煌めく首輪
「待てぇーー!!」
レオとアランは、深緑の森でキャスパリーグを必死で追いかけている。
「チッ…全然追いつかねぇ……レオ、何か方法はないのか?」
「ドーマなら遠距離攻撃ができるけど…」
「あんなヤツ、キャスパリーグが相手だと、居ても居なくても変わらねぇだろ。」
するとキャスパリーグは、木の上でくるりと向きを変え、二人に飛び掛かった。
『ニャァァァァァァァッ!!!』
「アラン、気をつけて!!」
「任せろ!!”銅の拳”!!」
アランは右腕に銅を纏わせ、力強く突き出した。キャスパリーグは素早い動きで銅の拳を躱し、アランの背後をとった。
「しまった……!!!」
「そこだ!!」
レオはキャスパリーグ目掛けて、剣を縦に振ったが、剣を踏み台にして木に飛び乗った。
『ニャォ…』
「クッソ…全然攻撃があたらねぇ……」
するとレオは、左手に握りしめていた長い草をアランに渡した。
「アラン、これを使おう。」
「ん?なんだこれ……どっかで見たような………」
アランは一本の長い草を見つめた。
「初めてシルバさんと旅に出た時に、シルバさんがダーク・フェイクに使ったアイテム、罠草だよ。」
「あ~、思い出した。これをアイツに投げればいいんだな?」
キャスパリーグは二人に背を向けて逃げ出した。
「うん。上手くいくか分からないけど、時間がない。急ごう。」
二人は罠草を握りしめ、キャスパリーグを追いかけた。
「お~い、猫ちゃ~ん!!」
「ドーマさん、私たち、もしかして迷子じゃぁ……」
「そんなはずがない。猫ちゃん見つけて、早いうちにパーニズへ帰れば一件落着だろ。」
ドーマはネネカの肩に手を置いて言った。
「あのぉ…ドーマさん、このクエスト、キャスパリーグの討伐が目的ですよ………」
その時、ドーマとネネカの上の木にキャスパリーグが通った。
「あ!!猫ちゃん!!」
「ドーマァァァァッ!!!そこをどけぇぇぇぇぇっ!!!!」
アランとレオが罠草を握りしめて走ってきた。
「レオさん!アランさん!…よかった……これで迷子じゃない。」
ネネカは二人を見てほっとしている。
「そこだっ!!」
レオがキャスパリーグに向かって罠草を投げた。しかし、キャスパリーグはそれをヒラリと避けた。
「ちょ、お前ら!!猫ちゃんに何やってんだよ!!」
「レオ!!俺に任せろ!!!」
アランがキャスパリーグに罠草を投げると、キャスパリーグの胴体に罠草が巻き付き、身動きがとれなくなったキャスパリーグが木の上から落ちてきた。
「よっしゃぁぁぁぁっ!!」
「アラン、ありがとう。」
レオとアランは息を切らせながら喜んだ。
「おい!!!何してんだよ!!!」
ドーマが、レオとアランに怒鳴った。
「え?…ドーマ?これ、討伐クエストだよ?」
「猫ちゃんがかわいそうだろ!!!」
ドーマはレオの肩を揺さぶった。
「ドーマさん、落ち着いてください。」
「終わりだ!!”スクリュー・ストレート”!!!!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!アラン!!!やめろぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
キャスパリーグを倒し、秘宝の 煌めく首輪 を手に入れたレオ達は、ブランカの町に寄り道することにした。
「お前らぁぁぁ…黒猫の恨みは消えんぞぉ……」
「まぁまぁ、ドーマ。この首輪は君にあげるから。」
レオが煌めく首輪をドーマの前に出すと、ドーマは首輪を取り上げ、レオとアランを睨みながら装備した。
「レオさん、アランさん、ドーマさん。町が見えてきました。」
ネネカが指をさした先には、プロレスのリングのようなものが真ん中に設置された町があった。
「これが…武闘大会の会場か………」
アランは瞳を輝かせて言った。
「いつか出れるといいね。アラン。……よし、パーニズに帰ろう。」




