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【番外編完結】他力本願英雄  作者: 寒天
大陸からの旅立ち
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人物設定 船旅準備編

先週人物設定投稿するの忘れてました。どうもすいません。

お詫びついでに、最後におまけとしてちょっとした短編載せておきました。

名前:レオンハート・シュバルツ

年齢:22歳

性別:男

種族:人間(?)

肩書:上級騎士、外交隊責任者

所持スキル(追加分):精神の開放※1、超加速法※2、継承される技術※3

魔力属性:風、光、闇、混沌


簡単な紹介

お馴染み主人公。今章では地味な雑務が主な活動内容だったが、何気にデートしたりお姫様に迫られたり封印された記憶を開放したりと、まるで極普通の主人公のような活躍であった(ウソは言っていない)。

仕事の合間も当然修行は積んでおり、今もなお成長中。とりわけ英霊の行完遂からの真レオンハートとの邂逅が大きく、その技術を学ぶことで大きく技術面での実力を上げた。しかしまだまだ不完全の模様。

記憶の世界の最奥にて、自分の魂にかけられた枷を一部解除することに成功する。それにより『自分がゲームの世界に転生した』という仮説を疑うことができるようになった。だがまだ封印は残っており、縛りは残っている。

なお、封印解除は思考の束縛解除以外にも思わぬ影響を与える恐れがある……?


※1:生まれる前から禁じられていた思考の解禁。その内容は『自分がゲーム世界に転生したことを疑わないこと』。

※2:レオンハートが使うことだけを考えて改良された加速法。その性質上レオンハート以外が使えば通常加速法に比べて無駄だらけの欠陥技だが、レオンハートが使えば少ない負担で約10倍の強化率を叩き出せる。なお、加速法10倍速に比べれば負担が小さいと言うだけで、最小強化の加速法2倍速に比べれば十分重い負荷がかかるため、過信はできない。

※3:真の天才レオンハート・シュバルツ(本物)が25年の歳月の中で磨いてきた戦闘技術。当然レオンハートの肉体に最適化されているため、ある意味究極の教本である。なお、言うまでもないが今のレオンと記憶世界のレオンハートは厳密に言えば別人であり、肉体的にも元は同じでも差はある(そもそも年齢が違う)ため、ただ真似すればいいと言うものではない。


名前:真レオンハート・シュバルツ

年齢:25歳(故人)

性別:男

種族:記憶の亡霊

肩書:歴史の矛盾

所持スキル:人間にできることほぼ全て

固有装備:光の剣、光の鎧※4

魔力属性:光、風


簡単な紹介

記憶の世界、その中でもレオンハートの紋章のなかに最初からいた存在。

魔王による王都壊滅時に死亡した記憶の中でさまよっており、存在が消えるそのときまで守れなかった世界を見続ける運命にある。

詳細は本人も不明だが、レオンハートという人間として生きた記憶があり、今の世界を時間の巻き戻った2周目のようなものと捉えている。そもそも記憶という曖昧な存在であり外の情報をほとんど得られないため推測の域を出ないが、自分が守れなかったもの、得ることはできなかったものを持つ二人目の自分に期待している。

万能の超人であり、記憶世界の中から魂へ干渉する技術を持っている。神造英雄を押し退けて表に出たのもその技術の応用。限りなく自分に近いレオンハートの肉体だからできたことだが、その技術はまさに桁外れである。

唯一の弱点は自分の天才性に鈍感な上に空気が読めないため友達がいないこと。


※4:文字通り光属性の魔力を宿した剣と鎧。希少金属で作った一品であり、真レオン本人が自分で作成したもの。そのため真レオンとの相性は非常によく、覚醒融合も当然のように行える。当然今の世界には存在しない、記憶の世界にのみ存在する武具である。


名前:ロクシー・マキシーム

年齢:22歳

性別:女

種族:人間

肩書:マキシーム商会会長、冒険者斡旋組合の影の支配者、貴族(領地持ち)


簡単な紹介

とうとう国のプロジェクトにまで顔を出してきた会長様。その財力と権力は日に日に増す一方である。

商売の傍ら、口実つけてレオンとデートに行った。と言ってもちょっと犯罪者しばくのを見ていたのと串焼き一緒に食べただけだが、本人的には十分らしい。

商売人としては、事業拡大を狙ってあらゆるところで活動中。流石に多忙な上に特に旅でできることはないため魔導船へ乗船してないが、配下を送り込んでいるほかいろいろ手は打っている模様。


名前:サフィリア・フィール

年齢:21歳

性別:女

種族:人間

肩書:王女(王位継承権第4位)、異種族交渉人

所持スキル:天然うっかり

固有装備:ドレスや宝石類など


容姿について

髪型:空色のロング

体型:もうちょっと太った方がいいんじゃねと男性に言われるスレンダー体型

身長:168 cm

体重:国家機密

服装:姫に相応しい上品なドレス

第三者評価:(黙っていれば)国の誇りのような美姫


簡単な紹介

王族のお姫様。この国においては所謂男女差別というものがほとんどない(上限が高すぎて男女の身体能力差とか誤差の範囲である)ため、立派な次期王候補の一人。

将来の野望は当然玉座を自分のものにすること。兄に当たるバーン・フィールに人気でも能力でも実績でも一歩劣ると評価を受けている状況を打開すべくいろいろ暗躍している。

……が、その性格はどこか抜けているところがあり、人生経験が不足している(基本的に箱入りのお姫様)ため詰めが甘い。自身の結婚等も完全に政治の道具の一つと割り切っているのは流石の王族だが、その知識は御伽噺レベル。一応王族のしての教養の一環で肉体的な知識は持っているのだが、精神的な恋愛感は『自分が微笑めば男は恋する』程度の認識しかない。それでもある意味当たっているのが悩ましいところだが。

この一件では点数稼ぎ兼シュバルツの血ゲットの一石二鳥を狙い、異種族間交流の任務を自ら強引に引き受けた。


名前:バージウス・フィール

年齢:75歳

性別:男

種族:人間

肩書:国王


簡単な紹介

王様。先日の動乱と孫娘の行動に日々頭を悩ませている。

フィール王国は南の大陸の覇者であり絶対王政を敷く国であるが、貴族の力は大きい。王都動乱により王の力が落ちたと判断した一部の貴族たちが状況も弁えずに便乗反乱を起こそうとしていると事前に察知しており、かなり不機嫌である。

その一方で、レオンハートのための船を製作していた。間違いなく歴史上最強最大の船であり、国王の力を見せつけるには十分なものである。これほどの物を作る力を持つ王に刃向かうのはやはり危険……と、一部の反乱未遂者への牽制はできた。更に英雄の力を目の前で見せ付けることで効果倍増である。

それでも馬鹿はいるものなので、この先どうするかと一考中。いくら王都の力が落ちているといっても『今は人間同士で争っている場合ではない』と理解することすらできない愚か者など敵ではないのだが、同様の理由から争いにはしたくないので静かにことを進めるつもりらしい。


名前:クルーク・スチュアート

年齢:26歳

性別:男

種族:合成獣

肩書:レオンハート直属魔術師

所持スキル:合成獣の変質※5

固有装備:リリス工房製魔術師セット(オーダーメイド)※6

魔力属性:炎、他いろいろ


簡単な紹介

反乱の首謀者一族、スチュアート家唯一の生き残り。レオンハートの管理下に入り、私財と名誉、地位の全てを没収されることで打ち首は免れた。

貴族であることを誇りとしていたことはいたのだが、それ以上に本人にとっては過去の全ては忌むべきものと言う認識の方が強いため、あまり気にしていないようである。

レオンハートの命令で、この数ヶ月は治療に専念していた。本来ならレオンハートの大陸挨拶巡りにも同行するつもりだったのだが、安静にしていろといわれたのでグレモリー研究所でじっとしていた。

しかしそこでの安静とは一般的に言う安静とは大分違ったものであり、合成獣の肉体を安定させるとともにその力を扱えるよう修行を積んでいた。

グレモリー本人の知的好奇心を満たすのが大きな理由ではあったが、世界最高の魔術師のサポートを受けて見事前人未到の力を習得した。


※5:体内に組み込まれた様々な魔物の因子を活性化させることで、先天属性を強引に所得する。本来は産まれついた属性以外の属性を使うのは長い時間が必要なのだが、先天属性なら基礎さえ抑えれば使えるのを利用している。当然、魔法の基礎は非常に高いレベルで習得しているクルークなので、短時間で複数の属性を使いこなすことができるようになった。

※6:財産と一緒に装備品ももちろん没収されたので、一からそろえたニューアイテムである。王様としては戦力への協力はやぶさかではないのでクルークの装備だけは返却してもよかったのだが、けじめとして本人がそれを断った。その代わりにというわけではないが、レオンハートの伝手から新装備開発の費用を捻出してもらっている。


名前:バーソロ・ロウ

年齢:66歳

性別:男

種族:人間

肩書:熟練船長

所持スキル:操船技術


容姿について

髪型:真っ白なつんつん頭

体型:筋骨隆々

身長:201 cm

体重:93 kg

服装:白い船乗り服

第三者評価:強そうなおじいちゃん


簡単な紹介

大型魔導船を操るに相応しい人物として呼ばれた熟練の船乗り。100人単位の部下を自在に使い、大型船を自在に操る。

その性格は豪快の一言。自分よりも遥かに若いながらも凄まじい実力を有するレオンハートらへ素直な尊敬の念を抱いているなど、実力主義で公平な人物。

リーダーとしての能力はもちろん一級であり、未知の航海を仕切るのに相応しい人物である。

ちなみに、戦闘力で言っても並みの騎士くらいなら殴り飛ばせる。長年海の魔物と渡り合ってきた腕っ節は決して侮れない。チャームポイントはボウボウの髭。













おまけ短編~出航前パーティ、アレス君の驚愕~


 僕らは今、王城に礼服で来ている。場所は大広間……パーティ用の部屋だ。

 そんな場所で何が行われているのかと言えば、当然パーティという奴なんだろう、多分。部屋の中央に何もない広い空間が用意されているのが気になるけど、そんなものよりも重要なものがある。

 今も僕の胃袋に強烈なダメージを与えてくる、豪華な料理だ。


 未知の大陸への出航の成功を祝って――という趣旨の集まり。そこに僕を含めて、探索隊に参加するメンバーが集められているのだ。

 だけど生憎、僕は生憎生粋の田舎者。辺境のニナイ村で過ごしてきた僕にとってのご馳走とはたまに取れるイノシシの肉であり、移動商人から買うしかない香辛料を贅沢に使った料理のことを言う。

 師匠について村を出てからはいろいろ食事する機会も増え、王都暮らしになってからは村での生活が嘘だったかのように味わい深い色とりどりの料理を口にすることもあった。お世話になっている師匠の家自体お金持ちであることもあり、きっと毎食の費用も物凄いのだろうと思わず遠慮してしまうくらいの生活を送ってきたのだ。

 まあ僕が遠慮してもその分カーラさんの胃袋に納まるだけだし、食べることも修行だといわれている以上せめて給金から生活費を師匠に渡すことしかできていないが、とにかくここ数年僕は贅沢きわまる食生活を送ってきた。


 だが――ここにあるのは、それすらも遥かに超えた美の展覧会だ。

 師匠は毎日の食事を『家は比較的質素倹約派だよ?』と言っていたが、僕はそれを冗談としか思っていなかった。少なくとも、村では一年に一回お祭りのときにでも食べられればいい方って料理が毎日出てくる生活のどこが質素なのかと内心で思っていた。

 でも、これを見れば師匠の言葉も納得できる。ここに並べられた、立食パーティという形式を取っている色とりどりの皿を見ればね。

 僕の目から見ると誰かの食べ残しとしか思えない、皿の面積に対して盛りの小さすぎるものも多くあるけど……あれもきっと、何かの作法なんだろう多分。


(……こんなのを前にしても食べずに談笑しているんだから……やっぱ貴族様ってのはお金持っているんだなー)


 僕は料理の豪華さに圧倒されているのに、パーティ参加者の貴族たちは料理には目もくれずに笑顔で話をしている。

 僕は騎士団に配られる礼服だけど、貴族たちは思い思いの服装を――そのどれもが装飾過剰としか思えないくらいに光り輝いている――している。そんな服を着るものにとっては豪華な料理なんて気にするものではないのか、本当に手をつけないのだ。


「アレス! これ美味しいわよ!」

「あ、はい」


 そんな貴族達と対照的に食べまくっているカーラさんは平常運転だが、その空気の読めなさはある意味で羨ましい。

 人目がなければ僕も食らいつきたいのだが、流石に恥ずかしい……。


「――えー、皆様。この度はお集まりいただき――」

(あ、始まった)


 結局何をすることもなくボーっと立っていたら、司会進行役の人が話を始めた。

 こんなパーティに参加するのなんて初めてだからどんな流れなのか知らないけど、特に何かをしろとは言われてないから気楽なものだね。


「――では、これより本日の主役にダンスを披露していただきます!」

「え?」


 話を聞き流していたら、突然部屋の照明が消えた。

 そして、次の瞬間には部屋の中央――不自然に何もないあの場所にライトが灯された。上を見てみれば、光魔法を使った照明で照らしているようだ。


(何が始まるのかな? ダンスなんて見るの初めてだ)


 こういうパーティでは当然のことなのかもしれないけど、僕にダンスなんて馴染みはない。

 村の生活での踊りなんて酔っ払ったおっちゃんの千鳥足踊りくらいなもんだし、騎士生活でもそんなものとは縁遠い。貴族出身の騎士ならともかく、僕みたいな田舎出身者からすれば未知の世界としか言いようがないだろう。


(師匠もそんなのとは縁遠い人だしなー……)


 もし師匠が優雅にステップ踏んでダンスとかやっている光景を見たら、口の中の物全部吹き出す自信がある。

 舞うように戦う歩法というのならともかく、弟子の僕がいっちゃいけないかもしれないけど……優雅とか気品なんて言葉から一番遠い場所にいる人だもんなぁ……。


 ……って、そういえば、師匠どこ行ったんだろうな?

 僕と同じく探検隊のメンバーとして間違いなく参加しているはずなんだけど……?


「では、この度の旅にご参加なさる、我が国が誇る宝石――サフィリア姫と、探検隊の総隊長をお勤めになられる、レオンハート・シュバルツ様のご入場です!」

「ぶぅぅぅぅぅぅ!」


 口に含んでたジュースを盛大に噴出した。

 何事かと周囲の注目を集めてしまうが、周りを見たら僕と同じ立場の騎士や冒険者一同も似たようなリアクションをしていて案外目立っていない。

 師匠が周りからどんな目で見られているのかよくわかる光景だ。


(で、でも大丈夫なのか? 師匠、こんな大舞台で恥かくことになるんじゃ……)


 師匠の失脚を狙う何者かの陰謀かと疑うが、そんな僕のことなど当然気にも留めずに楽団の演奏が始まり、師匠とサフィリア姫がお互いの手を取り合ってダンスを始める。


 その光景を見て、僕は再度驚愕することになる。

 サフィリア姫が踊れるのは、当然だろう。王族の教養ってのがあるだろうから。僕に当然ダンスの知識なんてないから良し悪しの判定なんてできないけど、それでも上手なのはわかる。

 それに合わせて踊る師匠だが……うん、そのなんだ。信じがたいのだが、上手なのだ。姫の動きに合わせて淀みなく足を動かし、優雅に舞っている。

 失礼ながら、あそこにいるのは師匠に変身した偽者だろうと確信してしまうくらいに、様になっているのだ。


「お、おい。あれ本物か?」

「いやいや、だって、え?」


 周りを見てみると、ひそひそ話をしている肉体派の声が聞こえる。

 どうやら、優雅にダンスを踊る師匠は満場一致で偽者と判断されたらしい。内に秘めた覇気から魔力までどう見ても本物なのだが、それでも優雅にダンスって時点で信じられないのだ。


 あまりの驚愕に僕らが硬直している間に、一曲が終わってしまう。

 姫と師匠は優雅に礼をして舞台から降りていったが……うん、あれは何だったのだろうか?





 その後、パーティは何事もなかったかのように参加者達のダンスが始まり、僕も何故か名前も知らないご令嬢達にとっかえひっかえやったことのないダンスを踊る破目になった。

 だが、そんなことよりも僕はあのダンスが信じられず、最後まで放心状態のままご令嬢達の玩具にされるのだった。


























「いや、俺が踊れるのそんなに不思議か?」


 アレス君を含めた知り合い一同のリアクションを見て、一言いわせていただきたい。


 俺、一応上流階級に属するシュバルツ家の出身ですからね!

 旅に出てから一度も使った事無いけど、この機会のために実は隠れて猛練習してましたけど、それでも幼少期には母上からその辺の教養を叩き込まれているんですからね!

 俺、別に教養から縁遠い野蛮人じゃないからね!

本編は明日更新します。

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[一言] 弟子含め周囲から教養0の蛮族だと思われてて草
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