この世界には何が起きるのか
榊の父親にこってり絞られた…というよりかは事情聴取をされた。
なぜ倒せたのか、お前らの力はなんなんだと。異世界のことを言っても信用してもらえそうにないので適当な理由をでっちあげておいた。
で、翌日。榊はまた制服を羽織り学校に向かうらしい。
「さてと。レブル、しばらく別行動だ。そうだなぁ、伝言があったら借りてる部屋にでもおいておいてくれ。私はちょっと調べてくる」
日本に来た魔物…。あれはどうみても異世界のものだ。
なぜ魔物がこの世界に来ているのか。繁殖はしていないのか、あの魔物の棲家はどうしているのか、調べる必要がある。
あれは日本がどうこうできるものじゃない。魔物というのは普通の人でも勝てはする。が、あのすばしっこい狼に戦車なんてもんは結構相性が悪いだろうに。
そもそも銃撃もそこまで効くのかも疑問だ。
「あれが何匹もいたらこの世界じゃ対処できなくなる。そうなる前に原因を探っておかなきゃな」
「わ、私はじゃあ働いておきますね! 話によると日雇いの仕事もあるみたいですし私基本なんでもできますから!」
「そうだよな、お前結構万能だよな…」
事務も工事もなんでもできそうだ。
さすがに専門の職業はきついかもしれないが用語とかやり方を把握できればなかなかな気がする。
「じゃあ師匠! 私の方もなにかわかったら伝えますね! ではいってきます!」
といってレブルは靴を履いて出ていった。
私も代々木公園に向かうことにした。
代々木公園につくと、警察の包囲網はなく、あまり人はいないが解放されたようだった。
魔物がいないということが確認されたのだろう。私はとりあえず魔物の痕跡を探すことにした。魔力の残片…。そういうのは感じられない。
「とりあえず噂とかそこらへんを調べる必要がありそうだけど…」
異世界に行った人の情報、失踪事件を調べてみてもいいかもしれない。
たぶん、失踪した人は異世界に行っている可能性もあるから。その異世界にいったときに魔物がこちらに…。
交換されるような形で来たのかもしれない。となると、失踪者の数=魔物の数…。気が遠くなる。いちいち討伐できるかんなもん。
「異世界から帰ってきた人はいるのだろうか…。やり方は載っていた。異世界人だとしても帰れるはず…。まだ異世界から帰ってきた人はいないと考えてもいいのかもしれないけど…」
魔物がこの世界に来た理由はなんだ…?
「この世界に何かが起きる予兆…? 日本と異世界が同期してしまう…。裏表がひっくり返る? わからない…」
この世界と異世界のつながり。
二つの世界はそれぞれ表と裏の世界。地球が表の世界だとするならば異世界は裏の世界だといえるのかもしれない……。
何が起きる…? それははたして私に阻止できるのか…?




