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終末は突然に  作者: SMILE
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ガソリンスタンド

 工業地帯を抜けた2人は西に向かって走る。ガソリンが少なくなってきた。携行缶の予備はあるが万が一を考えまだ使いたくない。2人はガソリンスタンドを探す事にした。

 しばらく走っていると、地方によくあるスタンドとコンビニが一緒のタイプの店が出てきた。ー辺りを慎重に見回す。ゾンビが数体いた。サンルーフから身を乗りだし、ボウガンを射つ。慣れて来たのか一発で頭蓋骨を貫通させた。

「葵、やってみる?これなら近付かなくても大丈夫だし、援護されるなら心強いしさ。」

「え、そうですか?じゃあやってみます。」

 葵にボウガンを渡す。弓を張るのに時間がかかっているようだ。これには流石に慣れが必要だろう。

 やっと弓を装填終わり狙いを定めて射った・・・が外れた。

「始めはこんなもんだって。矢も数が限られてるから慎重にね。俺は射った矢を回収しながら辺りを見て来るからさ。」

 そう言って広一は車から出ていった。

「簡単に言うけれどこれ硬いのよね。」

 矢を装填するまで四苦八苦だ。

「でもこれは少しは頼られてるって事かな?何も出来ないのもイヤだったし。」

 何とか矢を装填し終わり狙いを定める。

「この人もゾンビになる前は普通に生活してたのよね?何でゾンビなんか増えたんだろ?ダメダメ、色々考えないで集中。広一さんが、脳を狙えって言ってたのよね確か。」

 そう言い終えると、ボウガンのスコープを使って狙いを定める。その時ゾンビと目があった気がした。白く白濁した目と。

「ひっ!」

 小さく叫び声を上げたと同時に弓を射ってしまった狙いは当たりゾンビに命中した。ただ葵はスコープ越しにゾンビの目に矢が当たるのを見てしまい、気持ち悪くなった。

「これって殺してはいないのよね?元々死んでるのよね?」

 自問自答しながら次の矢を装填する。今度は射つたらついスコープから目を離した。矢はゾンビに当たり膝から崩れ落ちた。その時向こうの方で声が聞こえた。

「ガソリン入れられそうだ。援護よろしく!」

 書類片手にガソリンスタンドの機械をいじる。コンビニの影から2体来た。(早く矢を装填しなきゃ!)急いでやろうとすると中々うまくいかない。彼はまだ気付いていないようだ。なんとか矢を装填する。

「えぃ!」

 そう言ってボウガンの矢を射つ。ゾンビの頭に命中し、ゾンビは倒れた。(早く!後1体!)急いで矢を装填する。どんどんゾンビが近づいてくる。彼はガソリン入れてて気が付いていないようだ。焦って矢を装填する事が出来ない。つい葵は叫んだ。

「危ない!」

 その声で気付いたのか間一髪避ける事が出来た。手に持った鉈でゾンビの頭を上から振り落とした。嫌な感触と共に頭に突き刺さる。その状態のままゾンビは倒れた。

「助かったよ。でも次からはもっと早く教えてね。」

 苦笑いで答えた。

「すいませんでした。気を付けます。」

「コンビニは中はダメだった。何も残ってないよ。さて、ガソリン入れたし出発しようか。」

 そう言って車は走り出した。

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