一方そのころ
パンドラから連絡があった。
画像付きで。私は嫌な予感がして見てみると、そこにはピースして写るパンドラの写真とミキ先生たちが写っている。
ほっとして文章を見る。
『クジラの口の中なう』
私は地面をたたいた。
「なにしてんのよあいつはァ!」
「どうした?」
「パンドラクジラの中にいるらしいわよ。どうりで戻ってこないなって思ったけど……」
パンドラが水中ステージに残ってもう数時間が経つ。
私たちはジャングルエリアでひたすら雑魚を狩っていたが、パンドラはなんかクジラの中にいるし……。水中ステージ探索するんじゃなかったの? 何ヘマやらかしてんのよあいつ……。
「クジラ……。昔はクジラ食ったんだよな」
「……まさか食べたいの? 用意してあげようか?」
「……いい」
ビャクロ。結構食欲はあるんだよな。
スポーツマンだからか食事制限はするけどもっと食べたいとは思ってるはずなのだ。自制がうまいってだけで。
「ふむ……。私が行ってこようか見に」
「いいわよ。あんたも飲み込まれたら困るわ」
「そうか。わかった。で、あと一つ相談があるんだが」
「なによ?」
「後ろにクマがいるんだがどうすればいいだろうか」
「なに平然と突っ立ってるのよ!」
私はビャクロの頭を叩く。
戦いなさいよ! 気が付いたら戦いなさいよ!
私は振り向くとそこには今にも襲い掛かってきそうな感じでクマが立っていた。なんでビャクロまでボケるの!? ツッコミ要員じゃないのよ!
あーもう! なんっかイライラするわね!
「せーのでやるぞ」
「……はいはい」
「せーのっ!」
せーので私とビャクロは地面をける。
そして、私は大剣で、ビャクロは拳でぶん殴る。クマは木を破壊して大きく吹っ飛んでいく。二人で力任せにぶん殴ったからか結構な飛距離だった。
やっと地面に着地したクマは起き上がり、こちらをギロリと睨む。
「ほう、まだ立ち上がるか。逃げずにこの私たちに立ち向かう勇気があるのか」
「ラスボスのセリフよね、それ」
「ならもう一発食らわせるのみだ! ワグマァ!」
「はいはい」
私たちは走ってクマに向かう。
そして、また二人で力任せにぶん殴った。クマはガードの体勢をとっていたが、そのガードもむなしく吹っ飛んでいった。
こういう力技が効くっていうのがなかなかいいわ。パンドラがいるとどうしても回りくどい作戦たてなきゃ勝てないって輩が多いのよね……。
「真正面からなら私たち最強よね……」
「まあ、そうかもしれないな。だがしかし、真正面から戦って勝つっていうのはなかなかないが。そう考えるとパンドラってやっぱりすごいんだよな」
「そうね。あいつはなんていうか、無敵って感じがするわ」
そう話していると後ろからタケミカヅチくんがおってきていた。
すっかり忘れてたわ。そういやいたな。




