星の魔力
逃げ惑うクジラの背に乗っていると、突然潮を吹いた。
キラキラと輝くものが上空から降ってくる。ドドドドドドドドドと凄い音を立てているところを見ると固形物であるみたいだ。
物理攻撃判定があるみたいで私の体には何の異常もない。
「せい!」
私はでかい水の槍をぶっ差すと「ぶおおおお!」と一番の声をあげて、クジラは倒れてしまった。雑魚い……? いや、違う。
まだ生きている。ただ、急所だったらしく、悶えているだけみたいだ。体力は多そうだもんな。急所に当たって悶えているならチャンスだ。
私は間髪いれず攻撃を仕掛けていく。
その連撃に耐えれるはずもなかったのか、クジラは咆えてポリゴンと化して消えていった。
クジラのポリゴンは、どっかに消えていく。
私は、とてつもない量の経験値が入っていくのが見えてきた。で、そして、アナウンスが聞こえてくる。
《スキル:隕石を習得いたしました》
《星の魔力を習得いたしました》
《スキル:流れ星を習得いたしました》
とでてきたのだった。
調べてみたが、あれは星喰いという魔物らしい。
倒すと星の魔力が手に入るというが、鳴き声を聞くものはおらず、また深夜に地面に落ちた星を食べに来るために目撃例が極端に少ない。
だからこそあまり情報がなかった。星の魔力とはなんだとか知りたいことは山ほどあった。星の魔力……。普通の魔力と何か違うのだろうか。
この瓶詰めの星と何か関係があるものなのか?
「要研究だな……」
とりあえずカイハに調べてもらえるかな。
もしかすると星の魔力で開発とかしてもらえるかもしれない。星の魔力を手にして分かったんだが、このかけらにも星の魔力がある。
というか、星の魔力が入った魔石、といったほうがいいのかもしれないな。それに近い感じがする。月のかけらっていうのは月の魔力が入った魔石っていう感じなんで多分これは星のかけらなんじゃないかと思う。
でもつくづく金平糖に見える。
「食べられないよな……?」
見た目が金平糖。
食べれたりしたらどうなるんだろう? 私は口に含んでみる。えっ、意外と甘い。本当に金平糖みたい。舌でコロコロ転がしている。
すると飴玉みたく小さくなっていく。えっ、た、食べれるの……?
「イチゴ味…なんだかなぁ」
星がイチゴ味。
イチゴ味ね……。いや、好きだよ? でもなんでイチゴ味? イチゴ味って恋の味じゃないの? 知らないけど。
いや、こういうのってイチゴ味でいいの? 不思議な気分だ。金平糖っていうよりかは本当に飴玉に近い感じがする。
星の魔力を得れそうだけど嗜好品って類かなぁ……。
意外と美味しいんで多分これからも集める。




