表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ティア・イリュージョン  作者: おおまめ だいず
秘宝編
58/206

泥の手

 サラビアに着いたレオ達は、ペガサスから降りて周辺を調べ始めた。依頼の紙に書いてあったとおり、空気は乾いているのに、足もとの砂は湿っている。


「なんだこれ、気持ち悪いわぁ〜……」

「おいカルマ、気持ち悪いとか言うな。お前泥遊び好きだろ?」

「バレた?そうなんだよ〜泥団子とか作って〜……ってアホッ。」


 カルマとオーグルの隣では、レオとネネカが依頼の事とは別の事を話していた。


「そういえば、サラビアってアランとドーマがいるギルシェに近いよね。」


 レオがネネカに言うと、ネネカはレオの顔をちらちらと見るようにして答えた。


「…そう…ですね。…クエストが終わったら、行きましょうか……?」

「うん、そうだね。………一つ気になったんだけど、なんであの時、ドーマが病院に残るって言ったんだろう…?アランとは仲が悪いはずなのに…」

「最近、ケンカが少なくなったようにも感じます。」

「うん。」


 レオが頷くと、しばらく沈黙が続いた。レオは若干の気まずさを感じるも、すぐに頭の中を依頼の事に置き換えて、辺りを見回した。それに対してネネカはこの沈黙をどうにかして乗り越えようと思い、下を向いて考えていた。影を見て、自分とレオの手が重なるのを見るだけで顔が赤くなるくらいだ。


「………………キャァッ!!」

「ネネカッ!!」


 その時、ネネカの右足が砂の中へ沈んだ。ネネカの脚首をよく見ると、泥でできた手のようなものが見えた。レオはすぐに鞘から剣を抜き、泥の手に突き刺した。泥の手はネネカの脚を離して砂に潜った。


「ネネカ、大丈夫?」

「あ………、はい。レオさん、あ、ありがとうございます……。」

「なるほど、コイツを倒せばクエストクリアってワケだな。意外と早く姿現しやがったなぁっ!!」


 カルマは長刀を両足の間に突き刺し、少し後ろに下がった。


「…カルマ、何を?」


 オーグルがカルマに言うと、カルマは手を三人に二、三回突き出して、間隔をとるよう指示を出した。


「ダンスでヤツを上に出す。まぁ見てろ。」


 カルマは刺さった長刀を右にして立つと、長刀を見ると同時に右腕を頭の上にして、両腕を長刀のほうに伸ばし、指を鳴らした。両手の指からは、長刀に向かって星が流れ、長刀が光った。


「please come to my movement. Ok?」


 カルマが言うとポップな音楽が流れ始めた。音楽にあわせてカルマはインディアンステップの動きを始めると、カルマのステップにあわせて、刺さった長刀が光を放ち、強い音波を出し始めた。


「そうか、ダンスという攻撃の目標を刺さった長刀にすることで、地中に広範囲で振動を送ることができる。これなら地上に魔物をおびき出せそうだ。」

「アイツ、たまには頭が良いんだよな。」

「…………すごい……。」


 三人がカルマの動きに見入っているうちに、大きな泥の魔物が地上に現れた。マッドマンだ。カルマがダンスをやめたすぐに、レオは剣を強く握り、マッドマンに飛び掛った。オーグルは槍をマッドマンに向けて投げると、腕に巻かれた鎖を連れて、物凄い速さで飛んだ。


「“連続斬り”!!」


 レオがマッドマンを何度も斬りつけると同時に、オーグルの投げた槍がマッドマンの頭を貫いた。しかし、マッドマンは全く動じていない。


「チィッ…………」


 オーグルは右腕を後ろに引くと、鎖が右腕に巻き付き、投げた槍が戻ってきた。


「フュゥ〜ッ、カッコいい〜。」

「うるせぇ、お前も戦えっ!!」


 オーグルはそう言うと、マッドマンの近くにある岩に槍を投げた。投げた槍は岩に刺さった。オーグルは小さく跳んで右腕を引くと、右腕に鎖が巻き付き、岩の方へ飛んだ。


「……あの武器いいなぁ。」


 カルマは長刀を引き抜き、マッドマンの方へ走り出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ