9朝
更新遅くなりました……申し訳ございませんでした!!
――コンコンコン
「お嬢様。ベロニカとスミレです。朝のご支度のお手伝いをさせてもらいに来ました」
ふぁぁ。もう朝?眠い。昨日、よく寝れなかったもんな。
「どうぞ」
入室の許可を出してから、ベットから降りドレッサーの前に移動する。
「「お嬢様おはようございます。」」
「おはよう。今日もよろしくね」
「「はい!頑張ります!」」
2人は慣れた手つき爆発していた髪をくしで整え、薄くチークや口紅を塗る。
次に制服を着るのを少し手伝ってもらった。
提出物や宿題を学校のバッグに入れ、準備が終わったころ、ノックされ入室を許可すると笑顔ながらも殺気を放ったアロエがパンに野菜が2、3個しか入っていないスープ、水の乗ったお盆を持ち、現れた。
「アロエ。それはなんですか。まさかお嬢様の朝食とは言いませんよね?」
ベロニカが怪訝そうな顔で問いかける。
「そのまさかですよ。お義母……ベロニカ様。コック達が、あのくそじじ、ゴホンご主人様の命令でお嬢様の朝食はこれにするしかなかったのだと言い訳しておりました」
その時のことを考えたアロエは笑みを深め、殺気を強くして話してくれた。
「アロエ。やりに行こっ!」
スミレまで笑顔になり、アロエに提案してどこかに行こうとした。
「やめときなさい。あなた達だけでは逆にやられるだけよ。皆でやりに行かないと」
嫌な予感しかしない。
「やりに行くのはだめよ?この朝食もおいしそうだし……ね?」
侍女がどこかへ行こうとするのを止め、朝食を食べ始めた。
朝食は正直あまりおいしくなかった。ぱさぱさなパン。味のないスープ。どちらも初めて食べる物だった。……贅沢言うのも良くないわね。
ドンッ―――
「アネモネ様?学園に向かう時間ですよ?あれれぇ?もしかして学校をさぼるんですかぁ?」
ウェーブがかった紫の髪をハーフアップにしたイソトマが突撃してきた。
「イソトマ様?他人の部屋に入室する際は3回ノックするのがマナーですよ?」
「もう!楽しみすぎて忘れていただけですわ!行くのなら早く来てください!」
「分かりました。すぐ行きますわ」
それを聞くとイソトマはさっさとエントランスホールに行ってしまった。
「なんなんですかあの女。お嬢様になめた口ききやがって」
わあ。その場にいたアキレアが怖い顔に……
「アキレア。もう1人のお嬢様にそのようなことを申してはいけません」
「はい……申し訳ございません」
「スミレとアロエを連れてきて」
「かしこまりました」
アキレアは急いで部屋からでていき、スミレとアロエを呼びに行ってくれた
「イソトマ!行ってらっしゃい」
「うむ。楽しんでくるのだぞ」
ロベリアと父がイソトマを見送っていた。
イソトマ様がとっても綺麗な馬車に乗り、続けて侍女2人も乗る。この侍女達は伯爵家からイソトマに仕えている侍女だ。……すごいこっち見ているなあれは優越感に浸っている顔だ。ひっど。
父たちも私に気づいたらしく、振り返る。
……2人とも今こっち見て明らかに嫌そうな顔になったわね。
「アネモネもさっさと行ってこい」
「はい。行ってまいります。お父様、ロベリア様」
なんか馬車のグレードが下がった気がする。………嫌がらせが好きにでもなったのかしら。
侍女と馬車に乗り、学園に向かった。
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