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悪の魔王の作り方!  作者: 鳩胸 ぽっぽ
魔王ワグマの治める地
28/648

人間国の襲撃

 司書室に戻り、また本を読むことにした。

 すると、突然扉が開かれた。ビャクロか? ワグマか?と思って扉のほうを見るとそこには知らない顔したプレイヤーがいた。

 人間族……だな。それに、剣を持っているということは対戦する気満々だろう。


「なんか用でしょうか」

「……悪の魔王め! 俺が成敗してやらあ!」


 と、いきなり切りかかってきた。

 おいおいおいおい。なんでそんな怒ってるんだよ。というか、よく侵入で来たな。警備……は雇ってないからいないけど普通、単身で突入してくるか?

 というか、よくエディットとかに見つからなかったな。中庭で茶でもしてんのか?


「というか、私は魔王じゃないし……」

「魔王補佐だろう? それぐらいしってる」

「そう。ならいいんだけど」


 私は弓を構える。

 弓はタイマンだとそこまで強くないんだよなぁ。近くで打つにも隙がありすぎてすぐに切られるだろう。

 でも、タイマン対策はしてないわけじゃない。


「わかったんなら死……!」


 そして、そのプレイヤーがはじけ飛んだ。

 後ろを見ると、リッチーのエディットが魔法を放ったらしい。


「賊が侵入していたということを見過ごしてました。申し訳ないです」

「いや、いいんだけど……」


 なんで死んだかわかってなさそうだなぁ。

 完全に不意打ち決まったし。


「それと補佐殿にお伝えすることがあるのです」

「お伝え? 魔王を見限るとか?」

「それはありません」

「冗談だから気にしないで」


 だから睨まないで……。


「人間国から使者が来ております。魔王様と謁見したいと」

「……とうとう動き出したか」

「国もまずいと思っているのでしょう。参謀であるあなたさまもご同席くださいとワグマ様が」

「わかった」


 まぁ、いろいろと対策を考えろということだろう。

 だけどまぁ、人間側は仲良くする気はないのかもしれないな。さっき襲撃にあったし。仲よくする気がないんならとことん仲悪くしてやる。

 友好条約とか結ぼうとしてきて、そのうち実はこっちが不利な条件だというのもある。不平等条約な。それをさせない。あわよくばこちらに利があるようにしたい。


 人間側もそこまでバカじゃないやつが来るだろう。バカだと助かるな。

 あと、さっきの襲撃も駒にできるだろうし。自分から駒を与えるとは……もしかしてそこまで頭が強いほうではないのか?


「ちなみに聞くけど国からは誰が来たかわかる?」

「王族は一人いますよ」

「へぇ……」

「なんかあくどいこと考えてますか?」

「いや、別に考えてないけど……」


 え、そんな私あくどいこと考えてるイメージあるの?

 ひどくない?


「まあ、行こうか。正義のヒーローたちのもとに」

「かしこまりました」











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笑う門には福来る!
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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