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リリアの実力!

 今話は、五人の独壇場です。私としてはストーリーとは関係無い、無駄に話数を重ねる回だと思っています。いつもはそれなりにこうなるよ、と教えて会話を進めてもらいますが、久しぶりに五人が集まった事と、私自身がストーリー展開を指示できなかった事でこうなりました。ですので、普段の五人がどういう感じなのかという紹介の回だと思って下さい。

 僕はうらごめ ぷんぷんぷん 

 

 僕はうらごめ ぷんぷんぷん

 うらごめられて ぷんぷんぷん

 ぷんぷんぷんぷん ぷんぷんぷん

 

 私はうらごめ ぷんぷんぷん

 うらにこめられ ぷんぷんぷん

 ぷんぷんぷんぷん ぷんぷんぷん


 だけどやっぱり ぷんぷんぷん

 ぷんぷんぷんぷん ぷんぷんぷん

 

 雨が降っても ぷんぷんぷん

 狭いところで ぷんぷんぷん 

 ぷんぷんぷん ぷんぷんぷん


 君と一緒に ぷんぷんぷん……


 何だこれ? これはもうホラーだ!

 リリアがなろうに投稿したいと言い出し、てっきり小説の書き方を教えてくれという話だと思ったが、すでにポエムを作ってみたと言うので、先ずはその実力を知るため、リリアの書いたポエムを読んでみた。

「なるほど。これは確かに良いですね」

 ヒーもそうだが、それ以上にフィリアはリリアに甘い。悪い事をすれば別だが、普段のフィリアはビックリするほどリリアに甘い。

「そ、そうですか?」

 リリアは恥ずかしそうに礼を言っているのを見て、自分で書いた作品は、他人にはこう見えているのかと思うと、猛烈に恥ずかしくなった。自分で書いた小説は、やっぱり面識のない相手に評価してもらった方が良いようだ。

「私もそう思います」

 本気で言ってるのヒー!? 双子だから、そういう感覚はリリアと同じなの?

「この、うらごめっていうのは何なんだい?」

 それは俺も気になった。ジョニーもそれなりに気を使っているのだろう。

「物とかに何か詰めるとき、中ではなく外に詰めるのを裏込めと言うじゃないですか。それです」

 それです。って言われても、うらごめの意味を知って、余計にこのポエムの意味が分からなくなった。

「そうなのかい。でも、何で平仮名にしてるんだい? 漢字にすれば、誰が見ても直ぐ分かるのに?」

「それは、ポエムというのは読むより、音で感じてもらえるものだからですよ」

「へぇ~。リリアも女の子なんだな?」

「と、当然ですよ! ポ、ポエムくらい、私にも書けますよ!」

 リリアの恥ずかしがる姿を見て、ジョニーは嬉しそうに笑った。俺だけおかしいの!?

「そうですよ。ポエムとは音としての方が重要なんですよ。だから読みづらかったり、間違って発音されないよう、平仮名を使った方が良いんですよ」

 フィリアもポエムの何たるかを話しているが、先ず作品の説明が欲しい。  

「あ、あのさ。リリアはこの詩、何で作ろうと思ったの?」

 直接、なんなのこれ! とはとても聞けず、遠回しに僕はうらごめぷんぷんぷんの説明を求めた。

「何で、と言われても、突然書いてみたい! と思ったとしか言いようがありませんね?」

 これを? 突然? リリアは神様の鼻くそでも落ちてきたのだろうか?

「そ、そうなんだ……」

 言えない。必死に恥ずかしさを堪え、みんなにこれを見せたリリアの気持ちを考えると、とても否定的な事は言えない。

「リーパーにはないんですか? 私にもそんな経験ありますよ?」

 あるわけない! フィリアも、それを聞いて頷くヒーも、本当にこれが落ちてきたら、書きたい! ってなるの? 普通は絶対書かないよね?

「い、いや……それは無いな……」

「そうなんですか? やっぱりこういうのは、女性の特権なのかもしれませんね?」

 そうだそうだと頷く四人だが、ジョニーは違うだろ。あいつがポエムを書いたら、絶対ハードボイルドにしかならない!

「しかし、私はこのポエムに一つ気になる事があります」

 一つ!? ヒーはこの詩を見て、一つだけしか気になる事ないの?

「何ですか?」

「はい。この、ぷんぷんぷんが平仮名なのが気になります。何故リリアは、ぷんぷんぷんを平仮名にしたんですか? 私はカタカナの方が良いような気がします」

 そこー! そこなの! 俺の時はボロクソに言ったのに、そこが問題なの!?

「それはですね」

 リリアはその質問に、待ってました! とパッと表情を明るくした。

「私も最初、カタカナにしていたんですが、やはり見た目にも柔らかさが欲しくて、敢えて丸みのある平仮名を選んだんですよ!」

 リリアなりのこだわり? そこをこだわるなら、もっとこだわるところあるような気がするけど……

「なるほど。リリアは音だけでなく、形としてもこだわったのですね」

 リリアはそうだと無言で深く頷いた。怖いわこの子たち。

「私もいいですか?」

 ここでフィリアも動いたが、全く期待できない。

「どうぞ。遠慮なくお願いします。本心を聞かなければ、私の為にもなりませんから、遠慮は要りません!」 

 いや。本心聞いたら、多分リリア死ぬよ?

「分かりました。私も心を鬼にして言わせてもらいます!」

 鬼はこれを見せたリリアの方じゃね? これでフィリアが鬼になったら、もう渡る世間は鬼ばかりだよ!

「お願いします……」

 リリアは固唾を飲み身構え、それを見ていたヒーとジョニーにまで緊張が走り、部屋の中には張り詰めた空気が漂い始めた。馬鹿なのこいつら?

「では、言わせてもらいます。私は、この作品の一番の欠点はぷんが多い事だと思います」

 どこに着目してんの!? そこよりもっとあるでしょう?

「音としてはとても軽快で響きも良いですが、リリアが見た目にもこだわる以上、これは頂けないです」

 全部頂けないよ! なんかそれらしい事言ってるけど、完全に煙に巻いてるよね?

「うっ……」

 うっ、じゃねーよ! 図星なの? リリアもそこは気になってたの?

「やはり作品として見るなら、美しさ、というものは必要になると思います。特に空白で一文字開けていますが、そのせいもあり、右半分はぷんだけになってしまっています。美しさにはシンメトリーは必要なので、空白を開けるのならぷんを揃えた方が良いかと思います」

 結局ぷんだけのところは改善なし!? ただぷんを整列させるだけでいいの!?

「なるほど。確かに言われてみれば、その方が見た目が良いように思いますね?」

 納得なの? リリアはそれで納得なの? 

「俺も一つ良いか?」

 来た! まさかの伏兵がここで動いた!

「お願いしますジョニー。私も男性の意見は必要だと思っていました」

 男女より、生物としての意見が必要だと思うけど……

「分かった。俺が気になったのは、何故うらごめが怒っているのか、それがよく伝わらなかった」

 今日一番の意見! 俺も確かに気になった。めちゃめちゃ裏込め怒ってるけど、何でこんなに怒ってんの? っていうか、裏込めって名前なのに、裏込められて怒るってどういう事?

「それは私も感じました。怒っている事は伝わるのに、何故というのははっきりしてませんからね」

 フィリアはズルい。ジョニーを盾に利用して、えい!っと槍で突っつき始めた。

「それは裏込めでも、表に込められたい気持ちがあるのに、何故自分は裏なんだという事で、人間は全ての人が表舞台に立てるわけではないという、リリアなりの表現ですよね? ねぇリリア?」

 ヒーが賢いから分かったのか、双子だから分かったのか知らないが、これにそんな深い意味あんの? 第一、裏に込められるから裏込めなんだから、今のヒーの意見じゃ、最初から裏に込められるの決定してない?

「ヒーが思うほど深い理由はありませんが、それでも似たような事です。説明有難うございます、ヒー」

「いえ」

 そうなの? 絶対そんな深い理由ないよね?

「なるほど。流石はリリアです。世の中には裏方の力があるからこそ、輝く世界があり、それでもそれが分かっていながら裏方に徹する者がいる。という事を伝えたかったのですね?」 

「そうです」

「ほぉ~」

 いや、ほぉ~じゃなくて! フィリアは何に納得してんだ!

「では、それをもう少し伝わり易くは出来ますか?」

「う~ん……難しいですね……私としては、これは天からの恵みのようなものなので、すでにこれで完成されているような気がするんですよ」

 完成? 神様はとんでもない物をお造りになられた。

「そうですか。しかし、リリア本人がそう思うのであれば、私としては問題無いと思います。芸術というのは、他人が駄目だからと言ったから直しているようでは、真価を発揮出来ませんからね。真価を分かるのは、やはり作者本人ですから」

 もう芸術とか言っちゃってるよね? フィリア完全に諦めたよね?

「いえ。フィリアの意見は大いに役立ちました。私ももう少し見た目に拘り、ぷんを揃える事にします。貴重な意見、ありがとうございます」

 まとまっちゃった! もうこれで良いの?

「そう言ってもらえると、私としても嬉しいです」

 …………

「では、今の点を修正し、早速なろうに投稿したいと思います!」

 本気で? 確かにリリアの作品である以上、それを俺が止める権利はないけど、それでも止めた方が良いと思うな~。

「リーパー! と言うわけなので、早速これをリーパーのページから投稿して下さい!」

「な、何でだよ! お前の作品なら自分で投稿すれや! お前だって登録してんだろ!」

 この子本当にビックリする! あれを俺の名で投稿すれば、一気に読者が減りそうだ。

「分かっていませんね。これはリーパーを想い作った作品ですよ」

 完全に裏込めの事しか思ってないよね?

「この作品で読者を獲得し、そこからさらに今の連載にチェインさせるために書いたんですよ。そう遠慮せず、胸を張って投稿して下さい」

 ええええ! まさかの愛情! めちゃめちゃ断りづらいんですけど……

「あ、ありがとう……でも、読者に変に気を使わせるの悪いから、この連載終わった後で良いか?」

 絶対無~理~。俺の中の警報がものすごい事になってるもん!

「え? でも、今投稿すれば、新たなチェインとして加わりますよ?」

「そ、そうだけど……」

 くそ! 優しさが痛い! リリアはただ単に面白半分で作ったのかと思っていたが、真剣な表情に、俺の為に描いてくれたのが伝わる。しかし! 何とかして断らなければ……あっ! そうだ!

「確かにそうかもしれないけど、今までリリアとヒーには散々力貰っといて、ここでさらにリリアの力貰って読者獲得しても、俺もそうだが、ブックマークにまで登録してくれた人だって納得しないよ。それに、下手したらこっちに読者取られるかもしれないだろ?」

 ごめんよリリア。決してリリアが悪い訳じゃない。悪いのこんな物造った神様だ!

「そんなはずありませんよ。今まで二つの作品で読者を獲得してきたのは、間違いなくリーパーの力のお陰です。ですが、確かにそれでは読者が納得しないのは、私もそうだと思います」

 流石リリア。自分より他人を思う。本当に良い妹だ。

「でしたら、リリアが投稿しますか?」

 ヒー! 何故俺が拒否したのか、頭の良いお前なら分かるはずだ! 一度冷静になって自分の愚行を俯瞰から眺めろ!

「いえ! そ、それは……その……」

 リリアはヒーの提案に、慌てて否定した。リリアは極度に人見知りをする。恐らくネットと言えど、リリアには怖いものがあるのだろう。

「そうですか? それは残念です。では、リーパーの連載が終わったら、その時投稿してもらいましょう。それなら誰にも迷惑は掛からないはずです」

 俺には滅茶苦茶迷惑掛かってるけど?

「そ、そうですね! では、その時はリーパー、お願いします!」

「あ、あぁ……まかせとけ!」

 誰かが道を踏み外せば、誰かが止める。そうやって俺達は今まで生きて来た……誰か止めて!

 

 

  

  



 僕はうらごめぷんぷんぷんは、仕事中突然頭の中に聞こえて来ました。最初は寝不足のせいかと思っていたのですが、完全にリリアが考えたものです。私も全部聞いたわけではないので、分かるところで切っています。リリアの中ではまだ作成中のようです。ですので、これは私が考えたものではありません。この場合、著作権はどうなるんでしょう? それとも、どこかで聞いた誰かのポエムかもしれません。その場合、大変申し訳ございませんが、ご報告願います。

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