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11皇太子

更新ペースが遅くなってきてしまい申し訳ございません(汗

「おはようございます。スイレン様、側近の皆様」

 

「おはようございます。お兄様、皆様」


 私たちは綺麗にカーテシーをきめ、スイレン等に挨拶をする。

 

「ああ。おはようアネモネ、ビオラ」


 スイレン様に続いて宰相の息子でバード・ジュブランド公爵子息、スイレンの護衛のドリュウズ・ロナーヴ侯爵子息、帝国第一魔術団・団長のジュラダ・ローゼン侯爵子息、大司教の息子のルイ・ファミリ侯爵子息、国内で最も儲かっているといわれている大商人の息子のキルア・ドーラン伯爵子息もアネモネやビオラに軽いお辞儀をする。


「はじめましてだな。アネモネの婚約者のスイレン・ルージュナーだ。これからよろしく頼むぞ」


「お初にお目にかかります。私はアネモネ様の義妹のイソトマ・サルビアでございます。今後、婚約者の義妹として良いお付き合いをよろしくお願いいたします。」


 スイレン様が自己紹介をするとイソトマもカーテシーと自己紹介をする。イソトマはマナーはしっかりしていて、カーテシーも文句のつけどころがないくらい完璧だった。

 

 スイレン様とイソトマは軽く話をして、区切りがつくと、


「では、また」


 とスイレン様は側近と教室に向かった。


「素敵な方だなぁ。あんな婚約者、私も欲しいな」


 そんな言葉が聞こえたと思ったら、


「アネモネ様っ!職員室に案内してもらってもよろしいでしょうか?」


「……そうですね。ではいきましょうか」


 ビオラもついてきてくれるようで、3人で教室へ向かった。





 イソトマを職員室に案内すると、教室に向かう道すがらビオラが興味深々にイソトマのことを聞いてきた。


「かなりしっかりしたいい子じゃない。嫌な人があなたの義妹になったらどうしようかと思ってたわ」


 それを聞いて私は少し顔が引きつったのを感じた。

 ビオラに昨日のことを話すかよく考えたが、心配をさせたくないということで話さないことにした。


「そうでしょ。私も安心したわ」


 軽く微笑み、ビオラがいい子だと話した。


 その後も教室に行くまでビオラや父の再婚などについて、よーーく聞かれた。

 が、本当のことを伝えることはしなかった。



 この選択は今思うと後悔しかない。

 あの時本当のことを言って、助けを求めていたら……大切な親友を失う、という最悪の未来は変わっていたかもしれない。

 

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