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File No.36:春夏秋冬・ひっくり返し作戦!

トクサツ少女・石ケ谷ヒロミは、異世界へ転生された(自称)花の美少女である!


彼女が転生してきた世界は、悪の組織に支配された英雄都市【ブレイドピア】である。

神より授けられたチートツール【トクサツールベルト】で『トクサツ戦士HIROMI』に変身しながら、いつかは巨乳になるために……な訳じゃ全然なくて!!


英雄異世界の平和を守るためにトクサツ戦士は戦うのだ!!



ヒロミ「………何かこれも随分遠ーい話になっちゃったわね〜(遠目)」

 ――あたし、石ケ谷ヒロミ!


 バカ作者がずーーーーっと、ゲームウォーリアーの話書いてて、とうとうトク転もエタったのかと思ってたでしょう? 甘ーーーーーーい!!


 推定・一年三ヶ月の時を経て、帰って参りましたぁトクサツ戦士で御座ぇます!


 トク転を読むときは、部屋を明るくして、ゲームウォーリアーと比べてこっちは話数掛けてストーリー作ってないんで、心を無にして、煩悩は全部曝け出して読んでね! じゃ本編の始まりはじまり〜♪


 ☆★☆★☆★


 ―――ここは英雄異世界・ブレイドピア。その都市域の外れに位置する小さな町『マウンペア』。


 そのマウンペアのレトロモダンな2階建ての家が、あたしと愛しのルリナちゃんのお城。1階で喫茶店『リリィ』営んで、『石ケ谷探偵事務所』で探偵稼業やりながらヒーローもやっちゃって、2階に上がればルリナちゃんのイチャイチャタイム。六畳一部屋の個室は桃源郷に早変わり。


 二足三足わらじを履いても、ヒロミちゃんは益々お元気! ……けれど、ちょっと不満があるのよね。



「う〜ん、良いお天気ですねヒロミさん! 立夏も過ぎましたし、今日はまた一段と暑くなりそうですよ」


 二階の窓から顔を出し、ぐーっと身体を伸ばして、朝の空気を味わいリラックスするのはダイヤモンドセクシーなルリナちゃん。

 家の近くに咲いている沈丁花(ジンジョウゲ)の香りに誘われて、なんとなく身体が熱るそんな季節。対してあたしはとゆーと。



「んぁ〜〜〜〜、めっちゃモヤモヤするぅぅうぅううぅうぅうぅう」


「…………ヒロミさん、ダラケすぎて声にビブラート掛かってますよ」


 一年以上のブランクは余りにも残酷なもの。

 前回のバカ作者による百合禁止令という最大の危機から逃れたけれど、平穏な日々の長続きは逆に退屈を生んでしまう。今やあたしもツインベッドでうつ伏せになりながらグダーっとしている始末。


 あと、イチャイチャにも少しだけ変化が現れたの。


「ルリナちゃーん、おっぱいプリーズ」

「え? あ、はい……」


 ―――もみもみ、もみもみ、もみもみ。


「はふぅぅぅ〜〜〜☆♨」


 最早あたしの身体は、ルリナちゃんのHカップなおっぱいを揉まないと気が休まらないようになっちゃった。

 感覚としては諸にヘビースモーカーならぬヘビー()()()カー。

 こんな変態のあたしをルリナちゃんは文句言わずにやってはいるけれど、だらけきった姿にとうとう怒り始めた。


「もぅ、いい加減にしてください! 久々の更新でグダグダしちゃって、何をモヤモヤしてるんですか!?」

「はいっ?!」


 滅多に怒らないルリナちゃんを前に、流石のあたしも身体がシャンとなる。


「……あのねルリナちゃん。このブレイドピアってさ、日本と同じで四季がはっきりしてるんだよね」

「え、えぇ……」


 そうなの。この異世界、ブレイトピアが位置する大陸は、地形から見ても“温帯”の地域に位置する中央都市になってるの。だから春夏秋冬・4つの季節がはっきりしている。これはどういう事を意味するのかというと。


「ズバリ、この小説で()()()()を余すことなく、執筆することが出来る。作者のゲーム脳からネタを創ることに困らないの」

「別にそれがエタッた理由じゃ無いと思いますけど……」


 分かってる。あのバカがゲームウォーリアーに現を抜かしてこっちの更新を疎かにしたのは先刻承知。お陰であたし達はとんでもない事態を引き起こしたのよ。


「まだ作者のやる気があった頃は、夏の花火回までやれた。ルリナちゃんの浴衣姿を拝めたから良しだけども、その次が一年後のバレンタイン。チョコも無いまま百合禁止令された。つまり………」

「つまり?」




「ルリナちゃんの()()ッッ、拝められないじゃん!!!!!」


(あ、そっちかぁ〜☆)


 ルリナちゃん、何を期待してたんだ?


 いや正直、戦闘シーンとかどーでもいいから、とにかくルリナちゃんとイチャイチャしたい気持ちが抑えられない。

 夏の水着は最優先として、春の桜を観ながらルリナちゃんの巨乳を観て、秋の果実をもぎながらルリナちゃんの巨乳も揉みしだいて、冬のゲレンデをスキーのボーゲンで合体滑降……は危ないから止めよう。


「そんなに私の水着観たいならお家でも出来ますよ? ちょっとサイズ小さくてはみ出てますけど」

「あたしはサースマリンの大海原で、太陽に照ってるルリナちゃんのたわわに実った果実が見たいの!! はみ出てるなら尚更!!!」


 ………何を熱弁してるんだろう、あたしは。


「だったら、もう一度夏を待つしか無いですよ。あと二ヶ月じゃないですか」

「いーやーだー! そんなに待ってたらまた作者に忘れられちゃうもん!!」


 欲望の為なら誠実に駄々をこねる花の二十歳。大人気ないとか言われても構わねぇ、イチャイチャの為ならば!!


「―――――あ、そうだ!!」


 しかし、あたしの貪欲が思考回路に刺激を与えたか、久方ぶりに脳がフル回転したと同時に、常識破りのヒラメキがあたしに降り掛かった!


「また何か思いついちゃったんですか?」

「トクサツールの力で、季節をひっくり返しちゃえば良いのよ!」



「……………………何を抜かしになって??」


 ルリナちゃん、ちょっと言葉が変よ。動揺してるのは物凄く分かるけど。


 ☆★☆★☆★


 ―――変わって舞台は、ブレイトピア南の海岸・サースマリン。

 五月の浜辺はサーファーは多少ながら波に乗ってストレスを解消する姿がちらほらあれど、残念ながら水着美女までいる季節では無い。

 だが安心したまえ、あたしが今すぐにその水着美女を出現させてしんぜよう!


「…………本当にやるんですか? ヒロミさん」

「やるっ! ここでやらなかったら御先祖様に申し訳無いわ! 全国7000万人(推定)の百合ファンの皆様に夢を与えましょう!! クルックル~♪ シャキーン!!」


 あたしの腰に装着したトクサツールベルト。それでは皆様ご唱和下さい、我が変身!!




「――巻~き毛クルクル!


 ――わ~たあめクルクル~♪


 ――クルリと回って……トクサツ変〜身ッッ!!」


 懐かしーい掛け声が終わったと同時に、ベルト中央のシャッターが自動で開き、虹色の結晶『トクサツールコア』が現れた!!



「そ~~れッッ!!」


 ギュビビビビビビィィィィィン!!!!!


(ナレさん)トクサツ少女・石ケ谷ヒロミは、変身ポーズでベルトの『トクサツールコア』にエネルギーを溜めることによって、【トクサツ戦士・HIROMI】に変身するのだ!!


 ナレさんもお久しぶりぃ♪



「季節ネタ処理で変身するヒロイン! トクサツ戦士・HIROMI、参上ッッ!!」


 ――クルンッ♡︎(バイザー越しのウィンク時に出る効果音)


「さぁ無限大の力を誇るトクサツールよ、あたしと全国の百合ファンの為に力を与え給え! クルクル〜!!」


 あたしは腕を交互に回してトクサツールのエネルギーをチャージ、からの――!


「HIROMIちゃん・夏よ来い来いご苦労サマー光線!!」


(ナレさん)『HIROMIちゃん・夏よ来い来いご苦労サマー光線』とは! トクサツールベルトから発するオレンジ色のワイド光線を当てることによって、HIROMIちゃんの指定した域だけ真夏の並の暑さに変えるという、日焼けサロン通も必見の期間限定ワザなのだ!


 カッ―――――!!


 なんとなんとどうでしょう! 灼熱の真夏太陽と化したサースマリンの海原に水温が上がり、サーファー達の熱気が熱気を呼んで、波乗り仲間を引き寄せる。

 更にはルリナちゃん以外の美人な女の子の皆様も、サースマリン地域の熱気に誘われて水着のオール・サマー・ロング状態! これぞ真夏の魔物の仕業か!?


「ほらほら、水着ギャルが増えたんだからルリナちゃんも早く早く! (ハァハァ……♡)

「鼻息荒いですよヒロミさん。もぅ……!」


 それでも嫌と言わずにやるルリナちゃんに乾杯♪ さぁお待ちかね、読者の妄想タイム。ルリナちゃんの水着を貴方の想像力で存分にフィーリングしたまえ!!


「………これで、良いんですか……?」


 おぉぉぉぉおお、これぞ美の巨人・ガイアの夜明け!


 ダイヤモンドセクシーに似合うビキニの色は黄金、ボンキュッボンなプロモーションは軽くクリアしてるが、そこから超越するものは即ち、太陽をも寄せ付けぬクリアーなツルツル肌!

 美を絶やさぬ女の子は、磨きを掛ければルーブル美術館に飾る程に価値が上がる! あ、駄目よ、ルリナちゃんは寄贈はしないから!!



 それよりもブラのサイズに耐えきれず、今にも溢れ落ちそうな禁断の果実が良い感じに実って……あたしが調整してあげようと胸を上げれば、今にもポロリとレッドゾーンが見えそうな感じ。もう想像するだけで……じゅるるるるるるる☆



(私、食べられちゃうのかな……)


 おおっと、いけない。ルリナちゃんの困り果てた冷や汗を見た途端に我に返ったあたし。

 ビキニも良かったけど、どーせならハイレグとか、真っ白レオタードも着せたかったかな。まぁなにはともあれ。


「我、一片の悔い無し! もう当分エタッても」

「駄目ですって!! 水着見せただけで話終わらせないでください!」


 そうは問屋が卸さんと、煩悩の萎えにストップを掛けるルリナちゃん。

 すると、この超パワーに便乗したのかルリナちゃんの方から名案が浮かんだようだ。


「そうだわ! どうせなら海だけじゃなくて、色んな所で四季をひっくり返しましょうよ!」

「急にノリノリになったわね……。どうすれば良いの?」


「それはですね……」


 あたしの耳にコショコショと耳打ちをするルリナちゃん。はぁんもっと囁いてぇぇん……じゃなくて。



 ブレイトピアの名所名所に活気を戻さんと、二人の異世界改革作戦が始まるのだった! この続きは次回へつづく!!

ブックマーク、感想、いいね、評価『★★★★★』等でこれまで以上にヒロミ達を応援しよう!

皆さんの応援が作者だけでなく、ヒロミ達のファンレターになります!


ゲームウォーリアー同様、トク転も宜しくね!!

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