方ない・・・か。)広一は周りをみた。車のバックの音とあいまって、ゾンビがこちらに来る。(とりあえず車で壁になっているから奴等は来にくいから大丈夫か?)

「さて急ぐぞ!」

 中は電気がなく薄暗い。奴等の臭いか生鮮食品の腐った臭いかはわからないか酷い臭いだ。

「準備でも達3人で前左右の確保、君達2人は後ろを任せる。」

「わかりました!」

・・・早速中にいた奴等が向かって来た。

「撃つなら頭を!」

 そう言われ隊長は頭を撃つとゾンビは動かなくなった。

「よし、急げ!」

 食料を店のカートに詰め込む。

 その時に遠くでガラスの割れる音が聞こえた。

「向こうから奴等が入ってくるぞ!」

 どんどん入ってくる。

「もうダメだ。時間だ。」

「奴等が来たぞ!」

 そう言うと3人は銃を撃った。数が多く全く動じないで向かってくる。

「広一君達は先に荷物を車へ!工藤、援護だ!」

「了解!2人ともこちらに、」

「さて、中尾、こちらも撃ちながら下がって車に向かうぞ!」

「毎回ギリギリですよね。」

「そう言うなって。車に向かうぞ。」

「はい!」


「工藤さん!車の間から奴等が!」

「わかってる!」

 工藤は銃を撃った。当たるが止まる気配はない。

「面倒だ。カゴごと車へ!」

 広一と孝夫はカゴを両手に車内に入る!工藤も後に続く。

「2人が来たら出発だ!」


「隊長3人共、車の中に入ったみたいです。」

「自分達も続くぞ。」

 その時横からゾンビが出てきた。中尾がゾンビに捕まった。

「中尾!」

 中尾がゾンビに掴まれている為銃が撃てず、銃の柄で殴った。3回程殴って手を話した。隊長は中尾に手を差し伸べる。

「大丈夫か?」

「スミマセン、ありがとうございました。行きましょう。」

 後ろからゾンビが迫る!前方で銃声が聞こえた。


「2人共、早く!」

「ああ、助かった。急げ!」

 2人は車に向かう!

 工藤は車のエンジンをかけた。2人に向かってバックした。後ろの扉を開けたままバックした車に2人は飛び込む。

「工藤さん、2人乗りました!」

「よし、扉を閉めてくれ!出発するぞ!」

 隊長達は前方のゾンビを銃で倒しながら車は前に進む。

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