安息出来る場所を求めて
道中広一は色々考えていた。
「何処かゆっくり出来る場所はあるのか?寝泊まりするつもりでトレーラー引っ張って来たけど、さっきの死人に捕まれた足・・・あんなに力が強いと思わなかった。足は遅いから大丈夫だと思ったがダメだなこれは、車とトレーラーのガラスも割られる心配が出てきたからな。停電じゃなきゃ鉄板か柵でも溶接するのに。」
途中ショッピングモールがあった。
「あそこなら色々物があるから良さそうだな。・・・でも良く見ると駐車場を閉めるのってチェーンだし、入り口多いししかもガラス張りが多すぎる。ダメだ、ガラス割って入って来ても広すぎてわからない可能性が高そうだ。」
残念そうに広一は走り去る。基本的に大きい建物はガラス張りが多いからこの御時世難しいと判断した。何処かゆっくり出来る場所は無いものかと広一は思った。今は15時、朝からほとんど車を運転している為に疲れて来てしまっていた。
駐車場が壁で入り口は、門でちゃんとかこまれた工場があり、入ろうとしたが、建物のシャッターは電気式で停電だと開ける事は出来なかった。残念そうにここを後にする。選択肢がどんどん狭くなる・・・(ヤバイな、暗くなってきたぞ。)夜も関係なく動くヤツラがいる道は出来たら走りたくなかったのだ。
そうしてる間に目的とした海が見えてきた。しばらく走ると一件の中古車やが見えてきた。広一はトレーラーを拝借した店を思い出した・・・やはり周りはフェンスで囲まれ入り口は門のタイプだった。(やっぱり盗まれない対策で外側はしっかりしてるな。)また近くの死人達を車で撥ね飛ばす。門の鍵をチェーンカッターで開けまた中に入った。(入り口入って直ぐにセキュリティ会社のセンサーがあるが、停電で動いて居ないな。)車を中古車屋に入れてまた門を閉めた。鍵代わりに番線を巻く。
「また一通り安全確保だな。」
中古車は鍵が閉まっている為中には死人はいなそうだった。事務所も誰も居なかった。
「とりあえず安全面は大丈夫だな。さて、トレーラーに入るか。」
中にはキャンピングカーだけあって一通り揃っている。タイヤとかが邪魔だけど、シャワー室とかに入れて多少は広くなった。
「マンションで生存者にも襲われかかったから、カーテンを閉めて電気は最低限にするか」
室内の電気が減光式だったので一番暗くして置いた。簡単に食事も終わらせ、ベットに入って横になっていたら気付いたら寝てしまっていた。




