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終末は突然に  作者: SMILE
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考えの違い

「料理出来ましたよー。」

「はいよー、ありがとう。」

 広一はそう返事をして葵の方に向かった。

「何かありました?」

「あ、裏に家庭菜園用の土地があったよ、とりあえずここに長居するかわからないけど、ここなら野菜が作れそうだよ。まずは葵を安全な所に送らないとだからね。」

「あ、いえそんな急がなくて良いですよ。私頑張りますから。」

 彼女はしばらく居たい気持ちを遠回しに伝えてみた。だか広一は違った。(1人よりも沢山いた方が彼女も良いだろうしな。早く安全な所を見つけてあげよう。女性だと何かと大変だろうしな。)お互いが色々考えながら彼女の作った昼飯を食べた。

「そいえば広一さんは何処から来たのですか?」

「あ、埼玉だよ。埼玉もダメだね。安全に住める所は無さそう。」

「そうなんですか・・・私東京から来ました。東京はダメです。飛行機が墜落したり、山の手線の車内でゾンビに車掌が殺されたみたいで、電車が速度が上がってそのまま脱線。しかもゾンビが中から出てきてまた人を襲ってってその連鎖でした。人がいるだけゾンビになる人も多かったみたいですね。東京は近寄らない方が良いかもです。」

「予想以上だったようだ。都心部はダメか。逆にこれ以上南下しなくて良かったみたいだね」

 広一はより一層目的地に悩んでしまった。

「とりあえず今日はここで1拍だな。葵はトレーラーのベット使って良いからね。」

「え?広一さんは?」

「この家の中か、寝袋あるから適当に寝るから大丈夫」

「え?でも悪いし」

「大丈夫大丈夫」

 (こういう事になるから1人が良いんだよな・・・)そう思いながら車のボンネットを開けサービスマニュアル片手にメンテを始めた。

 (葵の話しは都心部から来ただけあって信憑性はあるな。南下はダメか。北上はしたくないからな。関東抜けて東海方面チャレンジするかな。まだ春だし山側経由で行ってもまだ大丈夫だろ。しばらく2人になるだろうからまた一旦荷物の整理をするかな。)

「あ、そうそう葵、出来たらトレーラーの中の水回りとかトイレ使わないでね、こんな世界になっちゃったから、排水処理出来る場所もないしね、もしトイレ行くなら、トイレの横に置いてある携帯トイレを入れて使用をお願いね。って女性に言うのも失礼な話しかも知れないけど。」

「あ、それってトイレ行ってて置いていかれた私への皮肉ですか?」

「いやいやそんな事無いよ、大事な事だったからさ。」

「大丈夫ですよ。わかってますから。」

 言い終えるとクスッと笑った。

「そいえば、あるから葵は運転出来る人?」

「何をですか?車なら運転出来ますよ、後船も運転出来たりします。」

「ふーん、運転出来る訳ね・・・って今船って言いました?」

「えぇ。釣りする元カレの影響で勢いで取っちゃいました。」

「おぉ、以外だった。って事は島に行けるって事か。」

「私役に立ちそうですか?」

 彼女の目が輝いた。

「実は島なら人口も多くないからゾンビも少ないんじゃないかな?って思ってたんよ。でも俺運転出来ないしって思ってたんよ。」

「私頑張ります!」

 (うわ、これは別れるタイミング無くなってしまったか?でも船を運転出来る技術は捨てがたい。)広一はそう思った。

「何考えてるのですか?」

「あ、いえ何でもないです。一緒に生き抜きましょう。」

「え?あ、はい、そうだね。」

(さてとそうなるとまた食糧確保か。確保出来次第千葉は行けないから茨城県側でフェリーを探すとするかな。)

「じゃぁ、明日から食糧と船の確保頑張ろう。」

 広一は葵と一緒に行こうとする決心がついたのだった。

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