表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪の魔王の作り方!  作者: 鳩胸 ぽっぽ
新二年生の休日
579/648

姉のコンプレックス ⑥

 月乃の部屋で、二人は正座していた。一方私は月乃のベッドに寝そべっていた。


「楽にしていいですよ。これ、お菓子です」


 と、月乃がお菓子を持ってくる。私にはヘッドギアを持ってきた。


「パン子、なんか最近ちょっとだけラグがあるのよ。見れる?」

「ん? じゃ、ちょいと工具貸して」

「はい」


 と、工具を手渡されるので月乃のヘッドギアを開けた。

 月乃のヘッドギアは結構お高めのやつだ。が、メンテナンスこいつ怠っていたなっていうのが一発でわかる。

 ラグがあるのはしゃあないよ。


「月乃、ちゃんとメンテナンスはしような。白露ほどじゃないけど結構埃溜まってるぞ」

「うっ」

「埃が機械の隙間に入ってそれでラグが起きてるんだなー…。ま、取り除けばラグはなくなるし買い替える必要ないからちょちょいととってやるよ」


 私はピンセットで埃を取り出す。

 ま、これぐらいでいいでしょ。


「ありがとね」

「メンテナンス怠ると最悪白露みたいになるからちゃんとメンテナンスしなよ」


 というと、二人も固まっていた。


「わ、私たち買ってから一度もメンテナンスしてないよ…」

「お、俺もッス…。帰ったらしないと!」

「眠、メンテナンスって何日に一回したほうがいいの?」

「うーん、一か月に一回はしたほうがいいかなー。目安としてはね。二か月に一回でも…」

「帰ったらすぐする! アッキもね!」

「うっす!」


 どうやら二人は二か月以上メンテナンスしてなさそうだ。

 ヘッドギアは最新の奴ほど結構耐久性あるんだけど埃とか詰まってるとたまにオーバーヒートしてしまって頭を火傷するってこともある。それが危険視されているし、実際に危ないのでメンテナンスは重要だ。

 私はちまちまと一か月に一回はしてる。


「ま、そんな丁寧じゃなくていいからね。配線切れてたりとかしたら普通は直せないし、埃だけ取り除くだけでいいから。最近じゃ水洗いできる機種もあるしそういう機種なら水に二分つけるだけでいいんだけどねー」

「私もそっちにしておけばよかったわ…。性能で選んだのは完全に失敗ね」


 いや、性能がいいならそっちにすべき。

 防水性の奴は結構性能ひどいものとか普通にあるし、開けるには専用の工具が必要だから壊れたら即買いなおしだし結構コスパが悪い。

 防水性がない奴は配線が切れた以外はほとんど直せる。


「ってか月乃、ベッド変えたのね」

「ええ。前のベッドは汚れたのよ」

「汚れた?」

「その、ケーキを買ってきて部屋で食べようとしたら転んで。買ってきたケーキが全部ベッドに…。チョコレートのケーキもあったから茶色くなったりとかして落ちなかったのよ。で、ジュースもあったからベッドにしみて…。買い替えたわ」

「すっげえ災難じゃん」

「今度からベッドから離れて食べるわ」


 といって月乃はお菓子を食べ始める。

 でも、これ新品に近いベッドだ。滅茶苦茶フカフカ。心地よく私を包み込んでくれている。このベッドは安眠できそうだね…。


「…ぐぅ」

「人のベッドで寝たわよアイツ…」


 私は夢の世界へ旅立った。

















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


笑う門には福来る!
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[良い点] 安眠できそうって言って、即眠ったパン子であった。 妹の友達でも、お金持ちだからね、普通に緊張するよ。
[一言] 更新乙です! 数年前の話ですが 私は夜食のカップラーメンを布団の上に置いて、水を汲みに行こうと立ったときに足がって事が有りましたが、その日は布団なしで寝る羽目になりましたよ(^^;
[一言] パン子が人んちで寝るのは信頼と信用の証だと思うニャー(=゜ω゜=)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ