エレメルと魔王城探検
ポケモン剣盾クチート内定した嬉しいやったやったやった
魔王城を歩いているとエレメルがいた。
「エレメル様。探検ですか?」
私は精いっぱいの笑顔を見せて対応する。
エレメル様は探検していたことに悪びれているのか少し申し訳なさそうな顔をしている。そんな顔しなくてもいいのにな。
「この城のことについてわかんないなら私がついて教えてあげますよ」
「あ、ありがとうございます……」
彼女はあたまを下げたのだった。
私が彼女に優しくする理由は決して同情からじゃない。同情はしても情けはかけないのが私なのだ。私がこの子に優しくする理由…。説明はしづらいが、私はいいことをするためだ。
だから、優しくする。
「あなたは本当に優しくしてくれるんですね……」
「私は優しくしてるつもりはないけどね」
「ですがこんな私に手を差し伸べてくれるのです。優しいとしか思えませんよ」
「……魔王軍である私が優しいだなんてそんな」
そんなわけがないのだ。
「私は優しくなんかないですよ。なんていうか、自分の為に優しくしてるんです」
「それでも……私は救われています」
「そう?」
「そうです」
なら別にいいんだけど。
救われている、か。本当にそう思ってくれているんなら……なんか嬉しいな。善意の行動を褒められるのは別に悪いことじゃないしね。
と、廊下を歩いているとワグマとビャクロに出会った。
「あれ? パンドラ。エレメルと探検しているの?」
「あ、うん。私もこの城全部把握してるわけじゃないし」
「そうなんだ。でも意外だな。パンドラ、大体単独行動でしょこういう時」
「んー、たまには誰かと一緒もいいかなって思ってさ」
「珍しい風の吹きまわしだな」
「やっぱ私こういうの珍しいかぁ」
まぁ一人のほうが楽だからというのもあるから単独行動を好むんだけど。
それより広瀬先生はまだこないのかな。
「ワグマ。広瀬先生が来てもいいように玄関のほうにむかったら?」
「そうね。向かうわ」
ワグマとビャクロが玄関のほうに向かった。
私はエレメルのほうを向く。
「さて、あらかた探検し終わったし、魔王城の掃除でもしようか。謁見の間から掃除しようね」
「はい」
私はエレメルを連れて、謁見の間に向かう。
広瀬先生が来てもいいように少し掃除をしておかなくては。日本人は綺麗好きだからな。海外はしらないけど。
まぁ、綺麗なのはいいことだし、掃除するのも悪いことじゃない。それほど散らかってはいないだろうけど。
私とエレメルは箒をもって謁見の間に立つ。
私は掃除するわけでもなく、野球のバットのように気が付くと構えていた。
「はっ」
ダメだダメだ。遊んじゃだめだ。掃除しないとな……。




