表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪の魔王の作り方!  作者: 鳩胸 ぽっぽ
新二年生の休日
573/648

スケート

 白露が退院し、私たちはほとんど毎日営業しているスケートリンクにいくことになった。私まで何で参加する必要がと思ったが白露が壊れているために仕方ない。

 白露は意気揚々とスケート靴を履いていた。


「月乃はあるのか? スケートの経験」

「それなりには。パン子は…?」

「ない」


 私もいちおうスケート靴を履いて、リンクに入った。

 その瞬間、顔面から転ぶ。盛大に転んだ私は貸し切りのスケートリンクをつつーっと滑って真ん中までに辿り着いた。

 いってえ。だから嫌なんだよ!


「パン子が先にいったわ! 後に続きましょう!」

「は、鼻おかしくなってそう! つべたい! 絶対凍傷なってるって!」

「大丈夫だ」


 白露がスケートリンクに入ってくる。

 流石と言わんばかりか、すぐに立ち上がれていた。月乃も慣れたようにすいーっと滑ってくる。私も立ち上がろうとした時、うまく立てずに…。


「おわっ!」

「パン子がまた転んだ!?」

「だから私は運動ダメなんだってェ! ちょ、立てない! 立てないのにスケートリンクの真ん中とか最悪なんだけど!? ヘルプ! ヘルプミー! 誰か私を助けて! ここから私を連れだして! 切実に!」

「しょうがないな」


 と、白露が慣れたように滑ってくるが…。


「白露! スピード出しすぎ…」

「あ、止まれねえ!」

「ちょ、スケート靴の先っぽこっち向けるな! 危険なんだって! 死ぬから!」


 白露がブレーキをかけたが間に合わず、間に合わないどころか思いきり転んでしまい、転んだのが私の近くで、白露もこちらに向けて滑ってくる。

 スケート靴の先っぽが私の腹部に当たり、私は蹴り飛ばされるかのように壁まで押されると、壁に背中が激突した。


「危ないわよ! スケート靴の先っぽは本当に危険なんだから! これは病院行かないと…」

「だ、だいじょぶ…」

「…パン子って運動苦手な割には結構体頑丈すぎない?」

「涙が出てくるほど超いてえ…」

「あのスケート靴の刃が当たったって言うのになんで怪我の一つも負ってないのかしら…」


 痛い。超痛い。

 白露のせいで服が破けていた。私のお腹がむき出しになっており、少し赤くなっている。血は出ていないが……。

 私は壁に手をやり立ち上がり、リンクの外に出る。


「見学してまっす…」

「それがいいわ。むしろあれで刃が服だけしか斬らなかったのがおかしいのよ…」


 昔から体だけは頑丈らしい。

 小さいころ誤って三階から転落したことがあるらしいけど無傷でけろっとしていたっていう嘘か真実かわからないことがあったらしい。私は覚えてない。

 痛くても泣かないし、それどころか笑うっていう子供だったらしいので今となってはちょっと不気味。


 ほんと、今日は災難な日だ…。

















無駄に頑丈なパン子さん

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


笑う門には福来る!
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[良い点] 頑丈にしては、頑丈すぎない? 白霧は、何とかものとに戻ったか。
[気になる点] 本当になんで怪我しなかったんだろう……? もしかして運が悪いんじゃなくて良いのでは? [一言] 更新乙です! 彼女は頭脳戦専門家ですからね(゜-゜)(。_。) しかもヤバいレベルで…
[一言] 頑丈ですむ範囲ではないと、私は思います。なぜ赤くなるだけですむのか。ええい、主人公は化け物か。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ