第49話 完成まで
夜になると少し寒くなる。夏だけど1日中雨が降り続けると体感的にそう感じる。そしてなぜかそこまでジメジメもしてない。
「除湿っていいよね。」
「エアコンの除湿昨日は優秀だよね。おかげで快適な温度だもんね。」
そう理由は除湿機能だ。おかげですごくスッキリしてる。少し高くても高機能なエアコンを買ってて正解だった。
「私も一人暮らしする時はそうするわ。」
「うん、結構おすすめ!そう言えば桜はバイトどうなの?」
「まぁまぁかな?上手くはやってるよ。」
「そう……」
「そっちは?」
「ぼちぼちだね。少しは仕事を任される様になったかな?」
「明日はまたバイトなんでしょ?」
「うん、明後日までね。日曜日は文華のバイトを見に行こうかなと……」
「あれ?子供だけじゃないの?」
「関係者も入れるよ。てか、結構大人も参加してるっぽい!」
「は?どういうこと?」
私は文華が持ってきたチラシを桜に見せて説明した。
「朗読にも部門があって幼稚園生の部、小学校低学年、高学年、中学生、そして高校、大人と朗読を幅広く知ってもらう為にそれぞれ年代に分けて朗読するみたいよ。」
「へぇー、ほとんどボランティアだね。」
「だねー、でも、これバイトなんだってよ。」
「難しいバイトだね。みんなどんな話書いてくるのかな?」
「えっ?たぶん他の人は本屋さんで買ってくるんじゃない?」
「えっ?でも、文華ちゃんは書いてるよ?」
「あれは……売ってる話じゃ納得出来なかったから書いてるのよ。ある種こだわりね。」
私の発言に納得してる桜、そしてその文華の背中を見つめる私たち。
「いい作品になるといいね!」
「もともと地力はあるから大丈夫よ!さてとそろそろ夕飯の用意しないと!桜手伝って!」
「はーい。少し冷えるからうどんがいいなぁー」
「私はラーメンの気分なんだけど……」
と言う事でじゃんけんして決まった答えが……
「うどんはツルツルいけるね。」
「さっぱりしててこっちもアリだわー。」
うどんとなった。流石に文華も呼んでの夕食だ。一度目で来なかったのでとりあえず1発小突いた。私が短期なのは文華も分かっていてそして軽く叩いても集中が途切れる事もないから文華も怒らない。でも、食事中一切口を開く事はなく。食べ終えるとすぐに別室に戻って作業を続けた。
「体調崩さないかな?」
「その時は気絶させてでも寝かせるわ。」
「なんで文華ちゃんにだけ力ずくなの?」
「えっ?言う事聞かないから」
「えー……」
「ドン引きしてるけどあの子ほんとほっとくと何しでかすかわからないのよ。」
「理子は文華ちゃんの保護者なの?」
私は握り拳を作ってチラつかせる。
「おおっと臨戦体制?」
「バカな事言ってないで早くお風呂入ってきなよ。片付けておくからさ。」
「あらそう?意外ね。1発くらい拳を振り上げてくるかと思ったけど?」
「そんなことしてたら時間なんて足りないのよ。」
「……そうね。明日もバイトだものね。」
そうして桜は着替えを取ってシャワーを浴びに行ってしまった。
「……」
私は桜がシャワーに行ったあと文華がいる部屋を見つめた。
「頑張れ!」
私はつぶやく様にそう言って洗い物を片付けるのでした。
「ギリギリ間に合った……」
「ギリギリすぎると思うよ……ただいま。」
私が帰ってきた頃に丁度作品が出来上がったらしい。
「添削お願い……」
時刻は夜の20時。まぁこの時間から寝れば何とかなるだろう。私はもう中身を読んでる時間は……あるな。添削ついでにみてみよ。
「大体3000文字か……5分位で読める作品ね。」
それでも内容は良かったと思う。あとは他の人の判断になるが……良い結果になる事を私は祈るでした。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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